日曜日の3歳戦の結果(2006/04/16分)。

遅ればせながら、日曜日の3歳戦の結果です。重賞1クラ、オープン特別1クラ、500万特別戦2クラ、500万平場戦2クラの計6レース。

第66回皐月賞(GI)については、別途回顧しております。ご参照ください。

中山のベンジャミンS(芝1800m)を制したのはパッシングマーク(2003.3.24)。父エルコンドルパサー以上に、5号族Thong(1964)の血を凝縮させた産駒、3勝目を挙げました。以下に2005年12月18日に新馬戦を勝ち上がった際のコメントを再々掲しておきます。

<再々掲分>中京の新馬戦(ダート1700m)を勝ち上がったのはパッシングマーク(2003.3.24、牡、鹿毛)。栗東・浅見秀一厩舎の所属。その4代血統構成は『エルコンドルパサー×デインヒル×フォーティナイナー×★Nijinsky』で『Mr.Prospector系×Danzig系×Mr.Prospector系×Northern Dancer系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer5×4×4×5、Mr.Prospector(1970.1.28)3×4のクロス、Natalma(1957)5×5×5の牝馬クロス、Special(1969)とLisadel(1971)の全姉妹クロス5×5×4×4があります。牡牝ともに、強烈なラインブリードですね。パッシングマークの牝系は米国で受け継がれている5号族。4代母が前述のSpecialです。故にパッシングマークは父エルコンドルパサー(1995.3.17)とも同牝系ということですね。さて、Specialの仔にNureyev(1977.5.2)、Number(1979)、孫にSadler’s Wells(1981.4.11)、Fairy King(1982.3.4)、ジェイドロバリー(1987.3.14)など。言わずもがなの世界的名繁殖族。パッシングマークは母サクラサクII(1997.4.25)が2連産目の2番仔。

#2006/04/19 11:44 パッシングマークの4代血統表へのリンクを追加。

阪神のはなみずき賞(芝2000m)を制したのはビーオブザバン(2003.3.14、牡、鹿毛)。栗東・松田博資厩舎の所属。その4代血統構成は『King’s Best×Zieten×Red Sunset×◆Espresso』で『Mr.Prospector系×Danzig系×Red God系×Blenheim系』の配合です。母の父がZieten(1990.3.23)、すなわち「ザイーテン」とは時の流れを思いますね。5代血統表内ではEspresso(1958)4×4、Northern Dancer(1961.5.27)5×4のクロスがあります。Espressoのクロスというのは、シブいなぁ。ビーオブザバンの牝系は英愛で受け継がれている14号族。母シーズアン(1997.4.29)は英2勝でチェヴァリーパークS(GI)を勝ち、ネルグウィンS(GIII)2着があります。ビーオブザバンは母が2連産目の2番仔。

#それにしても、母父ザイーテンの仔が阪神の芝2000mを逃げて押し切るとは。川田将雅騎手、やるな。ダテにデビュー3年目にして、伊藤雄二厩舎の馬で重賞を勝っていません。若手のホープですね。彼に注目されていた、我らがblandford様もサスガ。

福島の滝桜賞(ダート1700m)を制したのはヒシハイグレード(2003.3.12)。デビュー以来堅実に駆けていた彼に、やっと順番が回ってきましたね。5馬身差勝ちはお見事。以下に2005年7月24日に未勝利戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。

<再掲分>新潟の未勝利戦(芝1400m)を勝ち上がったのはヒシハイグレード(2003.3.12、♂、栗毛)。所属は美浦・手塚貴久厩舎。その4代血統構成は『サクラバクシンオー×Woodman×Hero’s Honor×Le Fabuleux』で『Princely Gift系×Mr.Prospector系×Northern Dancer系×Wild Risk系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×4×5のクロスがあります。ヒシハイグレードの牝系は北米で受け継がれている4号族。ヒシハイグレードは母ピュアティー(1995.3.11)が4連産目の4番仔と推定。

#再掲分ではちょっと簡単すぎますね。牝系のフォローをしておくと、曾祖母L’Extravagante(1973)の仔Montelimar(1981)は愛2勝でガリニュールS(GII)の勝ち馬です。また4代母Fanfreluche(1967)は北米11勝でアラバマS(現米GI)、マニトバダービー、ベンソン&ヘッジス招待H、ケベックダービー、バイソンシティS、シリーンS、プリンセスエリザベスS、ナタルマS等を勝ち、1970年の加国年度代表馬ならびに最優秀3歳牝馬に選出されました。Fanfrelucheの初仔L’Enjoleur(1972)は北米15勝でローレルフュチュリティ(米GI)の勝ち馬にして、1975年の加国年度代表馬ならびに最優秀3歳牡馬です。母仔2代の年度代表馬をわずか6年で遂げたFanfreluche。優れた繁殖能力はその後もいかんなく発揮され、子孫は現在も続々と活躍しています。

阪神の500万平場戦(ダート1400m)を制したのはマイネシュリンクス(2003.6.4、牝、黒鹿毛)。栗東・飯田雄三厩舎の所属。その4代血統構成は『ブライアンズタイム×ソーブレスド×Whistler×Beau Max』で『Roberto系×Princely Gift系×The Boss系×Teddy系』の配合です。5代血統表内ではNasrullah(1940.3.2)5×4、Bull Lea(1935)5×5のクロスがあります。舞ね主リンクの牝系は祖母ウォーホイッスル(1968.5.3)を日本の基礎繁殖とする4号族。母ウインホイッスル(1984.4.9)は中央2勝でテレビ東京3歳牝馬S(現フェアリーS、GIII)2着、クイーンC(GIII)3着があります。マイネシュリンクスの半姉エトワールパッサー(1991.4.14)は中央4勝、半兄レッドマルス(1993.5.12)は中央5勝と、母は堅実に駆ける仔を送り出しています。マイネシュリンクスは母が3連産目の13番仔。なお、母は2003年11月に転売不明となっており、マイネシュリンクスが最後の仔です。ついで、祖母ウォーホイッスルは1984年12月に用途変更となっており、ウインホイッスルが最後の仔です。母、祖母ともに、最後の仔に牝系の存続を賭けている感じがします。

#ちなみに、ウインホイッスルは、もともと明和牧場で繋養されていました。エトワールパッサーがメイワパッサー(1975.4.10)の仔、レッドマルスがフォティテン(1984.2.22)の0交配馬であるあたり、その片鱗が伺えます(笑)。

中山の500万平場戦(ダート1200m)を制したのはハンナフレグランス(2003.3.30)。芝を5戦連続で使って惨敗が続き、精神的に行き詰ったところで、ダートをカマシました。陣営の作戦が奏功しましたね。以下に2005年9月18日に新馬戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。

<再掲分>中山の新馬戦(ダート1200m)を勝ち上がったのは(外)ハンナフレグランス(2003.3.30、牝、黒鹿毛)。美浦・戸田博文厩舎の所属。その4代血統構成は『Favorite Trick×Oh Say×Salem×Hurry to Market』で『Icecapade系×Ribot系×Turn-to系×Black Toney系』の配合です。5代血統表内ではCyana(1959)4×4(母方)のクロス、Roses(1951)とThinking Cap(1952)5×5(母方)の全姉弟クロスがあります。クロスを見ると、母方が中島理論的には面白い配合になっていますね。ハンナフレグランスの牝系は米国で受け継がれている3号族。半姉For Rubies(1999.2.25)は北米8勝を挙げシカゴBCH(GIII)の勝ち馬です。Thoroughbred Horse Pedigree Queryによると、ハンナフレグランスは母Eliza Donner(1993)が少なくとも5連産目の仔のようです。

#ハンナフレグランスは、母方の父たちが「誰?誰?誰?」という感じです(笑)。

早朝からメイショウドトウ(1996.3.25)の投稿、ひとまず終了です。表のページのメンテもします。ではでは♪

コメント

  1. blandford より:

    こんにちは、いつもお世話になっておりますm(_ _)m
    3歳戦の総括、素晴らしいですね!実に資料的価値が高いと思います。
    ビーオブザバンは面白い血統ですよね~!母父ザイーテン、これがすでに渋い!
    川田騎手はますます上手くなってますね。先週日曜日は阪神の特別全部勝っちゃいそうでしたもんね!

    ところで優駿の取材でメイショウサムソンの生まれ故郷に行くことになりました。原稿の枚数は少ないようですが、頑張りますm(_ _)m

  2. blandford より:

    追伸

    競馬者日記のポッドキャスト、聞いてますよー^^
    こちらのページの、こないだの皐月賞のゴール前実況もなんだか面白かったです^^

  3. オオハシ より:

    ◎blandford様
    いつもお世話になっております。わざわざのコメント、サンクスアロットです。

    >川田騎手
    今のところ「先行させて良い味を出させるなぁ」という印象が強いです。まま、なんにせよ、どんどん上手くなっていらっしゃいます。これからも、要チェケラー。

    >優駿
    取材、来たぁ!!お忙しい中、大変だと思いますけれど、楽しみにしておきます。

    >原稿の枚数が少ない
    春シーズンの最中ということもあるのでしょうけれど、どうも桜花賞と皐月賞については、毎年取材記事が短い印象を受けます(笑)。

    >ポッドキャスト
    ボンクラ配信をお聞きになって頂き、恐悦至極です。競馬ポッドキャストの「小結」くらいを目指して、頑張りま~す(笑)。

    ではでは、会社の昼休みに返信するオオハシでした♪

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