という訳で表題の通りの内容です。なかなか渋いところをついてくるでしょう(笑)
Anilin 牡 鹿毛 1961生 生産および馬主・コンツァフォト・ヴォスホート ソ連・й・デムキンスキー厩舎
★ Element[B] 鹿毛 1952 種付け時活性値:0.00 |
Etalon Or 栗毛 1936 |
Massine 鹿毛 1920 |
Consols 1908 |
Mauri 1909 | |||
La Savoyarde 芦毛 1927 |
Filibert de Savoie 1920 | ||
La Balladeuse 1919 | |||
Margaritka 鹿毛 1944 |
Gainslaw 黒鹿毛 1929 |
Winalot 1921 | |
Margaret Burr 1925 | |||
Macedonja 鹿毛 1931 |
Mah Jong 1924 | ||
Cylicja 1921 | |||
Analogichnaya 栗毛 1953 仔受胎時活性値:1.75 |
Agregat[C] 鹿毛 1943 種付け時活性値:0.25 |
★Artist’s Proof 栗毛 1926 |
Gainsborough 1915.1.24 |
Clear Evidence 1920 | |||
Abeba 鹿毛 1931 |
Balbinus 1918 | ||
Az a Hired 1924 | |||
Giurza 栗毛 1938 仔受胎時活性値:1.50 |
★Zator[B] 栗毛 1929 種付け時活性値:0.00 |
Tagor 1915 | |
Ziya 1921 | |||
Gagara 栗毛 1930 仔受胎時活性値:1.75 |
Hetman Ney[D] 栗毛 1924 種付け時活性値:1.25 |
||
Gortenziya 鹿毛 1915 仔受胎時活性値:1.50 |
<5代血統表内のクロス:Gainsborough5×4、Francica(♀)=Tagor(♂)5×4>
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 何番仔? |
---|---|---|---|
Hetman Ney (Gertsog) |
6.50 |
(No.27-A) |
? |
「父0交配×母1.75交配」-特に産駒数が少ない時の交配である「父満8歳時×母満7歳時」-は、中島理論的には黄金パターンと思っています。Anilinは同系となる直父系と祖母父系を共に0交配で消却し、最優性先祖に異系のMatchem(1748)系を持って来ています。やるな。
しかし、1961年生まれのサラブレッドは洋の東西を問わず「当たり年」なのかも知れませんね。加国ではNorthern Dancer(1961.5.27)、日本ではシンザン(1961.4.2)、そしてソ連ではAnilinが生まれたのでした。いずれも各々の国では「20世紀最高」と目される馬たちでしょう。また、同じく1961年、米国ではRaise a Native(1961.4.18)が生まれています。同馬は競走成績こそ2歳時に4戦4勝で終えていますが、種牡馬となってExclusive Native(1965.4.17)、Majestic Prince(1966.3.19)、Mr.Prospector(1970.1.28)、Alydar(1975.3.23)など優秀な産駒を送り込みました。やっぱり当たり年。
また、今年2008年の2歳馬にはロシア産馬がいて話題になっていますね。ダノンシェル(2006.2.20)とダノンブリッジ(2006.3.22)。特にダノンブリッジの直父系は、Anilinの直父系および祖母父系と同系であるFrorizel(1891)系です。マル外とはいえ、この直父系は……。驚がくのロシア土着のマイナー父系ですね(^^;)
ついでWebを渉猟したところ、ダノンシェルとダノンブリッジの生産者である「Voskhod Stud」は「コンツァフォト・ヴォスホート」と同意とのことです。つまりはAnilinとダノンシェルとダノンブリッジは同じ牧場の生産ということですね。
なお「Voskhod」はロシア語で「日の出」という意味だそうです。
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本来、このエントリは「旧ソ連最強馬とインド最強馬に見る0遺伝。」というタイトルになる予定でした。が、思いの外ロシア産馬の話題に割いてしまいましたので(笑)、「インド最強馬に見る0遺伝。」はまた明日アップします。
ではでは、今日はこのへんで。
<Web Resource>
両サイトに心からの感謝を。
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2008/07/04 21:34追記。ちょっと気になったのでVoskhod Studの場所を確認したのですが、ロシアの領土では最西端、隣国ウクライナにもほど近いクラスノダール地方というところにあるようです。場所から考えるとVoskhod Studというのは意味深な牧場名ですね。ロシアの領土では最も日の出が遠い西の果てにあるのですから。なお、現在のVoskhod Studには日本の青森の諏訪牧場でも繋養された英2000ギニー(GI)馬アントレプレナー(1994.3.7)が居を構えているようです。ええ、ダンシングサーパス(1990.3.13)の半弟ですよ。