ヴィクトワールピサ(2007.3.31)とトランセンド(2006.3.9)。

成した快挙は、時が経つにつれて重みを増します。第16回ドバイワールドカップ(UAEGI)、日本馬によるワンツーフィニッシュ。ヴィクトワールピサ、満4歳の誕生日も祝して、アップしておきます。

ヴィクトワールピサ 牡 黒鹿毛 2007.3.31生 千歳・社台ファーム生産 馬主・市川義美氏 栗東・角居勝彦厩舎

ヴィクトワールピサ(2007.3.31)の4代血統表
ネオユニヴァース
鹿毛 2000.5.21
種付け時活性値:1.50
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ポインテッドパス
栗毛 1984.4.27
Kris
栗毛 1976
Sharpen Up 1969
Doubly Sure 1971
Silken Way
栗毛 1973
★Shantung 1956
Boulevard 1968
ホワイトウォーターアフェア
栗毛 1993.5.3
仔受胎時活性値:1.25
Machiavellian
黒鹿毛 1987
種付け時活性値:1.25
★Mr.Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Coup de Folie
鹿毛 1982
Halo 1969
Raise the Standard 1978
Much Too Risky
栗毛 1982
仔受胎時活性値:0.50
Bustino
鹿毛 1971
種付け時活性値:0.50
Busted 1963
Ship Yard 1963
Short Rations
青鹿毛 1975
仔受胎時活性値:1.50
Lorenzaccio
栗毛 1965
種付け時活性値:0.25
Short Commons
鹿毛 1962
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Halo3×4>

ヴィクトワールピサ(2007.3.31)の中島理論的総括
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
ネオユニヴァース 4.25 半兄アサクサデンエン
(No.8-D)
7番仔
(不受胎後)

では、以下にヴィクトワールピサのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Short Rations 1975 伊1勝
|Marooned 1981 英オセアニア5勝 AJCシドニーC(豪GI)ほか豪GIII2勝
|Much Too Risky 1982 英2勝
||ホワイトウォーターアフェア 1993.5.3 英愛仏4勝 ポモーヌ賞(仏GII) ジョンポーターS(英GIII)
|||アサクサデンエン 1999.3.22 日香UAE8勝 安田記念(GI) 京王杯SC(GII) 安田記念2着
|||スウィフトカレント 2001.4.9 中央6勝+地方0勝 小倉記念(GIII) 天皇賞・秋(GI)2着
|||ヴィクトワールピサ 2007.3.31 (本馬) ドバイWC(UAEGI) 有馬記念(GI) 皐月賞(GI)ほか
||Little Rock 1996 英愛仏伊独6勝 プリンセスオブウェールズS(英GII)ほか英GIII1勝
||Short Skirt 2003 英仏伊4勝 ムシドラS(英GIII)ほか
|Arctic Owl 1994.3.29 英愛仏豪10勝 愛セントレジャー(GI) ケルゴルレイ賞(仏GII)ほか英GIII2勝

近親には活躍馬がズラリと並んでいます。母方の底力血脈の通りなのか、芝3200mのシドニーCや芝14ハロンの愛セントレジャーを始めとして、2400m超級のレースの勝ち馬が多く見られます。なお、ホワイトウォーターアフェアの制したポモーヌ賞は芝2700m(当時)の牝馬限定戦、ジョンポーターSは芝12Fの牡牝混合戦です。

そんなホワイトウォーターアフェアについては、初仔のアサクサデンエンも思い出深い馬です。生産者が「英国・関口房朗氏」になっていたのが、印象に残ったのでしょう(注:欧米では生産時の母の所有者=生産者となる為)。そんなアサクサデンエンは満6歳となった2005年の春に開花して、京王杯SCと安田記念を連勝しました。翌満7歳の2006年にも安田記念2着として、「あぁ、馬はやっぱり自分の得意なコースでは嬉々として走るのだなぁ」と思ったものです。また、3連産目の3番仔であるスウィフトカレント。2006年にサマー2000シリーズの初代王者となった彼は、同年の天皇賞・秋でダイワメジャー(2001.4.8)との馬連を取らせてくれた有り難い馬でした(^^)

*

トランセンド 牡 鹿毛 2006.3.9生 新冠・ノースヒルズマネジメント生産 馬主・前田幸治氏 栗東・安田隆行厩舎

トランセンド(2006.3.9)の4代血統表
ワイルドラッシュ
鹿毛 1994.4.15
種付け時活性値:0.75
Wild Again
黒鹿毛 1980.5.22
Icecapade
芦毛 1969.4.4
Nearctic 1954.2.11
Shenanigans 1963.3.17
Bushel-n-Peck
黒鹿毛 1958.3.21
Khaled 1943
Dama 1950
Rose Park
鹿毛 1986.2.7
★Plugged Nickle
鹿毛 1977.3.1
Key to the Mint 1969.3.9
Toll Booth 1971.5.17
Hardship
芦毛 1977.4.26
Drone 1966.4.1
Hard and Fast 1968.4.30
シネマスコープ
栗毛 1993.5.2
仔受胎時活性値:1.00
トニービン
鹿毛 1983.4.7
種付け時活性値:0.25
カンパラ
黒鹿毛 1976.2.19
Kalamoun 1970.4.30
State Pension 1967
Severn Bridge
栗毛 1965
Hornbeam 1953
Priddy Fair 1956
ブルーハワイ
鹿毛 1989.5.31
仔受胎時活性値:0.75
[シネマスコープは初仔]
スリルショー
鹿毛 1983.1.27
種付け時活性値:1.25
Northern Baby 1976.4.1
Splendid Girl 1976.3.18
サニースワップス
鹿毛 1975.4.27
仔受胎時活性値:1.25
[ブルーハワイは2連産目の6番仔以降の仔]
Hawaii
鹿毛 1964
種付け時活性値:0.50
アイアンエイジ
黒鹿毛 1962.6.17
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Khaled4×5、Hyperion5×5>

トランセンド(2006.3.9)の中島理論的総括
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
スリルショー
(ブルーハワイ)
4.00 半姉サンドリオン
(No.A4)
6番仔
(空胎後)

では、以下にトランセンドのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

サニースワップス 1975.4.27 不出走
|ダイナスワップス 1979.6.13 中央3勝
||ダンディコマンド 1993.4.12 中央5勝 北九州記念(GIII) クロッカスS(OP)
|サクラサニーオー 1982.4.5 中央6勝 アルゼンチン共和国杯(GII) 京成杯(現JpnIII)ほか
|ブルーハワイ 1989.5.31 不出走
||シネマスコープ 1993.5.2 中央4勝
|||サンドリオン 2003.5.15 中央3勝 紫苑S(OP)
|||トランセンド 2006.3.9 (本馬) ジャパンカップダート(GI) フェブラリーS(GI)ほか現GIII2勝
||パルスビート 1994.6.12 中央3勝 白百合S(OP) 京都新聞杯(現JpnII)2着 北九州記念2着ほか
||ゲヴァルト 2000.3.5 中央4勝 ラジオたんぱ杯2歳S(現ラジオNIKKEI杯2歳S、JpnIII)3着

このアメリカンファミリーの牝系は、ややもすると「GIでは入着まで」というような印象があったのですけれど、トランセンド、その名の通りに超越した存在となりました。

中島理論的な見解で注目する点としては、やはり、ヴィクトワールピサ、トランセンド共に「母が前年産駒無し後の仔」というところでしょうか。また別に述べますが、高松宮記念(GI)で連覇を果たした翌日に電撃引退となったキンシャサノキセキ(2003.9.24)は母が双子流産後の仔、2着のサンカルロ(2006.2.5)は母が不受胎後の仔と、こちらも母が前年産駒無し後の仔どうしのワンツーでした。血統のレベルが向上した現在では、ほんの些細な「後押し」が差を分けるのかも知れませんね。

あと。

第16回ドバイワールドカップが行われたのは現地時間で2011年3月26日。この日を、ドバイの地で眠る北斗の一等星は見守ってくれていたのかも知れません。ホクトベガ(1990.3.26)、存命であれば、21回目の誕生日でした。

では、以上オオハシでした。馬も人も、本当にお疲れ様でした。合わせて、本当に有り難うございました。そして、これからも走り続ける馬、人すべてが無事でありますように。

#ブエナビスタ(2006.3.14)とその陣営の皆さんも、もちろんお疲れ様でした。AWは2頭に任せて芝に回っていれば、というのは結果論ですよね。ブエナビスタ、また元気な姿を見せてください。

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