近年まれに見るハイレベルと目される2004年産の牝馬たち。気が早いのですが、彼女たちは、時を重ねて、将来の基礎繁殖馬、根幹牝馬となって行くのでしょう。という訳で、小岩井の基礎繁殖馬たちが輸入されて丸100年となる今年2007年。忘れないうちに、小岩井の基礎繁殖馬たちの血統について確認しておこうという企画です。
早速ご登場を願うのは、小岩井の名種牡馬インタグリオー(1899)。はは、タイトルを「基礎繁殖牝馬」としなかったところがポイントですね(笑)。現存する小岩井の牝系を辿ると、必ずと言っていいほどに現れる彼の血統を開いてみると、
★ Childwick(King Fergus系) 1890 種付け時活性値:0.00 |
★ St.Simon 1881 |
★Galopin 1872 |
Vedette 1854 |
Flying Duchess 1853 | |||
St.Angela 1865 |
King Tom 1851 | ||
Adeline 1851 | |||
Plaisanterie 1882 |
Wellingtonia 1869 |
Chattanooga 1862 | |
Araucaria 1862 | |||
Poetess 1875 |
Trocadero 1864 | ||
La Dorette 1867 | |||
Cameo 1891 仔受胎時活性値:1.75 |
Thurio(Herod系) 1875 種付け時活性値:1.75 |
Cremorne 1869 |
Parmesan 1857 |
Rigolboche 1861 | |||
Verona 1854 |
Orlando 1841 | ||
Iodine 1845 | |||
Light of Other Days 1882 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
Balfe(Herod系) 1872 種付け時活性値:0.25 |
Plaudit 1864 | |
Bohemia 1860 | |||
Meteor 1867 仔受胎時活性値:1.50 |
Thunderbolt(Birdcatcher系) 1857 種付け時活性値:0.25 |
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Duty 1860 仔受胎時活性値:1.50(F2-D) |
むぅ。見事とも思える直父系における3代累代による「0」。その輸入金額は当時の通貨で1万円とのこと。帝室御賞典の勝ち馬を10頭送り込むなど、初期の日本競馬の屋台骨を支えた種牡馬です。
続いてのご登場は、小岩井を代表する名牝系、12号族ビューチフルドリーマー(1903)。大祖先馬となった彼女の血統を開くと、
★ Enthusiast(Birdcatcher系) 1886 種付け時活性値:0.00 |
Sterling 1868 |
Oxford 1857 |
Birdcatcher 1833 |
Honey Dear 1844 | |||
Whisper 1857 |
Flatcatcher 1845 | ||
Silence 1848 | |||
Cherry Duchess 1871 |
★The Duke 1862 |
Stockwell 1849 | |
Bay Celia 1851 | |||
Mirella 1863 |
★Gemma di Vergy 1854 | ||
Lady Roden 1856 | |||
Reposo 1894 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
Amphion(King Fergus系) 1886 種付け時活性値:1.75 |
Rosebery 1872 |
Speculum 1865 |
Ladylike 1858 | |||
Suicide 1876 |
Hermit 1864 | ||
Ratcatcher’s Daughter 1862 | |||
Monotony 1881 仔受胎時活性値:1.00 |
See Saw(Herod系) 1865 種付け時活性値:1.75 |
Buccaneer 1857 | |
Margery Daw 1856 | |||
Orchestra 1873 仔受胎時活性値:1.75 |
★Trumpeter(Touchstone系) 1856 種付け時活性値:0.00 |
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Overture 1860 仔受胎時活性値:1.00(F12) |
むぅ。父Entusiastが満16歳時の0交配、曾祖母父Trumpeterも満16歳時の0交配と4回の世代交代のうち2回の0リフレッシュ。ただただ、お見事。
【ビューチフルドリーマー系の近年の活躍馬】
テイエムオーシャンの強さは目を見張るものがありました。阪神3歳牝馬S(現阪神JF、JpnI)、桜花賞(現JpnI)、秋華賞(現JpnI)と先行抜け出しで制した姿は、真のチャンピオン牝馬でした。また、何故か思い入れのあるレオダーバン。菊花賞(現JpnI)を上がり3ハロン34秒9の鋭脚で制しました。そんな彼は、JRA最後の単枠指定馬でもあります。
あと、ビューチフルドリーマー系といえば、千代田牧場さんのワールドハヤブサ(1967.3.30)分枝について触れない訳にはいかないでしょう。
ワールドハヤブサ 1967.3.30 4勝 |ミスオーハヤブサ 1973.3.11 不出走 ||チヨダマサコ 1977.4.3 1勝 |||スリードーター 1982.5.8 7勝 中山牝馬S3着 ||||ミヤビペルセウス 2000.3.12 中央現役 新潟JS(J・GIII) |||ニッポーテイオー 1983.4.21 8勝 天皇賞・秋(GI)などGI3勝、重賞計7勝 |||タレンティドガール 1984.4.27 4勝 エリザベス女王杯(GI) ||カイムラサキ 1980.2.10 1勝 |||ローブデコルテ 1988.3.6 0勝 ||||ダイワテキサス 1993.4.2 11勝 中山記念(GII)など重賞計5勝 |チヨダフジ 1975.3.23 1勝 ||ブレイブウーマン 1985.3.24 4勝 |||コクトジュリアン 1992.2.27 7勝 クリスタルC(旧GIII) |||ブラボーグリーン 1994.5.21 7勝 京阪杯(GIII) |||マジカルウーマン 1997.5.23 1勝 ||||ナイキアースワーク 2003.3.28 地方現役 ユニコーンS(現JpnIII) ||||ドラゴンファイヤー 2004.4.9 中央現役 シリウスS(GIII) |ワールドソロン 1978.3.20 不出走 ||ミデオンルビー 1983.4.25 4勝 |||ナギサ 1993.5.1 4勝 京都牝馬特別(現京都牝馬S、GIII)2着 ||||サウンドザビーチ 2001.4.30 現役 TCK女王盃(統一JpnIII) |ビクトリアクラウン 1979.3.28 6勝 エリザベス女王杯など重賞計4勝
ドラゴンファイヤーのシリウスSはなかなか良い内容でしたし、これからも期待がかかりますね。全兄となるナイキアースワークも船橋の川島正行厩舎で立て直しですね。なお、↑の系統図中に現れる馬のうち、ダイワテキサスは新冠のハシモトファームさんの生産馬です。
あと、まったく蛇足ながら、シンザン(1961.4.2)、タケホープ(1970.3.24)、エリモジョージ(1972.3.17)などもビューチフルドリーマー系ですね。よろしければ、各々の血統表もご参照ください。
ではでは、今日はこんなところで♪