どうもー。先日、帰宅途中の電車の車中で、渡辺栄・元調教師をお見かけした(と思う)オオハシです。という訳で、早くも10月の最終週。秋の古馬、中長距離路線のスタートを飾る天皇賞・秋についての記事でございます。
まずは、過去10年の連対馬、延べ20頭について確認してみましょう。
年次 |
1着馬 (生年月日) [母の受胎条件] |
1着馬の血統構成 (資質固定指数) |
2着馬 (生年月日) [母の受胎条件] |
2着馬の血統構成 (資質固定指数) |
---|---|---|---|---|
1997 |
エアグルーヴ (1993.4.6) [2-4] |
A ★A A G (0.66) |
バブルガムフェロー (1993.4.11) [3-10] |
A(SS) A B C (0.50) |
1998 |
オフサイドトラップ (1991.4.21) [初仔] |
A C B A (0.50) |
ステイゴールド (1994.3.24) [2-2] |
A(SS) C A A(PG系) (0.75) |
1999 |
スペシャルウィーク (1995.5.2) [5-5] |
★A(SS) A C B (0.33) |
ステイゴールド (1994.3.24) [2-2] |
A(SS) C A A(PG系) (0.75) |
2000 |
テイエムオペラオー (1996.3.13) [不-7] |
A(SW系) A(BG系) A A (1.00) |
メイショウドトウ (1996.3.25) [3-8] |
A ★x A A (0.75) |
2001 |
アグネスデジタル (1997.5.15) [初仔] |
x ★A B B (0.50) |
テイエムオペラオー (1996.3.13) [不-7] |
A(SW系) A(BG系) A A (1.00) |
2002 |
シンボリクリスエス (1999.1.21) [不-2] |
A ★A y A (0.66) |
ナリタトップロード (1996.4.4) [6-6] |
C x A z (0.25) |
2003 |
シンボリクリスエス (1999.1.21) [不-2] |
A ★A y A (0.66) |
ツルマルボーイ (1998.3.5) [初仔] |
A(SS系) C A A● (0.66) |
2004 |
ゼンノロブロイ (2000.3.27) [5-5] |
A(SS) x A C (0.50) |
ダンスインザムード (2001.4.10) [2-12] |
A(SS) A B x (0.50) |
2005 |
ヘヴンリーロマンス (2000.3.5) [不-8] |
A(SS) A(SW) ★B B (0.66) |
ゼンノロブロイ (2000.3.27) [5-5] |
A(SS) x A C (0.50) |
2006 |
ダイワメジャー (2001.4.8) [空-7] |
A(SS) ★A z A (0.66) |
スウィフトカレント (2001.4.9) [3-3] |
A(SS) x F E (0.25) |
改めて見直すと、やはり豪華メンバーが揃っていますね。中島理論的観点から確認すると、
- 4代血統構成による資質固定指数が、実質「0.66」以下の組み合わせの馬ばかり連対している
- 過去10回のうち7回で母が前年産駒無し後の仔が連対している
という点に気付きます。
1点目の資質固定指数。府中芝2000m-シンボリクリスエスが3歳時に制した折は中山芝2000m-は、やはり厳しい戦いの場。「異系と0交配の組み合わせ」や「複数の異系の組み合わせ」という底力のある配合馬が台頭する舞台なのでしょう。補足しておくと、上の表中で0.75以上の数値を示したのはステイゴールドとテイエムオペラオーとメイショウドトウの3頭。「0.75」のステイゴールドは曾祖母父Princely Gift(1951)により実質「0.50」、同様に「1.00」のテイエムオペラオーは父オペラハウス(1988.2.24)、母父Blushing Groom(1974.4.8)により実質「0.50」と補正されます。
また、唯一の「0.75」となったメイショウドトウにしても、母父Affirmed(1975.2.21)の0交配やNorthern Dancer(1961.5.27)4×4のブルー0クロスなどにより、近い代で残先祖を減らす配合がなされていました。ついで、彼には闘争本能を増加させるマジックが、ひとつ隠れていました。それは、
- 父Bigstone(1990)を持つ馬は日本では極少数
ということですね。2000年時、中央競馬で走っていたBigstone産駒は彼を含めて3頭。そして、彼と同条件のGIレースで走るBigstone産駒は他にいませんでした。
2点目の母が前年産駒無し後の仔。まま、「空胎後の名馬あり」と、しつこくお伝えしておきます(笑)
あと、中島理論からは若干離れますが、↑の表をパッとご覧になってもお気付きの通り、
- 同じ馬が2年連続で連対を果たす傾向がある
ということが言えるでしょう。この表の圏外からのスタートですが、芝2000mに距離短縮になって以降の天皇賞・秋でまとめると、
NO. |
馬名 (生年月日) [母の受胎条件] |
4代血統構成 (資質固定指数) |
最初の連対年 着順 |
2回目の連対年 着順 |
---|---|---|---|---|
1 |
オグリキャップ (1985.3.27) [5-6] |
★x D A● G (0.25) |
1988年 2着 |
1989年 2着 |
2 |
セキテイリュウオー (1989.4.30) [2-4] |
A(PG系) A B F (0.50) |
1993年 2着 |
1994年 2着 |
3 |
バブルガムフェロー (1993.4.11) [3-10] |
A(SS) A B C (0.50) |
1996年 1着 |
1997年 2着 |
4 |
ステイゴールド (1994.3.24) [2-2] |
A(SS) C A A(PG系) (0.75) |
1998年 2着 |
1999年 2着 |
5 |
テイエムオペラオー (1996.3.13) [不-7] |
A(SW系) A(BG系) A A (1.00) |
2000年 1着 |
2001年 2着 |
6 |
シンボリクリスエス (1999.1.21) [不-2] |
A ★A y A (0.66) |
2002年 1着 |
2003年 1着 |
7 |
ゼンノロブロイ (2000.3.27) [5-5] |
A(SS) x A C (0.50) |
2004年 1着 |
2005年 2着 |
と、7頭が2年連続で連対を果たしています。シンボリクリスエスのみ中山芝2000m、府中芝2000mと違うコースによる連覇ですが、他の6頭は府中芝2000mで行われた天皇賞・秋で連対ですね。
また、上記の馬たちからはわずかに劣りますが、複勝圏に2回絡んだ馬たちも複数頭見られます。
NO. |
馬名 (生年月日) [母の受胎条件] |
4代血統構成 (資質固定指数) |
最初の複勝圏年 着順 |
2回目の複勝圏年 着順 |
---|---|---|---|---|
1 |
ウインザーノット (1980.3.3) [空?-3以降] |
E A B F (0.25) |
1985年 3着 |
1986年 2着 |
2 |
レジェンドテイオー (1983.4.2) [2?-?] |
A A A● A (1.00) |
1987年 2着 |
1988年 3着 |
3 |
メジロアルダン (1985.3.28) [3-7] |
A A● ★C D (0.50) |
1989年 3着 |
1990年 2着 |
4 |
ジェニュイン (1992.4.28) [2-2] |
A(SS) A D A (0.75) |
1995年 2着 |
1997年 3着 |
5 |
ダンスインザムード (2001.4.10) [2-12] |
A(SS) A B x (0.50) |
2004年 2着 |
2005年 3着 |
唯一、ジェニュインが、現年齢表記3歳、5歳時と隔年で複勝圏に絡みました。ふむ。こうすると、微かではありますが、天皇賞・秋というレースの傾向も見えて来ますね。
そんな訳で過去の傾向からは、昨年に比べると勢いという点で若干のかげりを感じるものの、やはりダイワメジャーをノーマークにしてはいけないなぁと思います。なんだ言いながら、前々週には半妹ダイワスカーレット(2004.5.13)が秋華賞(JpnI)を制して、牝系の勢いも戻りましたしね。まま、昨年までの傾向であれば、過去10年の連対馬の表に示した通り、府中芝2000mは直父系SS系の天下でもありますしね(苦笑)
では、今年の出走予定馬についてまとめをして、今日のログを終わりにしたいと思います。
NO. |
馬名 (生年月日) [母の受胎条件] |
4代血統構成 (資質固定指数) |
---|---|---|
1 |
アドマイヤムーン (2003.2.23) [2-2] |
x A(SS) x A (0.75) |
2 |
ダイワメジャー (2001.4.8) [空-7] |
A(SS) ★A z A (0.66) |
3 |
デルタブルース (2001.5.3) [7-7] |
A(SS系) A ★B A (0.75) |
4 |
メイショウサムソン (2003.3.7) [初仔] |
A(SW系) A A(PG系) A (1.00) |
5 |
ポップロック (2001.3.19) [3-3] |
A A(SS) A ★A (1.00) |
6 |
シャドウゲイト (2002.3.3) [2-2] |
A A(SS) A(PG系) A (1.00) |
7 |
コスモバルク (2001.2.10) [3-4] |
A A(PG系) ★A(PG系) A(PG系) (1.00) |
8 |
フサイチパンドラ (2003.2.27) [3-6+] |
★A(SS) A y C (0.33) |
9 |
ローゼンクロイツ (2002.4.6) [3-4] |
A(SS) A A A (1.00) |
10 |
ボンネビルレコード (2002.3.12) [6-9] |
★A A A(PG系) E (0.66) |
11 |
マツリダゴッホ (2003.3.15) [空-3+] |
★A(SS) A x A (0.66) |
12 |
スウィフトカレント (2001.4.9) [3-3] |
A(SS) x F E (0.25) |
13 |
ブライトトゥモロー (2002.4.11) [2-2] |
A A A G(8) (1.00) |
14 |
エイシンデピュティ (2002.4.9) [2-2] |
A x A A (0.75) |
15 |
シルクネクサス (2002.2.19) [初仔] |
A A A A (1.00) |
16 |
チョウサン (2002.2.18) [初仔] |
★A(SS系) C ★A G (0.33) |
17 |
カンパニー (2001.4.24) [6-6] |
A A x ★A (0.66) |
18 |
アグネスアーク (2003.4.25) [7-7] |
A(SS系) A ★x A (0.75) |
19 |
マチカネキララ (2002.2.22) [6-6] |
A(SS) A A B (0.75) |
ではでは、今日はこんなところで♪
2007/10/24 追記。上から2番目の「天皇賞・秋の2年連続連対馬について」という表を改めて見直すと、「1996年から2005年までの10年間は、前年の連対馬が翌年も必ず連対を果たす」という結果になっていたのでした。えー、ということは、前年連対馬が翌年出走した折は、連対率100%ということですか、お客様(笑)。だいたい、こんなことに気付くと、気付いた途端に途切れるものですが、果たして、ダイワメジャー、スウィフトカレント両頭の今年の成績やいかに。
コメント
オオハシ様
長々の質問に対して、ご丁寧にお答えを頂きありがとうございます。
忘れかけていたスティルインラブとアドマイヤグルーヴとの関係を思い出させて頂きました。確かに完全決着とはいえませんね。確かハナ差のエリザベス女王杯後、割と同じレースに出てきて完全な序列が形成されていきましたし、スティルが馬券に絡んだのは府中牝馬の3着(アドマイヤグルーヴ不参戦)の時でした。今日のニュースでウオッカ「エリザベス女王杯参戦予定」とのこと、再度レースを注視したいと思います。けど、エリザベスでは買い目が増えてしまう・・(笑)
ヴィクトリーとサンツェッペリンの関係についても菊花賞の結果からみると、ご見解同様序列が発生しているかは疑問でした。私見は修正する必要があると思います。サンツェッペリンが「癒しがたい何か」を持っている点、それがアサクサキングスであったのは同感です。
さて今週の天皇賞ですが、今回も(新馬戦を除いてはいつも苦笑)序列判断が馬券を獲れるかを握っていると思います。アドマイヤムーンとメイショウサムソンの関係です。能力ならこの2頭を買えばOKと思っていたのですが、宝塚記念でのサムソンの競り負けが気になるところ・・???またこの2頭の関係についてもご見解を頂ければありがたいです。
ここまでのレースを観た私論で恐縮ですが、サムソン・ついでにダイワメジャー(ドバイのレースにて)も危険性ありとみています。レース展開にもよりますが、去年のようにアドマイヤムーンが後方でモタモタしていればサムソン・メジャー、スムーズに早め進出ならムーンという図式(1人気になりそうなので後者のような、関係者・ファンの納得する乗り方の可能性大と予想しますが)。したがって今週は、アドマイヤムーン・メイショウサムソン・フサイチパンドラ・ポップロックでいきたいと思います。今回はNHKマイル以来の生観戦予定。後はパドック・枠順・オッズと相談して決めたいと思います。
申し訳ありません。ブログを参考にしなくて…
ちゃんと、読まさせて頂いておりますよ(笑)
PS:「はっきり言って、こんな辺境ブログをご覧
頂く必要は、まったくありませんね(笑)」
そんな冷たいことはおっしゃらずに(笑)
これからも拝見させて頂きますので、がんばってください!!
◎中島理論は当たる様
いつもお世話になっております。
>アドマイヤムーンとメイショウサムソン
宝塚記念で一騎討ちとなった両頭。その直線の競り合いの結果が気になるところです。
ただ、ボス馬は1度負けたからと言って同じ相手にすぐに嫌な思いを持つかというと、
どうもそうではない印象があります。勝つことを連ねることによって、精神的な滋養が
供給されているような気がしますね。
なおのことサムソンは、中島理論的見解であれば、直父系がダミーのSadler’s Wells系、
飽和血脈となったSS無しと、現在の日本で王者になれる要素を持ち合わせています。
まして、今回のサムソンの鞍上は武豊騎手。馬のコンプレックスを知り尽くし、なお、
相手となるムーンのことも知っている。両馬の比較ができるだけに、打ち負かす方法も
よく心得ていらっしゃるのではないかと思います。
>申し訳ありません。ブログを参考にしなくて…
いえいえ。データについては、はたと気付いただけですので。
で、大体、気付いた時にはデータは打ち破られるものです(笑)
ではでは、わざわざのコメント、ありがとうございました。
また、よろしくお願い致します♪