第59回有馬記念(GI)の勝ち馬。

ジェンティルドンナ 牝 鹿毛 2009.2.20生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・石坂正厩舎

ジェンティルドンナ(2009.2.20)の4代血統表
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:1.50
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao
鹿毛 1980.2.28
Lyphard 1969
Lady Rebecca 1971.2.28
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
Busted 1963
Highclere 1971
ドナブリーニ
栗毛 2003.3.27
仔受胎時活性値:1.25
Bertolini
鹿毛 1996.2.9
種付け時活性値:1.50
Danzig
鹿毛 1977.2.12
Northern Dancer 1961.5.27
Pas de Nom 1968.1.27
Aquilegia
栗毛 1989.4.25
Alydar 1975.3.23
Courtly Dee 1968.3.8
Cal Norma’s Lady
栗毛 1988.5.7
仔受胎時活性値:1.50
リファーズスペシャル
鹿毛 1980.2.17
種付け時活性値:1.75
Lyphard 1969
My Bupers 1967.6.1
June Darling
鹿毛 1983.4.18
仔受胎時活性値:1.00
ジュニアス
黒鹿毛 1976.3.15
種付け時活性値:1.50
Beau Darling
栗毛 1966
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×4・5、Lyphard4×4>

ジェンティルドンナ(2009.2.20)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ディープインパクト
(Halo系)
Bertolini
(Danzig系)
リファーズスペシャル
(Lyphard系)
ジュニアス
(Bold Ruler系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
リファーズスペシャル
(ドナブリーニ)
5.75 or 3.75 母が英GI勝ち馬&全姉ドナウブルー
(No.16-f)
2番仔
(2連産目)

*

以下にごくごく簡単なジェンティルドンナの近親牝系図を示しておきます。

June Darling 1983.4.18 不出走
|Cal Norma's Lady 1988.5.7 英3勝
||Magical 1995.5.11 米英5勝 ウィルロジャースH(米GIII)
||ドナブリーニ 2003.3.27 英4勝 チェヴァリーパークS(GI) チェリーヒントンS(GIII) ヨークサマーS(GIII)2着
|||ドナウブルー 2008.2.9 中央5勝 関屋記念(GIII) 京都牝馬S(GIII) ヴィクトリアマイル(GI)2着 府中牝馬S(GII)2着 マイルCS(GI)3着 府中牝馬S3着
|||ジェンティルドンナ 2009.2.20 (本馬) ジャパンカップ(GI)2回 有馬記念(GI) ドバイシーマクラシック(UAEGI) 優駿牝馬(GI) 桜花賞(GI) 秋華賞(GI)ほか

ドナウブルー、ジェンティルドンナと賢姉賢妹を産んだドナブリーニは、自身もチェヴァリーパークSを制したGI馬。導入されたノーザンファームさんの慧眼を思います。

*

第59回有馬記念(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 4 ジェンティルドンナ 牝5 55 戸崎圭太 2:35.3    34.1 470
[-2]
石坂正 4
2 6 トゥザワールド 牡3 55 W.ビュイック 2:35.4 3/4 33.8 524
[+4]
池江泰寿 9
3 14 ゴールドシップ 牡5 57 岩田康誠 2:35.4 ハナ 33.9 510
[不明]
須貝尚介 1
4 15 ジャスタウェイ 牡5 57 福永祐一 2:35.5 クビ 33.4 504
[+6]
須貝尚介 3
5 13 エピファネイア 牡4 57 川田将雅 2:35.5 ハナ 34.6 494
[+2]
角居勝彦 2

名牝が、自身の引退の花道を見事に飾って、2014年のJRAGIの幕引きを行いました。ジェンティルドンナ、これでGI7勝目。牝馬3冠、ジャパンカップ連覇、ドバイシーマクラシック、そして有馬記念。3歳から5歳まで常に超一線級の成績。ディープインパクトの愛娘は、紛うことなく貴婦人でした。

ジェンティルドンナに対して、最初に「恐れ入りました」と叫んだレースは、3歳春の優駿牝馬でした。母方の血統的な背景を見ると、距離延長が良いとは考えにくかったのですが、なんのなんの、府中芝2400mを2分23秒6のレースレコードで5馬身差の大圧勝。今となっては、なにゆえ戦前3番人気だったのでしょうか(^^;)。その後は、GIレースで強いところを見せる度に「恐れ入りました」でした。そうして、最後の最後も大団円で締めくくり、やはり「恐れ入りました」と口にしている自分に気付きましたm(_ _)m

有馬記念というレースは、4番人気馬の快走、復活の舞台になりやすい感もあります。特に平成の初頭ではそれがよく見られました。平成以降の4番人気馬の勝利を振り返ってみますと、

  1. 1989年の第34回
    →イナリワン(1984.5.7)が、その年の天皇賞・秋(GI)6着、ジャパンカップ11着からの巻き返し
  2. 1990年の第35回
    →オグリキャップ(1985.3.27)が、その年の天皇賞・秋6着、ジャパンカップ11着からの巻き返し
  3. 1993年の第38回
    →トウカイテイオー(1988.4.20)が、前年の有馬記念11着以来、中363日、1年振りのレースを見事に勝利
  4. 1997年の第42回
    →シルクジャスティス(1994.3.18)が、その年の菊花賞(GI)5着、ジャパンカップ5着からの巻き返し
  5. 1998年の第43回
    →グラスワンダー(1995.2.18)が、その年の毎日王冠(GII)5着、アルゼンチン共和国杯(GII)6着からの巻き返し
  6. 2014年の第59回
    →ジェンティルドンナが、天皇賞・秋2着、ジャパンカップ4着からの巻き返し

懐かしい馬たちの名前が見えますけれど、平成3強の2角、イナリワンとオグリキャップが同じGIレース、同じ着順からの巻き返しをしているところが、なんともはや。1990年の有馬記念当日(1990年12月23日)、昼休みにはイナリワンの引退式が行われていますが、レースの勝利もバトンタッチするかのような結果でした。

*

競馬ファンの素敵なところは、父母の走る姿を見られて、なおかつ、仔の走る姿も見られるところ。

女という性の素敵なところは、咲いては散る花になれて、なおかつ、次代を産み出す樹にもなれるところ。

ジェンティルドンナ、当代随一の貴婦人の仔が、どんな走りを見せてくれるのか、今から楽しみでなりません。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

コメント

  1. ゴリ より:

    2着のトゥザワールドは菊花賞16着からの巻き返しでしたね…あちゃ 中島理論的には注目はしていましたが
    さすがに16着からは、と思って買い切れませんでした…

    SSが入っていると競走成績が優秀でも繁殖にあがれないようで、ジェンティルドンナも、本来なら昨年で
    繁殖にあがれたのでしょうが、故障もなく、これだけの偉大な成績を残したことに感服するばかりです。
    お疲れさまでした。生まれてくる子供たちを楽しみにしています。

    今年も楽しい記事をありがとうございました。よいお年を。

  2. つのだ より:

    お世話になっております。有馬記念は引退するGⅠ馬三頭ジェンティルドンナ、ジャスタウェイ、トーセンラーのみの馬券で臨みました。さすがに、レースはそんなに甘くなかったですね。ジェンティルが名馬であることは強く印象づけられました。

  3. つのだ より:

    お世話になっております。府中市つのだです。弥生賞シャイニングレイ、若葉Sアダムスブリッジの凡走はついにサンデーハザードが起こってしまった現れでしょうか?どちらのレースも非SSが連対(レッドソロモンは母父SS)したことは偶然ではなさそうです。

  4. つのだ より:

    お世話になっております。府中市つのだです。皐月の頃となりまして、JRAのCMはメイショウサムソンでした。ここはSSフリー馬2頭で夢を見たいです。 特に小倉未勝利勝ちのワンダーアツレッタにはワンダーパヒュームの分も頑張って欲しいですね。

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