2歳戦の回顧(2006/09/23&2006/09/24分)。

遅ればせながらの2歳戦回顧です。

【2006/09/23分】

新馬戦2クラのみ。

【中山・新馬戦(芝1200m)の勝ち馬】

(外)シベリアンクラシカ 牝 鹿毛 2004.3.28生 米国・K.イーラム氏生産 馬主・藤田与志男氏 美浦・手塚貴久厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『Siphon×Lord Carson×Spend a Buck×Crimson Satan』
  2. 4代血統構成(父系):『Sicambre系×Mr.Prospector系×Buckpasser系×Spy Song系』
  3. 5代血統表内のクロス:5代血統表内のクロス:Maki5×5(父方)、Udaipur(♀)=Urisca(♀)5×5(父方)
  4. 牝系:米国で継承されている5号族 祖母Cheerful Spree
  5. 母の何番仔?:?

[Notes]中山の新馬戦を先行2番手から抜け出して快勝を収めました、シベリアンクラシカ。

シベリアンクラシカの牝系は米国で受け継がれている5号族。祖母Cheerful Spree(1987)は米9勝でバックラムオークH(GIII)の勝ち馬、曾祖母Satan’s Cheer(1972)は米23勝でメイトロンH(当時米GII、現米GIII)2着があります。アウトサイダー血脈を重ねており、シベリアンクラシカも丈夫に走れそうな印象がある牝系ですね。

【中京・新馬戦(ダート1700m)の勝ち馬】

エーシンエーケー 牡 鹿毛 2004.4.15生 様似・清水誠一氏生産 馬主・平井宏承氏 栗東・野元昭厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『アフリート×★Topsider×Raja Baba×Tim Tam』
  2. 4代血統構成(父系):『Mr.Prospector系×Northern Dancer系×Bold Ruler系×Tom Fool系』
  3. 5代血統表内のクロス:Nasrullah5×5×5×5、Native Dancer4×5、Tom Fool4×5、Princequillo5×5
  4. 牝系:米国で継承されている4号族 近親Partez、Race the wild wind
  5. 母の何番仔?:6番仔(3連産目。仔の数、連産数には生後直死を含む)

[Notes]中京の新馬戦を6番人気で勝ち上がりました、エーシンエーケー。

エーシンエーケーの牝系は米国で受け継がれている4号族。曾祖母Lady Marguery(1966)の仔Partez(1978)はサニースロープS(米GIII)を勝ちケンタッキーダービー(米GI)3着があります。また、Lady Margueryの孫Race the wild wind(1989)は米5勝でサンタマリアH(GI)、ファンタジーS(GII)、プリンセスS(GII)の勝ち馬です。さらにRace the wild windの仔、Lady Margueryにとっては曾孫となるKing Charlemagne(1998)は海外5勝でモーリストゲスト賞(仏GI)の勝ち馬です。

【2006/09/24分】

新馬戦のみ2クラ。

【中山・新馬戦(芝1800m)の勝ち馬】

(父)(市)ツバサドリーム 牡 栗毛 2004.3.9生 千歳・社台ファーム生産 馬主・(株)RRA 美浦・久保田貴士厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『アグネスタキオン×ジェイドロバリー×◆リマンド×Loom』
  2. 4代血統構成(父系):『Halo系×Mr.Prospector系×Alycidon系×Teddy系』
  3. 5代血統表内のクロス:リマンド4×3
  4. 牝系:1号族 半兄マルカキセキ、半兄サイモンセッズ、従姉グレイスナッキー、はとこフューチャサンデー
  5. 母の何番仔?:6番仔(6連産目)

[Notes]中山の新馬戦を1番人気に応えて快勝しました、ツバサドリーム。

ツバサドリームの牝系は曾祖母である米国産の牝馬フライングシャットル(1967.3.22)を日本の基礎繁殖とする1号族。半兄マルカキセキ(2001.3.7)は中央現役で北九州短距離S(OP)、アンドロメダS(OP)を勝ちセントウルS(当時GIII、現GII)3着があります。同じく半兄サイモンセッズ(1999.4.2)は中央6勝を挙げ、ついこの間まで元気に走っていましたが、左前脚の腱鞘炎のために先日引退しました。合わせて、従姉グレイスナッキー(1990.3.2)は中央1勝でクイーンC(GIII)2着がある種牡馬ナトルーン(1984.4.20)の代表産駒、はとこフューチャサンデー(1997.4.28)はクイーンCを勝ち、スパーキングレディーC(統一GIII)3着があります。また、フューチャサンデーは、5歳春に湘南S(準OP)を勝った際「あー、やっぱり府中のマイル戦か」と思った記憶があります。

【中京・新馬戦(芝1200m)の勝ち馬】

(外)アルシラート 牡 鹿毛 2004.2.4生 米国・E.クールマン氏生産 馬主・サウスニア(株) 栗東・森秀行厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『Orientate×オジジアン×★Fappiano×For the Moment』
  2. 4代血統構成(父系):『Blushing Groom系×Damascus系×Mr.Prospector系×Bold Ruler系』
  3. 5代血統表内のクロス:Grand Splendor(♀)4×5(母方)
  4. 牝系:米国で継承されている9号族 従兄Mujahid、伯母Elrafa Ah
  5. 母の何番仔?:少なくとも6番仔以降の仔

[Notes]中京の新馬戦を3番人気で勝ち上がったのはマル外馬アルシラート。「アルシラート(Al Sirat)」とは、「天国への橋」という意味だそうです。アラビア語でしょうね。

アルシラートの牝系は米国で受け継がれている9号族。伯母Elrafa Ah(1991)は英3勝でクリテリオンS(GIII)2着、クイーンメアリーS(GIII)3着。Elrafa Ahの仔Mujahid(1996)は英3勝でデューハーストS(GI)を勝ち、英2000ギニー(GI)3着、アールオブセフトンS(GIII)3着があります。

アルシラートについて、ちょこっと血統に触れておくと、その父Orientate(1998)は米10勝でBCスプリント(GI)、フォアゴーH(GI)など重賞5勝挙げた2002年の北米短距離王者です。その父Mt.Livermore(1981)が満16歳時の0交配馬であるOrientate、2004年産馬が初年度産駒となります。アルシラートの5代血統表を見ると、いま述べたOrientateの他にも、母父「オーガイジャン」オジジアン(1983.3.17)が泣かせますし、祖母父Fappiano(1977)の0交配、曾祖母父For the Moment(1974)がその父What a Pleasure(1965)の0交配、母方に意図的に仕掛けられたであろうGrand Splendor(1962)4×5の牝馬クロス等が見つかります。むぅ、中島理論的に見所の多い馬ですね。

ではでは♪

コメント

  1. まーやん より:

    オオハシさんこんばんはっ☆
    兄サイモンセッズが抹消された数日後に弟ツバサドリームが快勝。
    去る者あれば来る者有りでし。なんか楽しいかも♪
    母フライングカラーズの競走成績は2歳デビューから5歳まで
    ダート1200mを中心に走り続けた堅実な馬ですが
    デビューの早さ&堅実さが、仔にとても良く伝わっていると思います。
    ツバサドリームはリマンドの4×3のインブリードで珍しいと思いますが
    そろそろ重賞級登場といきたいところでし☆(^^

  2. オオハシ より:

    ◎まーやん様
    おお、いつもお世話になっております。

    >ツバサドリーム
    この馬の記事を書く際、サイモンセッズの名前を出さない訳にはいきませんでした。まま、まーやん様が反応してくださるであろうと思いながら書いていました(笑)。

    ホントに「去る馬があれば来る馬があり」ですね。ツバサドリームには兄の分も頑張ってもらいましょう。

    週刊競馬ブックの「新馬、未勝利 勝ち馬総評」の記事でも高い評価がなされていたツバサドリーム、ぜひぜひ頑張ってほしいものです。

    ではでは♪

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