菊花賞前々日の今回は、菊花賞において、どのような4代血統構成の持ち主が台頭するのかを確認してみたいと思います。
では、過去20年の連対馬40頭について、その4代血統構成を表のページ同様にアルファベットで記すと……、
年次 |
1着馬 (生年月日)[母の受胎条件] |
1着馬の血統構成 (資質固定指数) |
2着馬 (生年月日)[母の受胎条件] |
2着馬の血統構成 (資質固定指数) |
---|---|---|---|---|
1987 |
サクラスターオー (1984.5.2) [初仔] |
★E C A● D (0.25) |
ゴールドシチー (1984.4.16) [初仔] |
A A(PG系) A C (0.75) |
1988 |
スーパークリーク (1985.5.27) [2-2] |
A C A ★C (0.66) |
ガクエンツービート (1985.4.30) [2-2?] |
A A● C C (0.75) |
1989 |
バンブービギン (1986.4.19) [初仔] |
B A A● B (0.75) |
レインボーアンバー (1986.3.17) [5?-5?] |
★A A A F (0.66) |
1990 |
メジロマックイーン (1987.4.3) [5-5] |
★E(18) F B ★E(12) (0.25) |
ホワイトストーン (1987.4.2) [初仔] |
A A B ★B (0.66) |
1991 |
レオダーバン (1988.4.25) [3-3] |
A x B D (0.25) |
イブキマイカグラ (1988.2.24) [初仔] |
★A A ★E B (0.33) |
1992 |
ライスシャワー (1989.3.5) [4-4] |
A A A F(8) (1.00) |
ミホノブルボン (1988.4.25) [初仔] |
A E D A (0.50) |
1993 |
ビワハヤヒデ (1990.3.10) [3-4] |
A ★A● G F (0.33) |
ステージチャンプ (1990.5.17) [初仔] |
A A y A(RG) (0.75) |
1994 |
ナリタブライアン (1991.5.3) [4-5] |
A ★A● G F (0.33) |
ヤシマソブリン (1991.4.10) [不-7?] |
A B F D (0.25) |
1995 |
マヤノトップガン (1992.3.24) [4-6] |
A A(RG系) ★C C (0.66) |
トウカイパレス (1992.4.16) [2-3] |
A A C B (0.50) |
1996 |
ダンスインザダーク (1993.6.5) [7-7] |
A(SS) A B x (0.50) |
ロイヤルタッチ (1993.3.24) [9-9] |
A(SS) A A(PG系) ★A (1.00) |
1997 |
マチカネフクキタル (1994.5.22) [8-8] |
A(RG系) A(PG系) D C (0.50) |
ダイワオーシュウ (1994.3.2) [3-6] |
A A ★F B (0.50) |
1998 |
セイウンスカイ (1995.4.26) [初仔] |
C A ★A E (0.33) |
スペシャルウィーク (1995.5.2) [5-5] |
★A(SS) A C B (0.33) |
1999 |
ナリタトップロード (1996.4.4) [6-6] |
C x A z (0.25) |
テイエムオペラオー (1996.3.13) [不-7] |
A(SW系) A(RG系) A A (1.00) |
2000 |
エアシャカール (1997.2.26) [不-3] |
A(SS) ★A C ★B (0.33) |
トーホウシデン (1997.3.26) [3?-3?] |
A A(RG系) A A (1.00) |
2001 |
マンハッタンカフェ (1998.3.5) [流-5] |
A(SS) B ★C F (0.25) |
マイネルデスポット (1998.4.27) [5-6] |
A E A A (0.75) |
2002 |
ヒシミラクル (1999.3.31) [3-3] |
C A A A (0.75) |
ファストタテヤマ (1999.5.30) [9-9] |
A(SS系) B A ★E (0.50) |
2003 |
ザッツザプレンティ (2000.5.26) [流-8] |
A(SS系) x A C (0.50) |
リンカーン (2000.3.18) [初仔] |
A(SS) A A(SW) ★A (1.00) |
2004 |
デルタブルース (2001.5.3) [7-7] |
A(SS系) A ★B A (0.75) |
ホオキパウェーブ (2001.3.16) [7?-8?] |
A(SW系) x A C (0.50) |
2005 |
ディープインパクト (2002.3.25) [7-7] |
A(SS) A F A (0.75) |
アドマイヤジャパン (2002.4.16) [3-3] |
A(SS) A A ★C (0.75) |
2006 |
ソングオブウインド (2003.2.20) [初仔] |
x A(SS) A E (0.50) |
ドリームパスポート (2003.3.14) [初仔] |
A(SS系) A C A (0.75) |
以上の結果です。はは、過去20年の勝ち馬について、4代血統表は必ずフォローできているところが、我ながらエライ(笑)
さて、過去20年の連対馬を辿ると、菊花賞というレースの特異性が見えますね。直父系にHampton系を持つ馬が近10年で3頭も勝っています。セイウンスカイ、ナリタトップロード、ヒシミラクル。合わせて、連対した40頭の4代血統構成に持ち合わせている異系について確認したところ、
No. | 父系(アルファベット区分) | 頭数 |
---|---|---|
1 | Hampton系(C) | 17 |
2 | St.Simon系(B) | 14 |
3 | Blandford系(F) | 9 |
4 | Herod系(E) | 8 |
5 | Matchem系(D) | 4 |
と、Hampton系を持ち合わせている馬が多く確認できました。淀の長距離戦はやっぱりHampton系、というところでしょうか。なお、異系を持ち合わせている頭数については「延べ」です。1頭で複数の異系を持ち合わせている馬は、ダブルカウントやトリプルカウントがなされていますので、あしからずご了承ください。
では、今年の菊花賞に出走する18頭のうち、異系を持ち合わせている馬はというと……
馬番 |
馬名 (生年月日) |
4代血統構成 (資質固定指数) |
---|---|---|
2 |
ウエイクアイランド (2004.4.22) |
A A A C (0.75) |
3 |
ブルーマーテル (2004.5.25) |
A E A C (0.50) |
6 |
コートユーフォリア (2004.3.19) |
A x C B (0.25) |
7 |
タスカータソルテ (2004.5.20) |
A A A C (0.75) |
8 |
マンハッタンスカイ (2004.4.6) |
A(SS系) B ★A x (0.33) |
9 |
サンツェッペリン (2004.4.15) |
A G A E (0.50) |
10 |
アサクサキングス (2004.3.23) |
A A(SS) A D (0.75) |
12 |
アルナスライン (2004.2.18) |
A(SS系) ★A B x (0.33) |
15 |
ベイリングボーイ (2004.4.2) |
★A(SS系) x ★G A (0.33) |
16 |
ドリームジャーニー (2004.2.24) |
A(SS系) E ◆A A (0.66) |
17 |
ホクトスルタン (2004.5.11) |
★E A(SS) A A (0.75) |
と、11頭が確認できました。日本ダービー(JpnI)の掲示板に載った3頭は、いずれも異系持ちですね。そして、今回の惑星と目されるホクトスルタンも、父メジロマックイーンより、もちろん名前が挙がります。
ついで、どうあっても目に付くのが「母が前年産駒無し後の仔」たちの活躍ぶり。過去20回のうち、13回で連対を果たしています。今回は「空胎後に名馬あり」のログは別に立てませんが、牡馬のジーワンで長距離レースとなれば、やはり母が前年産駒無し後の仔に注意を払うべきです。
馬番 |
馬名 (生年月日) |
母の何番仔? |
---|---|---|
2 |
ウエイクアイランド (2004.4.22) |
初仔 |
3 |
ブルーマーテル (2004.5.25) |
空胎後の3番仔 |
9 |
サンツェッペリン (2004.4.15) |
初仔 |
16 |
ドリームジャーニー (2004.2.24) |
初仔 |
今回の出走メンバーでは18頭中4頭。トライアルを制した2歳王者、そして皐月賞(JpnI)2着馬と、日本ダービー5着、4着馬の名前が挙がりました。なお、過去20年で連対を果たした母が前年産駒無し後の仔16頭のうち、11頭は初仔でした。
あとは、関東馬の活躍が、なんだ言いながら光ります。スタートはこの表のデータの圏外ですが、1980年2着のモンテプリンス(1977.4.1)から1994年2着のヤシマソブリンまで15年連続で連対を果たしていました。その後も1997年2着ダイワオーシュウ、1998年1着セイウンスカイ、2000年2着トーホウシデン、2001年1着マンハッタンカフェ、2004年2着ホオキパウェーブと、しぶとい活躍を見せてくれています。
馬番 |
馬名 (生年月日) |
---|---|
2 |
ウエイクアイランド (2004.4.22) |
3 |
ブルーマーテル (2004.5.25) |
4 |
ロックドゥカンブ (2004.9.29) |
9 |
サンツェッペリン (2004.4.15) |
関東馬は18頭中4頭。南半球産の遅れてやって来た怪物候補の名前が見えますね。
サンツェッペリン。どうもオースミブライト(1996.4.10)の影が付きまとうのですが、今回挙げたデータからは狙うに値する存在です。前哨戦でやらずをカマした結果、人気を下げるようであれば、妙味はありそうです。ただ、ダービーの直線で、ギブアップした時に前にいた馬が同枠になりましたので、そこが気になる部分ではありますけれど……。
ブルーマーテル。前回のlogでも名前を挙げましたが、牝系が小岩井のフラストレート(1900)系(→参考log)であることも付加して、密かに狙いたいところです。関東のホープ、鞍上の田中博康騎手が、菅原泰夫調教師から、淀の坂越えの騎乗についてどのような指示を受けるのか。別路線からのチャレンジャーの一発にも期待しましょう。
ウエイクアイランド。堀宣行厩舎、2頭出しの人気薄のほうがなんてことは、まさか無いですよね(苦笑)。叔母ムーヴオブサンデー(2001.4.15)、祖母ブルティナ(1992.3.15)-伊国2歳牝馬王者-と、近親活躍馬が短距離志向であるところが、若干不安です。
ということで、今回示した3種のデータ、「異系持ち」「母が前年産駒なし後の仔」「関東馬」という3点に引っ掛かった3頭について、コメントしてみました。
ではでは、今日はこんなところで♪
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