私の周りにいらっしゃる方の間では結構言われ始めている、「SSの血を持っている馬はジーワンレースで複勝圏に絡むのが難しい感じがする」という2007年の傾向。という訳で、今回からちょこちょこっと確認していこうと思います。
レース名 | 1着馬 | 4代血統構成 | 2着馬 | 4代血統構成 | 3着馬 | 4代血統構成 |
---|---|---|---|---|---|---|
フェブラリーS (GI) |
サンライズバッカス |
★A A A A (1.00) |
ブルーコンコルド |
A A D A(NSD系) (0.75) |
ビッググラス |
x A ★A A (0.66) |
高松宮記念 (GI) |
スズカフェニックス |
A(SS) A B ◆A (0.66) |
ペールギュント |
A(SS) A ★A ★z (0.50) |
プリサイスマシーン |
A A(SS) ★A E (0.66) |
桜花賞 (JpnI) |
ダイワスカーレット |
A(SS系) ★A z A (0.66) |
ウオッカ |
A A A(PG系) E (0.75) |
カタマチボタン |
A(SS系) A A B (0.75) |
皐月賞 (JpnI) |
ヴィクトリー |
A A A(SW) ★A (1.00) |
サンツェッペリン |
A G A E (0.50) |
フサイチホウオー |
A ★A(SS) A A (1.00) |
天皇賞・春 (GI) |
メイショウサムソン |
A(SW系) A A(PG系) A (1.00) |
エリモエクスパイア |
x A A(RG系) F (0.50) |
トウカイトリック |
x A A z (0.50) |
NHKマイルC (JpnI) |
ピンクカメオ |
A A A ◆F (0.75) |
ローレルゲレイロ |
★A A x A (0.66) |
ムラマサノヨートー |
★A ★x x B (0.33) |
ヴィクトリアM (JpnI) |
コイウタ |
A(SS系) E ★x A (0.50) |
アサヒライジング |
A(SS系) B B G (0.50) |
デアリングハート |
A(SS) A A A (1.00) |
オークス (JpnI) |
ローブデコルテ |
A x A C (0.50) |
ベッラレイア |
C ★A G ★B (0.25) |
ラブカーナ |
A A E F (0.50) |
強調する為に「SSの交配は青の太字」、「SS系の交配は青字」としました。
これまでの8レースを振り返ると、傾向が見えてきますね。パッと見て、挙げられる点は3点。
- 芝で1600mより長い距離ではSSを有数値で持つ馬の複勝圏突入は皆無。合わせてダート1600mのフェブラリーSでも
- 芝1200mの高松宮記念では直仔のワンツーフィニッシュ、そして3着馬は母父に持ち合わせている
- 牝馬限定の芝1600mでは、桜花賞で直孫が1着3着、ヴィクトリアマイルで直孫が1着2着、直仔が3着
ようは「SSの血を有数値で持つ馬は、芝ではマイルを超える距離のジーワンレースではまったく活躍できていない」ということですね。単純に。もし、オークスにダイワスカーレットが出走していれば変わっていたかも知れませんけれど、彼女が複勝圏に絡んでいたとしても「SSの血を有数値で持つ馬は、マイル以上の牡牝混合のジーワンレースではまったく活躍できていない」とするだけでした(笑)
という訳で、第74回日本ダービー(JpnI)の出走予定馬について、五十音順に「ふるい分け」を行うと……、
[SS無しもしくはSS0化]
- ヴィクトリー(2004.4.3)
→ A A A(SW) ★A - ウオッカ(2004.4.4)
→ A A A(PG系) E - ゴールドアグリ(2004.3.11)
→ A x ★A C - サンツェッペリン(2004.4.15)
→ A G A E - タスカータソルテ(2004.5.20)
→ A A A C -
ナムラマース(2004.4.23)
→ A A(SW系) x B - ヒラボクロイヤル(2004.3.15)
→ A x A A - フサイチホウオー(2004.2.16)
→ A ★A(SS) A A -
フライングアップル(2004.3.25)
→ A(RG系) ★A x B - プラテアード(2004.4.27)
→ A A(Halo系) A A - マイネルフォーグ(2004.4.5)
→ A A G B - ヤマカツブライアン(2004.5.4)
→ A x A A - リバイバルシチー(2004.4.14)
→ ★A x A D - ローレルゲレイロ(2004.5.3)
→ ★A A x A
[SS直孫]
-
アドマイヤオーラ(2004.2.19)
→A(SS系) A A ★C - ココナッツパンチ(2004.3.29)
→ A(SS系) A(RG系) A A - ゴールデンダリア(2004.5.4)
→ A(SS系) A B A - ダイレクトキャッチ(2004.3.13)
→ ★A(SS系) A x D -
ドリームジャーニー(2004.2.24)
→ A(SS系) E ◆A A -
ニュービギニング(2004.3.19)
→ A(SS系) A F A - フィニステール(2004.4.16)
→ A(SS系) A ★A x -
メイショウレガーロ(2004.3.4)
→ A(SS系) x A B - ローズプレステージ(2004.5.7)
→ A(SS系) A A A
[SS母父]
-
アサクサキングス(2004.3.23)
→ A A(SS) A D - トーセンマーチ(2004.4.1)
→ A A(SS) ★A B
という結果です。
どうも、有力候補は[SS無しもしくはSS0化]に固まっているような気もします(苦笑)。上の表で示した皐月賞1着~3着馬たちを始め、3歳牝馬の最強格、青葉賞(JpnII)の勝ち馬、京都新聞杯(JpnII)の勝ち馬、スプリングS(JpnII)の勝ち馬、毎日杯(JpnIII)の勝ち馬、新潟2歳S(現JpnIII)の勝ち馬、そして最強の1勝馬。
また、クラシックの舞台への重要なプレップレースである朝日杯FS(現JpnI)と弥生賞(JpnII)。前者を制したのはドリームジャーニー、後者を制したのはアドマイヤオーラ。両者共に[SS直孫]ですが、この両頭に共通するのは、先に述べたとおり、母が前年産駒無し後の仔ということです。活力を生み出す要因を後ろ盾で持ち合わせていました。
つまりは、[SS無しもしくはSS0化]の馬たちと、[SS直孫]のうち重賞実績のある馬2頭。まま、ベタな馬たちばかりが残ってしまうということですね(苦笑)
ではでは、今回はこの辺で♪
コメント
桜花賞もヴィクトリアMも、極端に上がりの速いトリッキーなレースでした。
ダービーでも常識的なレースになればますますサンデーサイレンス系は厳しいように思います。
それにしても、ここまで一気にサンデーサイレンス系が駄目になってしまうとは。
安田記念にダイワメジャー、スズカフェニックスというサンデーサイレンス直仔の大将格二頭が出る予定ですので、ここも大注目です。
大将格ですので、逆風に負けず踏んばって欲しいと思っているのですが。
◎much_better様
いつもお世話になっております。
端的にまとめてみましたけれど、
男馬の出走できるレースは「あわわ」と
思うくらいにハッキリとした傾向が見えますね。
新しいエントリにもまとめてみましたが、
ダービーは果たしてどうなりますでしょうか。
おっしゃるとおり、どうも厳しそうですね。
あと、安田記念。大将格のうち、
ダイワメジャーは母が空胎後の仔。
受胎条件のバックボーンを受けて、
どこまでやってくれるのか楽しみです。
マイルまでならば大丈夫と思うのですが……。
ではでは、コメントありがとうございました。