1着ドリームジャーニー(2004.2.24)。いわゆる「ESP」が発動したにも拘らず(ゴメンナサイ)、見事に差し切りました。416kgの小さな身体から繰り出されたその末脚の破壊力、大したものです。
この馬の血統についてはすでに多くのところで述べられていると思いますが、中島理論的な見解もお伝えしておきます。
- 4代血統構成(各父):『ステイゴールド×メジロマックイーン×◆ノーザンテースト×Lt.Stevens』
- 4代血統構成(父系):『Halo系×My Babu系×Northern Dancer系×Nasrullah系』
- 5代血統表内のクロス:ノーザンテースト4×3
- 牝系:8号族 近親特に目立たず
- 母の何番仔?:初仔
- 8代残牡先祖数(潜在能力値):『12/128(7.92)』
父ステイゴールド(1994.3.24)、母父メジロマックイーン(1987.4.3)。池江泰郎厩舎の後輩と先輩のタッグ、しびれますね。現年齢表記7歳でGI初制覇を遂げた父と、3歳から6歳まで4年連続でGI制覇を遂げた母父。血統から受ける単純な印象は「晩成」で「2000m超級の長距離向き」なのですが、ドリームジャーニー、よくぞ「2歳GI」の「マイル戦」を制したものです。
ステイゴールド。1号族ロイヤルサッシュ(1966)系馬の種牡馬としての能力の確かさを改めて思いました。そしてまた、鬼っ子種牡馬の一族であることも思いました(笑)。2歳戦でGI勝ち馬を送り込めたのは、これからの種牡馬生活にとってもプラスですね。なにはともあれ、伯父サッカーボーイ(1985.4.28)と共に、本当に大した遺伝力です。偉い。
#という訳で、同牝系のバランスオブゲーム(1999.4.22)にも期待したくなります。なんとかカマシたれ、BOG。
メジロマックイーン。やっと一矢報いたというところでしょうか、異系であるTourbillon(1928)系の血。母方に入って良い働きをすることを見せつけることができました。マックも草場の陰から喜んでいてくれていることを祈りましょう。これからもガンガン走れ、母父にメジロマックイーンを持つ馬たち。もちろん、数は少なくなったものの、まだまだ走っている直仔も頑張れ。
また、ドリームジャーニーは、ノーザンテースト(1971.3.15)のクロスを持つ馬として、初めてGIを勝った馬でもありますね。世代交代が進んで4×3。わずか14年のキャリアの競馬人ですが、時の流れを思いました。
この血統でGI勝利を収めることができて、一番喜んでいらっしゃるのは、もしかしたら、管理される池江泰寿調教師の実父、池江泰郎調教師かもしれませんね。父、母父共に思い出深い名馬2頭。時間が連綿とつながった時、人はとめどなく、優しく、嬉しくなれるものです。
「黄金旅程の第2章、始まる」という感じでしょうか。ドリームジャーニー、夢の旅路は、これからまだまだ続きます。
◎○▲△× ◎○▲△× ◎○▲△× ◎○▲△× ◎○▲△×
2着ローレルゲレイロ(2004.5.3)。「栴檀は双葉より芳し」という言葉もありますが、その年の2歳戦で初めて勝ち上がった馬というのは、ちゃんと走るものですね。「ゲレイロ」とはポルトガル語で「戦士」という意味。鞍上の本田優騎手の「闘志」を一身に受けて、積極果敢なレースで「勝ち戦」かと思いましたが、惜しくも2着でした。
今回は叫びの音声がありませんが、TV観戦していた私はちゃんと叫んでいました。
「積極果敢なレース運び。本田優とキングヘイローの仔!!本田、だから、辞めるなんて言うな!!」
ああいう「勝負」をちゃんとしてくれる騎手がいないと、やっぱりダメですよ。強気の発言で知られる本田騎手。けれど、強い女馬の重賞勝ちが印象に残るところから、本質は当たりの柔らかい乗り方なのだと思います。テン乗りにも強く、頼れる兄貴。40代を迎えて改めて脚光を浴びたその騎乗技術、まだまだ見ていたいと思います。だから、辞めるなんて言うな、優さん。
結局、「初仔のワンツーフィニッシュ」「マル父馬の1着から3着独占」で終わった、第58回朝日杯FSの結果でした。
ではでは♪