第140回ベルモントS(米GI)。
カジノドライヴ(2005.3.7)は残念ながら左後脚の挫石で出走取消。他方、期待されたBig Brown(2005.4.10)の3冠はならず、まさかの最下位9着敗退。
そんな2008年のベルモントSを制したのは出走馬9頭中最下位人気だったDa’ Tara(2005.4.26)。逃げて主導権を握るとそのまま2着馬に5と4分の1馬身差で快勝しました。
Da’ Tara 牡 黒鹿毛 2005.4.26生 米国・ウインスターファーム生産 馬主・ロバート.V.ラペンタ氏 米国・N.ジトー厩舎
- 4代血統構成(各父と活性値):『Tiznow(1.75)×Pirate’s Bounty(0.25)×Salem(0.25)×Quid Pro Quo(1.50)』
- 4代血統構成(父系):『In Reality系[D]×Ribot系[B]×Turn-to系[A]×Khared系[C]』
- 5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5(父方)
- 牝系:米国で継承されている5号族 半姉サウスヒューマー(現役。JRA3勝) 伯母Private Persuasion(米GI馬)
- 母の何番仔?:少なくとも3連産目の7番仔以降の仔
Da’ Taraの配合で中島理論的に目に付くのは
- Matchem(1748)系とSt.Simon(1881)系のニック
- 最優性先祖がMatchem系の父Tiznow(1997.3.12)
- 4代血統構成を4種父系で構成
というところでしょうか。
1点目のMatchem系とSt.Simon系のニック。中島御大曰く「傑出馬を輩出できる」ニックということ。中島御大の配合馬として知られるクライムカイザー(1973.5.22)もこのニックから輩出されていますね。
2点目の最優性先祖である父Tiznow(1997.3.12)。ブリーダーズカップクラシック(米GI)連覇の偉業を達成した同馬は、珍しい26号族の活躍馬でもあります。また、Tiznowは祖母父にナイスダンサー(1969.3.6)を配されているところが、親近感を持たせます。という訳で、Da’ Taraは異系の先祖を最優性に仕向けているのがナイスですね。
3点目の4種父系。サスガに米国産馬、組み合わせが多様。
父から受け継いだであろう勝負強さを3冠最終戦で発揮したDa’ Tara。伸び行く3歳馬のこれからに期待します。
ではでは、今日はこのへんで。
2008/06/15追記。よろしければ、Da’ Taraの4代血統表を。
Tiznow 鹿毛 1997.3.12 種付け時活性値:1.75 |
Cee’s Tizzy 芦毛 1987.4.21 |
Relaunch 芦毛 1976.3.16 |
In Reality 1964.3.1 |
Foggy Note 1965.3.20 | |||
ティズリー 鹿毛 1981.4.27 |
Lyphard 1969.5.10 | ||
Tizna 1969.7.1 | |||
Cee’s Song 黒鹿毛 1986.3.20 |
Seattle Song 黒鹿毛 1981.2.19 |
Seattle Slew 1974.2.15 | |
Incantation 1965 | |||
Lonely Dancer 鹿毛 1975.5.29 |
ナイスダンサー 1969.3.16 | ||
Sleep Lonely 1970.2.27 | |||
Torchera 黒鹿毛(?) 1993.1.19 仔受胎時活性値:0.75 |
Pirate’s Bounty 黒鹿毛 1975.4.2 種付け時活性値:0.25 |
Hoist the Flag 鹿毛 1968.3.31 |
Tom Rolfe 1962.4.14 |
Wavy Navy 1954.3.9 | |||
Bad Seed 黒鹿毛 1969.5.19 |
▲Stevward 1959.4.14 | ||
Rich and Rare 1955 | |||
Kaylem Ho 栗毛 1978.4.16 仔受胎時活性値:1.50 |
Salem 鹿毛 1968.4.25 種付け時活性値:0.25 |
★Cyane 1959.4.12 | |
Witching Hour 1960.3.31 | |||
Kay Ho 栗毛 1973.4.23 仔受胎時活性値:1.00 |
Quid Pro Quo 鹿毛 1966.2.27 種付け時活性値:1.50 |
||
Cloud Ho 栗毛 1968.3.5 仔受胎時活性値:1.00 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5(父方)>
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 何番仔? |
---|---|---|---|
Tiznow | 4.25 |
伯母が米GI馬 (No.5-I) |
7番仔? (3連産目以降) |
コメント
Big Brown はけがでもしたのかというような後退ぶりでしたが、さすがに米3冠は厳しいですね。Da’ Tara のニックスは日本のファンから見ると羨ましいような。。Matchem系は小生のイメージでは、なかなか日本に根付かない4枚目のカードだったのですが、ウォーニングからサニングデールとカルストンライトオが跡を継いでいるので、頑張ってほしいです。
Da’ Tara とBig Brown 、カジノドライブの10Fでの仕切直しが楽しみですね。
◎ゴリ様
いつもお世話になっております。
>Big Brown
ベルモントSは公式発表では「競走中止」という扱いとのこと。
おっしゃるとおり、米3冠は厳しいものですね。
>Da’ Tara
こういう血統馬が普通にGIレースを勝ちきるところに米国の奥深さを感じます。
>Matchem系
サニングデールとカルストンライトオ。両馬共に息の長い活躍を見せてくれました。
ウォーニングの血。Matchem系の切り札として21世紀の日本でも生き残って欲しいと切に願います。
>10Fでの仕切直し
Da’ TaraとBig BrownはまずトラヴァーズSで再戦の予定でしょうか。
秋のブリーダーズカップでは古馬との対決にもなります。
Curlinもメチャ強いですから、ね。
ではでは、わざわざのコメント、誠にありがとうございました♪