2016年の米牡馬クラシックの勝ち馬たち。

第142回ケンタッキーダービー(米GI)の勝ち馬。

Nyquist 牡 鹿毛 2013.3.10生 米国・Summerhill Farm生産 馬主・Reddam Racing LLC 米国・Doug F. O’Neill厩舎

Nyquist(2013.3.10)の4代血統表
Uncle Mo
鹿毛 2008.3.10
種付け時活性値:1.00
Indian Charlie
鹿毛 1995.3.27
In Excess
黒鹿毛 1987.4.8
Siberian Express 1981.1.25
Kantado 1976.3.23
Soviet Sojourn
鹿毛 1989.4.4
Leo Castelli 1984.3.13
Political Parfait 1984.2.19
Playa Maya
黒鹿毛 2000.4.16
Arch
黒鹿毛 1995.1.31
Kris S.1977.4.25
Aurora 1988.5.15
Dixie Slippers
黒鹿毛 1995.2.5
Dixieland Band 1980.3.20
Cyane’s Slippers 1983.4.6
Seeking Gabrielle
栗毛 2007.2.14
仔受胎時活性値:1.25
Forestry
鹿毛 1996.5.9
種付け時活性値:0.50
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Shared Interest
鹿毛 1988.1.30
▲Pleasant Colony 1978.5.4
Surgery 1976.4.16
Seeking Regina
栗毛 1992.2.25
仔受胎時活性値:1.50
Seeking the Gold
鹿毛 1985.4.7
種付け時活性値:1.50
Mr.Prospector 1970.1.28
Con Game 1974.3.20
Fulbright Scholar
栗毛 1985.6.2
仔受胎時活性値:1.50
Cox’s Ridge
鹿毛 1974.4.4
種付け時活性値:0.50
Matriculation
栗毛 1972.2.7
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5>

Nyquist(2013.3.10)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Uncle Mo
(フォルティノ系)
Forestry
(Storm Cat系)
Seeking the Gold
(Mr.Prospector系)
Cox’s Ridge
(Turn-to系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Seeking the Gold
(Seeking Regina)
5.25 祖母が米GII勝ち馬
(No.6-f)
初仔
(不受胎後)

*

デビュー以来8連勝で第142回ケンタッキーダービーを制したのは、Nyquist。番手先行からの押し切り、正に米国競馬の強者の走り。

しかし、このNyquistの直父系は、一子相伝的に、しぶとく世代交代を果たしていますね。

  1. Siberian Express(1981.1.25)
    →仏2000ギニー(GI)とモルニ賞(仏GI)の勝ち馬。仏2000ギニーはその父Caro(1967.4.11)との父仔制覇
  2. In Excess(1987.4.8)
    →メトロポリタンH(米GI)、サバーバンH(当時米GI)、ホイットニーH(米GI)、ウッドワードS(米GI)と米GI4連勝
  3. Indian Charlie(1995.3.27)
    →サンタアニタダービー(米GI)の勝ち馬。ケンタッキーダービーはReal Quiet(1995.3.7)の3着
  4. Uncle Mo(2008.3.10)
    →ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(米GI)の勝ち馬

日本にも縁のあるフォルティノの子孫でもあるNyquist。気の早いお話ですが、父系継承の使者として、次代にどんな仔を送り込んでくれるのか楽しみです。

*

第141回プリークネスS(米GI)の勝ち馬。

Exaggerator 牡 黒鹿毛 2013.2.5生 米国・Joseph B. Murphy生産 馬主・Big Chief Racing, LLCほか 米国・J. Keith Desormeaux厩舎

Exaggerator(2013.2.5)の4代血統表

Curlin
栗毛 2004.3.25
種付け時活性値:0.00
Smart Strike
鹿毛 1992.5.21
Mr.Prospector
鹿毛 1970.1.28
Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Classy ‘n Smart
鹿毛 1981.5.20
Smarten 1976.4.17
No Class 1974.3.30
Sherriffs Deputy
鹿毛 1994.3.6
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Barbarika
鹿毛 1985.3.9
Bates Motel 1979.5.17
War Exchange 1972.3.24
Dawn Raid
黒鹿毛 2005.5.25
仔受胎時活性値:1.75
Vindication
黒鹿毛 2000.1.28
種付け時活性値:1.00
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
Bold Reasoning 1968.4.29
My Charmer 1969.3.25
Strawberry Reason
黒鹿毛 1992.3.17
Strawberry Road 1979.9.28
Pretty Reason 1971.3.18
Embur Sunshine
黒鹿毛 1993.4.26
仔受胎時活性値:0.75
★Bold Ruckus
黒鹿毛 1976.2.6
種付け時活性値:0.00
Boldnesian 1963.4.14
Raise a Ruckus 1965
Vevila
鹿毛 1984.4.25
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
The Minstrel
栗毛 1974.3.11
種付け時活性値:0.25
Bon Debarras
鹿毛 1975.4.6
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

<5代血統表内のクロス:Raise a Native4×5、Northern Dancer5×5、Boldnesian5×4>

Exaggerator(2013.2.5)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
★Curlin
(Mr.Prospector系)
Vindication
(Seattle Slew系)
★Bold Ruckus
(Bold Ruler系)
The Minstrel
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Vindication
(Pretty Reason)
6.50 or 4.50 or 2.50 叔母が加国古馬牝馬王者
(No.3-g)
3番仔?
(前年産駒なし後?)

*

第142回ケンタッキーダービー2着からの巻き返しに成功したExaggerator。Nyquistとの4度目の対決にして、ようやく、先着。泥田のような馬場を駆け抜けた先にあったのは、父CurlinとのプリークネスS父仔制覇でした。ちなみに、Exaggeratorとは「大げさに言う人」という意味だそうです。

これでReal Quiet、Big Brown(2005.4.10)に続いて3度目のプリークネスS制覇となったケント・デザーモ騎手。日本でもおなじみのデザーモ騎手ですけれど、今回の勝利は格別だったのではないでしょうか。と言いますのも、Exaggeratorを管理されるのは、実兄であるキース・デザーモ調教師。兄弟で勝ち取った米クラシック勝利でした。

*

第148回ベルモントS(米GI)の勝ち馬。

Creator 牡 芦毛 2013.3.30生 米国・Mt.Brilliant Broodmares I LLC生産 馬主・WinStar Farm LLC and Flay, Bobby 米国・Steven M. Asmussen厩舎

Creator(2013.3.30)の4代血統表
Tapit
芦毛 2001.2.27
種付け時活性値:0.75
Pulpit
鹿毛 1994.2.15
A.P.Indy
黒鹿毛 1989.3.31
Seattle Slew 1974.2.15
Weekend Surprise 1980.4.8
Preach
鹿毛 1989.3.26
Mr.Prospector 1970.1.28
Narrate 1980.4.6
Tap Your Heels
芦毛 1996.2.16
★Unbridled
鹿毛 1987.3.5
Fappiano 1977.5.19
Gana Facil 1981.2.9
Ruby Slippers
芦毛 1982.3.18
Nijinsky 1967.2.21
Moon Glitter 1972.3.30
Morena
黒鹿毛 2004.8.27
仔受胎時活性値:1.875
Privately Held
鹿毛 1994.3.13
種付け時活性値:0.375
▲Private Account
鹿毛 1976.4.26
Damascus 1964.4.14
Numbered Account 1969.4.8
Aviance
栗毛 1982.5.6
Northfields 1968.3.6
Minnie Hauk 1975.4.5

Charytin
鹿毛 1991.6.7
仔受胎時活性値:1.00+α

Summing
鹿毛 1978.4.16
種付け時活性値:1.00
Verbatim 1965.2.10
Sumatra 1969.5.15
Crownit
鹿毛 1982.3.25
仔受胎時活性値:0.00+α
King of Macedon
鹿毛 1974.6.5
種付け時活性値:1.75
Queens Up
鹿毛 1969.4.19
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Mr.Prospector4×5、Northern Dancer5×5>

Creator(2013.3.30)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Tapit
(Seattle Slew系)
Privately Held
(Damascus系)
Summing
(Princequillo系)
King of Macedon
(Sicambre系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
King of Macedon 3.875+α 母がペルー重賞4勝
(No.2-o)
2番仔?
(2連産目?)

*

2頭出しだったTapitの芦毛の産駒が1着、3着。前走第142回ケンタッキーダービー13着からのリベンジを果たしたのは、大外13番枠からの出走となったCreator。どこかで聞いたような馬名ですが、それとは別のCreatorが、番手から粘ったDestin(2013.4.16)を決勝点でわずかに差し切り、第148回ベルモントSの覇者となりました。

「出来れば、3着に来たほうが1着ならば」と願いましたが、それでも米牡馬クラシックを皆勤して9着、5着、3着と、走る度に着順を上げて行ったのは、立派の一言。今回のベルモントSは、距離が伸びて追走しやすくなったのは瞭然でしたね。良い走りでした。本当にお疲れ様でした、ラニ(2013.2.22)と陣営の皆様。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

コメント

  1. ゴリ より:

    もうちょっと枠が内だったら…
    後方から外を回って、それでも最後ひと伸びしたのは、強いなぁと思いました。
    こんなレースが見られて、幸せです。

  2. ライデン より:

    久々にカキコします。

    何か書き込みの度にイチャモンつけてるようで、申し訳ないのですが・・・・・
    今回イチャモンつけるのはプリークネスSの勝ち馬の関係です。
    以前に、生年だけで無条件に緑0にする云々、とお書きになっていたと記憶します。

    GalopinとSt. Simon、BayardoとGainsboroughのように、生年しか分からないような場合は仕方ないと思います。(例が有名すぎるので、頑張れば分かりそうな気はしますが、気力が・・・・)
    しかし上記のExaggeratorとCurlinは絶対にそうしてはいけません。
    受胎した仔馬が誕生するまでの期間は約11か月です。Exaggerator(2013.2.5)の受胎日を仮に2013.3.7とした場合、Curlin(2004.3.25)の活性
    値はリセットされておらず、ほぼ最大だと思います。これはマイネルプラチナムの血統におけるゴールドオーキッドとカブラヤオーの関係と同じです。後者を誕生日だけから2.00と判定するのは難しいですが、中島御大なら種付け日を知ることもできたでしょうね。しかし前者は3週間以上も間隔があり、やはり緑0とするのは誤りだと考えます。
    少なくとも誕生日が分かっている場合は、Man o’War(1917.3.19)とWar Admiral(1934.5.2)のようなケースでないと、緑0とするのは無理があります。

    追伸
    「競馬最強の法則」バックナンバーが羨ましいです。
    98年の東京優駿の日、偶然立ち読みした「競馬最強の法則」にスペシャルウィークとボールドエンペラーの名前が挙がっており、その後に知った結果に大変驚いたと同時に、中島国治氏の理論に改めて感心したのを覚えていますが、何故かその後も立ち読みで済ませ続けたのが、今となっては非常に残念です。

    エイシンヒカリはやっぱり磁場の影響なのでしょうかねぇ(磁場の事はよく理解していませんが・・・・)

  3. オオハシ より:

    ◎ゴリ様

    ラニ。どんなレースでもあきらめずに最後に伸びて来る姿を見るにつけ「偉いなぁ」と、
    感心するばかりです。秋は国内で戦うようで、兄アウォーディーや姉アムールブリエと
    いっしょに走るやもしれませんね。きょうだい揃い踏みとなれば、改めて母ヘヴンリーロマンスの
    凄さを思うことでしょう。賢母。

    毎々たくさんのコメントいただいていたのに、なかなかお返しできず、あいすみませんでした。
    いつもいつも、本当に有り難うございました。どうぞお元気で。

    ◎ライデン様

    ストリクトな判断をせずに恐縮です。内容ごもっともで、ご容赦いただけないの
    は致し方ありません。

    ともあれ、中島御大もブライアンズタイム(1985.5.28)の満8歳時交配の産駒たち
    について、

    マイネルマックス(1994.4.13)
    →母サクセスウーマン(1986.3.26)の種付け日「1993.5.6」
    サニーブライアン(1994.4.23)
    →母サニースイフト(1988.4.27)の種付け日「1993.5.13」
    シルクジャスティス(1994.3.18)
    →母ユーワメルド(1983.5.2)の種付け日「1993.4.9」

    等を「0」として判断されていたこともあり、私はゆるく、ざっくりベースでの
    判断でやって来ましたm(_ _)m

    中島御大がご存命であれば、このあたりのことをお聞きしたかったものです。

    なお、「0」の判断については、1997年当時の東京優駿前の「競馬最強の法則」
    におけるトキオエクセレント(1994.2.16)の記事によりますと、

    母の父はNorthern Dancer系のStorm BirdであるがNorthern Dancerが17歳の時の
    交配で、私は2.00と判別していたが、外国では0と考えて配合され、良馬を輩出
    している。外国の考え方で今回は0とする。

    との記述もありました。もう19年前。馬齢を数え年で数えていたのも、今となっては、懐かしい。

    あと、Bayardo(1906.1.??)とGainsborough(1915.1.24)父仔は「0」と思います。

    熱意のこもったコメント、いつも、本当に有り難うございました。どうぞお元気で。

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