日曜日の重賞と2歳戦の結果(2005/08/14分)。

第41回小倉記念(GIII)。

1着メイショウカイドウ(1999.5.14)。小倉王。小倉重賞4連勝、小倉記念2連覇、1分58秒0のレコード勝ちはお見事。4角手前の仕掛けどころで若干反応が鈍いように見受けましたが、そこは斤量58.5kgを背負っている分のご愛嬌。直線では武豊騎手の右ムチに応えて馬場の外寄りを堂々と抜け出して来ました。ローカルヒーローとしての存在感は充分に示しましたので、中央場所での活躍も見てみたいものです。

2着ワンモアチャッター(2000.5.11)。1000万特別戦を2連勝して挑んできたチャレンジャー。斤量54kgも味方に付けましたが、最後は一枚上手の役者がいました。それでもレコードの2着ですから、大したものです。まま、自身も中京芝2000mのレコードホルダーではありますが。ところで、ワンモアチャッターは『ペンタイア×★パドスール×★ノーザンテースト×ガーサント』の4代血統構成ですが、ペンタイア(1992.4.12)の代表産駒であるクラフトワーク(2000.4.2)は『ペンタイア×★パドスール×ノーザンテースト×マリーノ』なんですね。祖母父まで同じパターン(笑)。Mill Reef(1968.2.23)3×3の0クロス、Northern Dancer(1961.5.27)3×4のクロスが良い方向に向かっているというところでしょうか。

3着ツルマルヨカニセ(2000.3.3)。母父Lyphard(1969.5.10)はパンパン馬場の開幕週が良い印象です。が、夏開催最初の第2回小倉2日目の北九州記念(GIII)に比べると、内がボコッとしてきた第3回小倉2日目の小倉記念は、若干適正が下がったかな。あと、小回りコースの16頭立て1番枠もちょっと不利でしたか。

4着セフティーエンペラ(1999.3.27)まで1~4番人気が、人気順どおり、そのまま決着した小倉記念でした。

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第53回クイーンS(GIII)。

1着レクレドール(2001.2.24)。今日は先行4番手から良い感じで進出し、わずかにハナ差制して見事に重賞2勝目。改めて見ると、首差しのきれいな馬ですね。さすがに良血馬。相手関係もありますけれど、差し馬が先行できるようになると、力を付けたのだなぁと感じます。ここをステップにして、秋も楽しみですね。

2着ヘヴンリーロマンス(2000.3.5)。差し脚鋭くVTRでは捕らえたかに見えましたが惜しくも2着。プラス14kgが嫌われたのか、近走成績が冴えなかったのが嫌われたのか、GII馬が10番人気。反発して快走しました。母父Sadler’s Wells(1981.4.11)が洋芝で生きたという感じでしょうか。

3着チアフルスマイル(2000.4.9)。池江泰郎厩舎の刺客がもう1頭いました。ゴールデンカラーズ(1993.4.20)の仔というかWinning Colors(1985)の孫、ジワジワと力を付けて、重賞戦線でも活躍を始めています。内を伸びましたが、今日は3着まで。次回に期待しましょう。

4着デアリングハート(2002.3.9)。牝馬のヒエラルキーはなかなかに厳しいということで。

8着ダンスインザムード(2001.4.10)。うーむ、気持ちがプッツンしているような気が……。

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日曜日の2歳戦の結果をば。新馬戦4クラ、未勝利戦3クラ。

札幌の新馬戦(ダート1000m)を勝ち上がったのは(父)(市)アドマイヤダッシュ(2003.2.6、牝、鹿毛)。美浦・河野通文厩舎の所属。その4代血統構成は『フサイチコンコルド×オジジアン×Reflected Glory×Dusty Canyon』で『Nijinsky系×Damascus系×Tom Fool系×Nasrullah系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×4(父方)のクロスがあります。アドマイヤダッシュの牝系は米国で受け継がれている3号族。半兄に岡部幸雄騎手の中央地方併せての最後の重賞勝ち騎乗馬となった名古屋グランプリ(統一GII)の勝ち馬ワイルドソルジャー(2001.2.28)がおり、叔母にクラスターC(統一GIII)を勝ったゴールデンチェリー(1994.5.14)がいます。アドマイヤダッシュは母シンコウエンジェル(1993.4.13)が5連産目の5番仔。ダート1000mで9馬身差勝ちとは、まさにダッシュで奪取した勝利。

札幌の新馬戦(芝1800m)を勝ち上がったのは(父)ベストストーリー(2003.4.5、牝、鹿毛)。栗東・沖芳夫厩舎の所属。その4代血統構成は『フサイチソニック×トニービン×Nijinsky×Sir Ivor』で『Danzig系×ゼダーン系×Northern Dancer系×Sir Gaylord系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×4のクロス、Natalma(1957)5×5×5の牝馬クロスがあります。ベストストーリーの牝系は米国で受け継がれている8号族。母ベストダンシング(1990.3.19)はトニービン(1983.4.7)の初年度産駒として期待され、阪神牝馬特別(現阪神牝馬S、GII)2着、中山牝馬S(GIII)3着-安田隆行騎手(現調教師)の最後の騎乗-、エリザベス女王杯(GI)5着と重賞で善戦しました。ベストストーリーの半姉にローズS(GII)3着のベストアルバム(2000.2.8)がいます。また、いとこに中山金杯(GIII)の勝ち馬トーホウシデン(1997.3.26)がいます。ベストストーリーは母が不受胎後の4番仔(死産除く)。フサイチソニック(1997.3.24)産駒、やりましたね。

新潟の新馬戦(芝1600m)を勝ち上がったのは(父)ヤマタケゴールデン(2003.5.15、牡、栗毛)。美浦・畠山重則厩舎の所属。その4代血統構成は『キングヘイロー×Miswaki×Stiff Sentence×Prince Blessed』で『Lyphard系×Mr.Prospector系×Damascus系×Princequillo系』の配合です。5代血統表内ではBuckpasser(1963.4.28)5×4、Sir Gaylord(1959)5×5(父方)、Nashua(1952.4.14)5×5(母方)、Princequillo(1940)5×5(母方)のクロスがあります。ヤマタケゴールデンの牝系は米国で受け継がれている9号族。ヤマタケゴールデンは母シゲノマインド(1992.3.22)が7連産目の7番仔。キングヘイロー(1995.4.28)産駒も好調です。

小倉の新馬戦(芝1200m)を勝ち上がったのは(父)(市)サンアントニオ(2003.4.10、牡、鹿毛)。栗東・湯浅三郎厩舎の所属。その4代血統構成は『★サニーブライアン×ブレイヴェストローマン×Misty Day×Spy Defence』で『Roberto系×Never Bend系×Nasrullah系×Teddy系』の配合です。5代血統表内ではNasrullah(1940.3.2)4×4(母方)のクロスがあります。サンアントニオの牝系は米国で受け継がれている6号族。いとこにスプリンターズS(当時GII)と根岸S(GIII)を制したウィニングスマイル(1983.3.30)がいます。サンアントニオは母マイティローマン(1982.5.15)が3連産目の11番仔。サニーブライアン(1994.4.23)産駒は今年のJRA2歳戦初勝利となりました。

新潟の未勝利戦(ダート1200m)を勝ち上がったのは(外)ユーワハリケーン(2003.2.13、牡、栗毛)。美浦・武藤善則厩舎の所属。その4代血統構成は『Mt.Livermore×★Two Punch×Secretariat×トンピオン』で『Blushing Groom系×Mr.Prospector系×Bold Ruler系×Tom Fool系』の配合です。5代血統表内ではNasrullah4×5のクロス、Raise a Native(1961)とToast of the Town(1965)-ユーワハリケーンの4代母-4×4(母方)の全兄妹クロスがあります。ユーワハリケーンの牝系は米国で受け継がれている8号族。前述どおり、ユーワハリケーンの4代母がRaise a Nativeの全妹ですから、Raise a Nativeとは遠縁にあたるということですね。ユーワハリケーンの半兄に現役のアンクルリーサム(2001.5.15)がいます。なお、ダート1200mの勝ち時計1分11秒9は新潟競馬場の2歳タイレコードとのこと。

小倉の未勝利戦(芝1200m、九州産限定)を勝ち上がったのはカシノハーバー(2003.5.26、牡、鹿毛)。栗東・梅内忍厩舎の所属。その4代血統構成は『★ボストンハーバー×★Septieme Ciel×Lyphard×◆Bold Reasoning』で『Seattle Slew系×Seattle Slew系×Northern Dancer系×Bold Ruler系』の配合です。5代血統表内ではSeattle Slew(1974.2.15)3×3、Bold Reasoning(1968)4×4×4、Northern Dancer4×4のクロスがあります。4代血統構成に用いられている父系のうち、3系がBold Reasoningを祖としています。うーむ、近親交配。カシノハーバーの牝系は米国で受け継がれている8号族。母カシノリファール(1996.4.16)はダリア賞(OP)を含むJRA2勝。九州産馬ながら桜花賞(GI)にも駒を進めました。3代母Why Me Lord(1974)の別分枝には輸入種牡馬アレミロード(1983.3.29)、ラジオたんぱ賞(GIII)の勝ち馬で現役のケイアイガード(2001.5.16)がいます。カシノハーバーは母が2連産目の2番仔。

小倉の未勝利戦(ダート1000m)を勝ち上がったのは(市)シアトルバローズ(2003.3.31、牡、鹿毛)。栗東・武田博厩舎の所属。その4代血統構成は『スキャン×★スルーザドラゴン×サンプリンス×★ノーザンテースト』で『Mr.Prospector系×Seattle Slew系×Princely Gift系×Northern Dancer系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×5、Nasrullah5×5、Princequillo5×5のクロスがあります。シアトルバローズの牝系は米国産の牝馬リビーザリブラ(1966.4.8)を日本の基礎繁殖とする3号族。母プリンセストウジン(1991.3.1)はマル地馬として中央で走りカーネーションC(OP)1着、ラジオたんぱ賞(GIII)3着があります。シアトルバローズは母が不受胎後の4番仔。

スキャン(1988.3.10)の仔で始まりスキャンの仔で終わった、日曜日の回顧でした。

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