エアジハード(1995.4.9)。

エアジハード 牡 栗毛 1995.4.9生 千歳・社台ファーム生産 馬主・(株)ラッキーフィールド 美浦・伊藤正徳厩舎

エアジハード(1995.4.9)の4代血統表
サクラユタカオー
栗毛 1982.4.29
種付け時活性値:1.00
テスコボーイ
黒鹿毛 1963
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Suncourt
黒鹿毛 1952
Hyperion 1930.4.18
Inquisition 1936
アンジェリカ
黒鹿毛 1970.3.29
ネヴァービート
栃栗毛 1960
★Never Say Die 1951
Bride Elect 1952
スターハイネス
鹿毛 1964.3.10
ユアハイネス 1958
スターロッチ 1957.4.16
アイシーゴーグル
栗毛 1987.4.22
仔受胎時活性値:1.75
ロイヤルスキー
栗毛 1974.5.24
種付け時活性値:1.00
Raja Baba
鹿毛 1968
Bold Ruler 1954
Missy Baba 1958
Coz o’Nijinsky
栗毛 1969
Involvement 1960
Gleam 1952
シャダイアイバー
鹿毛 1979.2.23
仔受胎時活性値:1.75
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
種付け時活性値:1.75
Northern Dancer 1961
Lady Victoria 1962
サワーオレンジ
黒鹿毛 1973.4.6
仔受胎時活性値:1.25
Delta Judge
黒鹿毛 1960
種付け時活性値:1.00
Lady Attica
栗毛 1967
仔受胎時活性値:1.25

<5代血統表内のクロス:Nasrullah4×5×5>

エアジハード(1995.4.9)の中島理論的総括
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
ノーザンテースト 6.00 祖母がオークス馬
(No.8-G)
2番仔
(2連産目)

最強世代のマイル部門を担ったエアジハード。

第49回安田記念(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 12 エアジハード 牡4 58 蛯名正義 1:33.3    35.1 494
[-6]
伊藤正徳 4
2 7 グラスワンダー 牡4 58 的場均 1:33.3 ハナ 35.2 498
[0]
尾形充弘 1
3 11 シーキングザパール 牝5 56 武豊 1:33.7 2 1/2 35.3 466
[-6]
森秀行 3
4 14 ツクバシンフォニー 牡6 58 横山典弘 1:33.8 1/2 35.3 494
[0]
伊藤正徳 10
5 8 ムータティール 牡4 58 W.サプル 1:33.8 クビ 35.8 484
[]
S.ビン・スルール 6

単勝1.3倍の圧倒的1番人気馬グラスワンダー(1995.2.18)が抜け出しに掛かったところを、外から馬体を併せて強襲してきたのはエアジハード。前走京王杯SC(GII)では4分の3馬身差されてしまったエアジハード、本番のマイル戦ではキッチリ「ハナ」だけ差して仕返しました。それにしても、1着、2着となった2騎の栗毛の美しさよ。

この安田記念を制した折は、まだその強さの真価が定まっていなかったと思われるエアジハード。けれど、やはり祖母シャダイアイバーという社台さんの誇る牝系から出た素質馬。彼の若駒の頃を知る人の言を引いておくと、

「牧場にいる頃から、ダンスと比べても遜色の無い印象でしたよ。物凄い切れ味、という点で似ている馬を探せば、そうだなあ、やっぱりバブかなあ…、もちろんサンデーとユタカオーだからちょっとタイプは違うんですけどね」
と語るのは、調教担当の東礼次郎氏である。「ダンス」は言うまでもなく菊花賞馬ダンスインザダークだし、「バブ」は4歳で秋の天皇賞を勝ったバブルガムフェローのことだ。

-月刊「優駿」1999年9月号、P45、「’99春GI勝ち馬の故郷」から引用-

実は相当なエリートとして期待されていたエアジハード。管理された伊藤正徳調教師が、「脚元がパンとするまでは」と我慢された結果、実を結んだのが4歳時の活躍なのでした。

*

第16回マイルチャンピオンシップ(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 6 エアジハード 牡4 57 蛯名正義 1:32.8 レコード 34.4 504
[+6]
伊藤正徳 1
2 9 キングヘイロー 牡4 57 福永祐一 1:33.0 1 1/2 34.4 484
[-2]
坂口正大 4
3 15 ブラックホーク 牡5 57 武豊 1:33.2 1 34.9 524
[+4]
国枝栄 2
4 8 アドマイヤカイザー 牡3 55 横山典弘 1:33.4 1 1/4 34.4 448
[+2]
橋田満 5
5 10 キョウエイマーチ 牝4 55 秋山真一郎 1:33.4 クビ 35.9 508
[+9]
野村彰彦 3

安田記念以来のぶっつけとなった天皇賞・秋(GI)で、スペシャルウィーク(1995.5.2)のレコード勝ちから0秒2差の3着と踏ん張り、その能力の高さを改めて示したエアジハード。そうして、伏兵として挑んだ春の安田記念とは一転して、1番人気で臨んだマイルCS。果たせるかな、エアジハード。道中は好位に取り付き、直線では鋭く抜け出した後「おいでおいで」の王者の競馬で圧勝。その勝ち時計1分32秒8は、ノースフライト(1990.4.12)の1分33秒0を破るマイルCSのレコードタイムでした。

*

栗毛の馬体、「黄、青一本輪、青袖」の勝負服、勝負服と合わせた黄色地に青横線のメンコ。美しさが渾然一体となってターフにまばゆくきらめいた、エアジハード。日本のドメスティックブラッドになりつつある「直父系Princely Gift系」の担い手として、これからも頑張って欲しいもの。男盛りの16歳、ショウワモダン(2004.3.31)に続くGI勝ち馬を送り出してくれることを、切に願っています。

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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