BGMはWagner(ワーグナー)の『タンホイザー-序曲』のかろむわんでございます。をを、クラシックだよ(2回目)。
昨日のlogでマチカネタンホイザ(1989.5.7)についてちょっと書きましたので、それを意識した選曲です。「馬名の最後に音引きがなかったから、GIで勝ち切れなかったのだ」という旨の記事を、Webでちらほら見た気がします。その昔、KBS京都で競馬実況をされていた頃の浜野圭司アナは、「マチカネタンホイザ~」と音引きがあるが如く実況されていました。中島理論的には「多産種牡馬となったノーザンテースト(1971.3.15)の牡馬産駒では...」という判断になってしまいますけれど。
タンホイザの戦績を改めて振り返ると、JRA通算8勝(うち重賞4勝)。高松宮杯(当時GII)、AJCC(GII)、目黒記念(GII)、ダイヤモンドS(GIII)と格調ある重賞を制しています。でも、GIでは3着、4着大将になってしまうんですよね。菊花賞(GI)3着、日本ダービー(GI)4着、天皇賞・春(GI)4着、天皇賞・秋(GI)4着、有馬記念(GI)4着、朝日杯3歳S(現朝日杯FS、GI)4着。
お見事、としか言いようがありません。
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2歳新馬および未勝利戦、3場でつごう7レース行われました。
函館の新馬戦(芝1200m)を勝ち上がったのは(父)ラッシュライフ(2003.5.17、♀、黒鹿毛)。美浦・伊藤圭三厩舎の所属。その4代血統構成は『サクラバクシンオー×デインヒル×マルゼンスキー×ダイアトム』で『Princely Gift系×Northern Dancer系×Northern Dancer系×Sicambre系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer(1961.5.27)4×4×5、Buckpasser(1963.4.28)5×5のクロス、Natalma(1957)5×5×5の牝馬クロスがあります。ラッシュライフの牝系は9号族コランディア(1958)系。半兄に今年の皐月賞(GI)に出走した現役のタガノデンジャラス(2002.4.19)がいます。同牝系馬にマジックキス(1992.4.27)、オースミシャイン(1990.3.26)、アズマサンダース(2001.2.8)など。ラッシュライフは母フレンドレイ(1997.4.11)が2連産目の2番仔。
新潟の新馬戦(芝1200m)を勝ち上がったのはタイセイハニー(2003.3.22、♀、芦毛)。美浦・菊川正達厩舎の所属。その4代血統構成は『エンドスウィープ×サンデーサイレンス×ノーザンテースト×Determine』で『Mr.Prospector系×Hail to Reason系×Northern Dancer系×Hyperion系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×4のクロスがあります。タイセイハニーの牝系は9号族ファンシミン(1967.4.21)系。同牝系馬にアドマイヤマックス(1999.4.10)、ラインクラフト(2002.4.4)、ダイナフェアリー(1983.4.30)など。タイセイハニーは母ロザヴィア(1992.4.29)が不受胎後の5番仔。
小倉の新馬戦(芝1200m)を勝ち上がったのは(父)(市)ヒサクィーン(2003.3.1、♀、鹿毛)。栗東・加藤敬二厩舎の所属。その4代血統構成は『アグネスタキオン×フェアジャッジメント×ノーザンアンサー×チャイナロック』で『Hail to Reason系×Ribot系×Northern Dancer系×Hyperion系』の配合です。5代血統表内ではHail to Reason(1958)4×5のクロスがあります。ヒサクィーンの牝系は12号族ビューチフルドリーマー(1903)系。半姉にエーデルワイス賞(統一GIII)を制し現役のカシマフラワー(2002.3.14)がいます。ヒサクィーンは母フラワーブリーズ(1992.3.17)が5連産目の5番仔。アグネスタキオン(1998.4.13)産駒は初年度から順調に勝ち上がっていますね。
函館の未勝利戦(芝1200m)を勝ち上がったのはスロクハイネス(2003.3.4、♀、鹿毛)。美浦・矢野照正厩舎の所属。その4代血統構成は『ハイライズ×★ニッポーテイオー×ミルジョージ×テスコボーイ』で『Never Bend系×Northern Dancer系×Never Bend系×Princely Gift系』の配合です。5代血統表内ではMill Reef(1968.2.23)4×4のクロスがあります。スロクハイネスの牝系は6号族エスサーディー(1902)系。スロクハイネスは母スロクフルラード(1992.4.12)が3連産目の4番仔。ハイライズ(1995.5.3)産駒、2005年度JRA2歳戦の初勝利となりました。
新潟の未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がったのは(父)ニシノウェーブ(2003.4.13、♂、栗毛)。美浦・小西一男厩舎の所属。その4代血統構成は『メジロライアン×Miswaki×Devil’s Bag×ノーザンアンサー』で『Northern Dancer系×Mr.Prospector系×Hail to Reason系×Northern Dancer系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×5のクロスがあります。ニシノウェーブの牝系は北米で受け継がれている4号族South Ocean(1967)系。South OceanからStorm Bird(1978.4.19)が輩出されました。ニシノウェーブは母ウェストビーチ(1994.4.15)の初仔。
小倉の未勝利戦(芝1200m、九州産馬限定)を勝ち上がったのは(父)テイエムミゴテカ(2003.3.29、♀、栗毛)。栗東・岩元市三厩舎の所属。その4代血統構成は『スペシャルウィーク×Rahy×Diesis×Exclusive Native』で『Hail to Reason系×Red God系×エタン系×Raise a Native系』の配合です。5代血統表内ではHalo(1969.2.7)3×4、Northern Dancer5×5のクロスがあります。テイエムミゴテカの牝系は米国で受け継がれている1号族。3代母Share the Fantasy(1980)の別分枝にオークス(GI)馬エリモエクセル(1995.5.18)、ステイヤーズS(GII)の勝ち馬エリモブライアン(1997.4.2)が出ています。テイエムミゴテカは母エスキナッソ(1997.4.27)が2連産目の2番仔。なお、テイエムミゴテカの「ミゴテカ」というのは、鹿児島弁で「きれいだ」という意味だそうです。
#それにしてもスペシャルウィーク(1995.5.2)産駒、走ります。SS2代目種牡馬の初年度産駒の走らなさは、いったい何なのでしょうか(笑)。
小倉の未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がったのは(父)カノヤバトルスター(2003.4.12、♂、芦毛)。栗東・坂口正則厩舎の所属。その4代血統構成は『タマモクロス×マルゼンスキー×ドン×ムーティエ』で『フォルティノ系×Northern Dancer系×Grey Sovereign系×Sicambre系』の配合です。5代血統表内ではGrey Sovereign(1948)4×4のクロスがあります。カノヤバトルスターの牝系は3号族フロリースカップ(1904)系。全兄にNHKマイルカップ(GI)5着のカノヤバトルクロス(1999.4.21)、いとこに大阪杯(GII)を制したトーホウドリーム(1997.5.26)がいます。カノヤバトルスターは母カノヤロマン(1992.4.4)が6連産目の6番仔。
「スペシャルウィークとアグネスタキオンの仔は走るなあ」と改めて思った、土曜日の2歳戦でした。