表題件についてサクッと確認してみましょう。
馬番 |
馬名 (生年月日)[連産状況] |
Family No. |
4代血統構成(各父名の右の[アルファベット]は父系分類を示す。父系分類区分の詳細) |
前走時 馬体重 (kg) |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
父 (活性値) |
母父 (活性値) |
祖母父 (活性値) |
曾祖母父 (活性値) |
||||
1 |
シャランジュ (2005.4.11)[3-3] |
8 |
テンビー[A] (1.50) |
コマンダーインチーフ[A] (1.75) |
Vaguely Noble[C] (1.00) |
In Reality[D] (1.75) |
422 |
2 |
ハートオブクィーン (2005.4.13)[2-6] |
9 |
ジョリーズヘイロー[A] (0.25) |
★Woodman[x] (0.00) |
セクレト[A] (1.25) |
◆Raise a Native[x] (0.75) |
458 |
3 |
アロマキャンドル (2005.3.12)[不-5] |
8 |
フレンチデピュティ[A] (1.00) |
★サンデーサイレンス[A] (0.00) |
ターゴワイス[B] (1.50) |
ノーザンテースト[A] (1.75) |
480 |
4 |
レッドアゲート (2005.3.14)[4-4] |
3 |
マンハッタンカフェ[A] (1.50) |
★スキャン[x] (0.00) |
シーホーク[C] (1.50) |
ネヴァービート[A●] (1.00) |
428 |
5 |
ムードインディゴ (2005.1.19)[7-7] |
1 |
ダンスインザダーク[A] (0.75) |
Sharpo[x] (1.50) |
Known Fact[D] (1.75) |
★ソーブレスド[A●] (0.00) |
456 |
6 |
エフティマイア (2005.2.14)[3-3] |
4 |
フジキセキ[A] (1.00) |
ニホンピロウイナー[A] (0.25) |
ノーザンテースト[A] (0.50) |
Cipol[A] (1.00) |
420 |
7 |
ブラックエンブレム (2005.1.22)[3-3] |
3 |
ウォーエンブレム[x] (1.25) |
ヘクタープロテクター[x] (1.75) |
Vaguely Noble[C] (1.75) |
Sir Ivor[A] (1.25) |
460 |
8 |
マイネレーツェル (2005.4.4)[4-4] |
9 |
ステイゴールド[A] (0.25) |
サクラユタカオー[A●] (1.25) |
★マルゼンスキー[A] (0.00) |
ヴェンチア[D] (1.00) |
400 |
9 |
ライムキャンディ (2005.5.4)[2-2] |
1 |
タニノギムレット[A] (1.25) |
サンデーサイレンス[A] (0.25) |
セクレト[A] (1.50) |
Faraway Son[E] (1.50) |
508 |
10 |
レジネッタ (2005.5.11)[4-4] |
4 |
フレンチデピュティ[A] (1.00) |
サンデーサイレンス[A] (0.50) |
Blushing John[A●] (1.50) |
◆Northern Dancer[A] (1.00) |
432 |
11 |
ジョイフルスマイル (2005.2.7)[初仔] |
4 |
マヤノトップガン[A] (1.00) |
ジョリーズヘイロー[A] (0.75) |
Seeking the Gold[x] (1.75) |
Cyana[A] (1.50) |
444 |
12 |
ソーマジック (2005.2.5)[2-3+] |
16 |
シンボリクリスエス[A] (1.25) |
Fairy King[A●] (1.50) |
Precocious[C] (1.25) |
Persian Bold[A] (1.00) |
490 |
13 |
スペルバインド (2005.2.25)[4-6+] |
16 |
ゴールドアリュール[A] (1.25) |
デインヒル[A] (1.50) |
Niniski[A] (0.50) |
Tyrant[A] (1.50) |
464 |
14 |
カレイジャスミン (2005.5.8)[初仔] |
8 |
タヤスツヨシ[A] (1.00) |
エリシオ[A●] (1.50) |
ロイヤルスキー[A] (1.00) |
ノーザンテースト[A] (1.75) |
486 |
15 |
トールポピー (2005.1.30)[4-5] |
1 |
ジャングルポケット[A] (1.50) |
★サンデーサイレンス[A] (0.00) |
El Gran Senor[A] (1.00) |
Caro[A] (1.50) |
460 |
16 |
エアパスカル (2005.2.11)[2-2] |
9 |
ウォーエンブレム[x] (1.25) |
サンデーサイレンス[A] (0.75) |
Storm Cat[A] (1.50) |
Assagai Jr.[C] (1.75) |
422 |
17 |
オディール (2005.2.28)[初仔] |
20 |
クロフネ[A] (1.50) |
Darshaan[A] (1.25) |
L’Emigrant[A] (1.00) |
Prove Out[B] (0.25) |
442 |
18 |
リトルアマポーラ (2005.1.24)[不-3] |
9 |
アグネスタキオン[A] (1.50) |
コマンダーインチーフ[A] (1.00) |
ヴァリィフォージュ[A] (0.25) |
ダイアトム[B] (1.75) |
466 |
各馬の血統を改めて確認して気になったのは、アロマキャンドルとカレイジャスミンの2頭ですね。両馬は共に曾祖母が第43代オークス馬シャダイアイバー(1979.2.23)。
かたやアロマキャンドル。半兄プレシャスカフェ(1999.3.29)はCBC賞(当時GII、現GIII)、シルクロードS(GIII)と重賞2勝、そしてキャンドル自身は男馬相手に勝ち切ったいちょうS(OP)、後方一気の差し切り勝ちだった前走スイートピーS(OP)と「府中2戦2勝」、そして母エアインセンス(1995.2.27)が不受胎後の5番仔。ついでいうと、キャンドルの祖母ブラウンアイボリー(1985.5.20)はシャダイアイバーの初仔で、中央6勝のうち3勝を、府中芝2400mにて行われたメイS(OP)、緑風S(準OP)、ジューンS(準OP)で挙げていますね。
こなたカレイジャスミン。伯父エアジハード(1995.4.9)は府中のマイルGI安田記念(GI)を勝ち、その後ぶっつけで挑んだ天皇賞・秋(GI)3着、そしてジャスミン自身は2歳時に府中のマイル戦である赤松賞を勝ち前走フローラS(JpnII)2着、そして母ラピュセル(2000.4.1)の初仔。ついで、父タヤスツヨシ(1992.4.26)は言わずもがなの第62代日本ダービー(現JpnI)馬で、その父SSにダービータイトルをもたらした初年度産駒でした。
という訳で、シャダイアイバーの子孫は総じて「府中得意」の印象がありますので要注意という感じです。私は血統構成や戦績からはアロマキャンドルがより気になります。
#余談。シャダイアイバーと言えば、6連産目の6番仔であるガレオン(1990.4.25)も懐かしいですね。NHK杯(旧GII)2着、日本ダービー4着。府中コースでマイシンザン(1990.3.7)と好勝負を演じました。って、ガレオンとマイシンザンは実はお母さんどうしも同い年。マイシンザンの母ファイブソロン(1979.4.1)も府中重賞のクイーンC(現JpnIII)2着馬です。なお、そのクイーンCの勝ち馬は後のエリザベス女王杯(現GI)の勝ち馬であるビクトリアクラウン(1979.3.28)でした。
*
別路線からの挑戦者で気になったのは忘れな草賞(OP)の勝ち馬ムードインディゴ。↑の表から彼女は「ダンスインザダーク×Sharpo×Known Fact×★ソーブレスド」という4代血統構成。菊花賞(現JpnI)馬である父はともかくとして、母方からは軽快な印象を受けます。実際、血統の印象その通りに、母リープフォージョイ(1992.3.7)は英愛仏伊3勝で芝1000mのオメノーニ賞(伊GIII)2勝を挙げ伊3歳&古馬牝馬王者に選出されています。しかしながら、リープフォージョイが流産後の初仔、ムードインディゴにとっては半姉のチャペルコンサート(1999.1.31)はオークス2着なんですよね(苦笑)。チャペルコンサートは「競馬最強の法則」誌のPOG別冊で中島御大がオススメのSS産駒として推奨されていました。
また、ムードインディゴについて言うならば、鞍上のオークス男・福永祐一騎手も心強いでしょう。近4年で3勝、2着1回。3歳春の牝馬で府中芝2400mのレースに挑むコツを、完全に体得されているのでしょうね。
*
桜花賞上位入選馬の中からは、ハートオブクィーンが面白そうな印象です。敬愛する競馬者であるblandfordさんが主催されているWebサイト「ケイバライフ」のブログ記事から引用しておきますと、
ただ、ハートオブクィーンはオークスでは特注の穴馬だと思う。レースぶりを見ると長い直線が合ってるし、距離はもっと伸びたほうがおそらくいいと思う。フットワークを見ていると、どう考えても短距離馬ではない。
-2008年4月13日付「OH!MYレジネッタ!」より引用。-
また、中島御大のブログ記事からも引用しておきますと、
函館のラベンダー賞(2歳オープン)の勝馬はハートオブクイーン牝馬byジョリーズヘイロー、同馬の受けた遺伝は実にすばらしく、極めて完全に近い戻し配合(Back Cross)で能力は非常に高い。
(中略)
ハートオブクイーンの潜在能力はGⅠクラスである。
又、同馬はクラシック・ディスタンスを得意とする牝馬である。-2007年9月12日付「サマーシリーズ2007の2000m(クラシックタイプ)の活躍した父系」より引用。-
とのこと。
改めて中島理論的な解釈をしておくと、ハートオブクィーンの最優性先祖は祖母父セクレト(1981.2.12)。同馬は英愛4戦3勝3着1回で12Fの英ダービー(GI)、7FのテトラークS(愛GIII)の勝ち馬です。御大の「同馬はクラシック・ディスタンスを得意とする牝馬である
」という解説は、恐らく最優性先祖がセクレトであることによるのでしょう。
また、ハートオブクィーンは直祖父Halo(1969.2.7)が準0化-父ジョリーズヘイロー(1987.5.8)の活性値「0.25」×直祖父Haloの活性値「0.25」=0.0625≦0.125-、母父Woodman(1983.2.17)が満8歳時の0交配、曾祖母父Raise a Native(1961)がクロスによる0化と4代血統表内で多くの0が現れ、8代残牡先祖数は「7/128」と推定されます。4代血統構成のバリエーション「A ★x A ◆x」より、その潜在能力値は「3.50」と補正される為、「ハートオブクイーンの潜在能力はGⅠクラスである
」という御大の解説になったのでしょうね。後は、字面上Phalaris(1913)系4代累代配合の壁を越えられるか否か、という感じでしょうか。
ではでは、今日はこのへんで♪
コメント
ムードインディゴ
第69回 … 馬番 馬名 調教評価 調教短評1 シャランジュ B 切れ味は上…
最近はG1だけは女性中性を吟味します.
桜花賞は全然判断がつかないので除きますが(笑)
去年くらいまでは周期を相当な頭数吟味してました.
以下ここ数ヶ月からの好不調の推定です.
・中性①②③⑦⑨⑬⑭⑮⑯⑰⑱
・女性⑤⑧⑩⑪
・悩ましい④⑥⑫
単純に中島理論だと牝馬の好不調は推定できないかも.
基本的に、生物は月の周期を受けます.が、ブレが大きい.
で、持論ですが、実は60日ではなく56日くらいなのかも.
折返し周期は120日くらい.排卵周期は21日らしいです.
とすると牝馬の2年連続のG1勝ちも全然普通です.
また、近親相関を続け、夏は冷房・冬は暖房のこの御時世、
実は冬季の4ヶ月の2年単位折返しは数ヶ月ズレる.
また、北半球南半球の反転も
車の移動のちょっとした加速度で起きるかもしれない?
つまり誕生日からの牝馬の好不調月日はズレが大きく、
2ヶ月の好不調の周期から逆算するしかない?のでは?
そこまでしても女性期といえども1~2秒遅れるだけで、
真に強い馬は楽に連に絡んでくる.
時計推定は馬柱のダウンロードしてからですが、
はてさて、どの馬を狙うのが間違い無いのでしょうかねぇ.
ま、体温情報が入手できりゃ推測する必要も無いのですが.
中島御大のブログがあったので、桜花賞を見たときには、
オークスはハートオブクィーンで、と思っていたのですが、、
ちょっと軸にはしがく、複勝で^^;
軸はレッドアゲート。3代父シーホーク、5代アウトクロス、
母系はトサモアー系。オオハシさんの分析から牝馬GⅠ
なので、空胎後「でない」のもよし^^;
女性期間は、小生は3歳戦ではまだ出走回数が少ないので
検討はしてないです。
こんばんわ、毎度お世話になっております。
今週のオークスは、ただいま府中市は雨天ですので、やや重~重馬場でしょうか?私は桜花賞でも本命にしておりましたが、中島理論的高素質馬ハートオブクィーンを推したいと思います。桜花賞は直線に入ったところでエイムアットビップを捕らえて、連対したか?に思えたのですが。牝馬3冠ジョッキーの幸くんでしたら2着にもってきてもおかしくないでしょう。相手にも桜花賞2着馬エフティマイアを指名、蛯名さんも今週・来週とチャンス十分の馬に乗りますので、モチベーションも高いと考えました。3番手以降は、普通の選択ですがソーマジック、レッドアゲート、レジネッタのつもりです。が牝馬限定戦なので、いちおう少額でも総流しはかけるということで、来週の大一番は松岡くんと蛯名さんに福永くんを加えたメンバーを中心視しております。それではまた。
降着でなくてよかったですね。
直線で内に入ってオディールを妨害したのは
明らかでしたが、確定前にテレビ中継が終わって
しまったので、どうなのかなぁと思っていました。
角居厩舎は先週の借りをしっかりと返しましたね。
アメリカンオークスも視野に入れているとのことで、
頑張ってほしいものです。
◎皆々様
いつもお世話になっております。折り返しが遅くなってしまい、恐れ入ります。
○メルカッツ様
今回のオークスは、メルカッツ様の確認されたところの中性、悩ましい、女性という順番の決着でしたね。
>で、持論ですが、実は60日ではなく56日くらいなのかも.
>折返し周期は120日くらい.排卵周期は21日らしいです.
的を射た指摘だと思いました。排卵周期が21日というのは中島氏の著作にも記載がありましたが、思えば7日(1週間)×3回の日数ですものね。メルカッツ様のおっしゃる56日も7日×8回ということで、2ヶ月というくくりで見るよりは7日の周期単位で見るのが正解と思われます。すばらしい。
#私は単純に排卵周期(21日)×3回で交互に期間を繰り返しているのかな、とも思いました(笑)
>2ヶ月の好不調の周期から逆算するしかない?のでは?
つぶさな観察眼が的中への近道であるのは間違いないところですものね。
>ま、体温情報が入手できりゃ推測する必要も無いのですが.
JRAに情報開示を求めたいところです(笑)
○ゴリ様
レッドアゲート。王道路線からやってきた馬たちに、ちょっと敵いませんでした。別路線からの挑戦者は牡馬の活躍は見られますけれど、牝馬はなかなかに。別路線からやってきても、挑戦者というよりは「遅れてきた女王」というタイプならば勝負になるような感じが致します。
トールポピー。結局は、2年連続で角居厩舎の2歳女王が府中芝2400mのジーワンを勝利するという結末でしたね。まま、灰色の部分があったにはあったものの、馬自身は一所懸命に走っていました。
アメリカンオークス。トールポピーは左回りの中長距離戦は得意とする条件でしょう。陣営もシーザリオの経験がありますので、改めて期待したいところです。
○つのだ様
オークスにおけるハートオブクィーンは残念でしたが、エフティマイアを推されていたのはサスガ。ダテや酔狂で先行して桜花賞2着に入った訳ではありませんでした。人気はなかったものの、おっしゃるとおり、蛯名騎手の動機付けも強く、色気を持って騎乗されていたのでしょう。オークスでいちばん強い競馬を見せてくれたのはエフティマイアでした。
ではでは、皆々様、わざわざのコメント、誠にありがとうございました♪