近年の活躍馬について、ニックスによる簡単な分類をしてみようという企画です。その第1回はPhalaris(1913)系×Tourbillon(1928)系。
このニックは、いわゆる「マルセール・ブサックのニック」。ポピュラーなニックとして日本にも定着しています。1960年代以降に輸入されたパーソロン(1960)やダンディルート(1972.5.10)の功績も大きいですね。パーソロンやダンディルートは、その器用さが日本の競馬形態に良く合ったのだと思います。また、和合性の高さからかその両頭が送り出した活躍馬は、いまや日本独自の父系として受け継がれています。
日本のGI級の活躍馬とその戦績をざっと挙げてみますと、
【牡馬・せん馬】
シンボリルドルフ(1981.3.13) 牡馬3冠 天皇賞・春 ジャパンカップ 有馬記念2回
トウカイテイオー(1988.4.20) 日本ダービー 皐月賞 ジャパンカップ 有馬記念
ミホノブルボン(1989.4.25) 日本ダービー 皐月賞 朝日杯3歳S
サクラショウリ(1975.3.1) 日本ダービー 宝塚記念
シリウスシンボリ(1982.3.26) 日本ダービー
サクラローレル(1991.5.8) 天皇賞・春 有馬記念
アンバーシャダイ(1977.3.10) 天皇賞・春 有馬記念
ダイタクヤマト(1994.3.13) スプリンターズS
ダイタクヘリオス(1987.4.10) マイルCS2回
ビゼンニシキ(1981.4.26) 皐月賞2着
トウカイポイント(1996.5.18) マイルCS
シンコウフォレスト(1993.4.29) 高松宮記念
グルメフロンティア(1992.4.19) フェブラリーS
アブクマポーロ(1992.2.27) 帝王賞 東京大賞典 川崎記念2回
トーホウエンペラー(1996.5.11) 東京大賞典 マイルCS南部杯
フジヤマケンザン(1988.4.17) 香港国際C
【牝馬】
メジロドーベル(1994.5.6) オークス 秋華賞 エリザベス女王杯2回 阪神3歳牝馬S
ノースフライト(1990.4.12) 安田記念 マイルCS
ダイワエルシエーロ(2001.5.11) オークス
ライトカラー(1986.3.27) オークス
シスタートウショウ(1988.5.25) 桜花賞
ヤマニンシュクル(2001.4.1) 阪神JF
アインブライド(1995.4.14) 阪神3歳牝馬S
スエヒロジョウオー(1990.4.16) 阪神3歳牝馬S
【外国馬】
ベタールースンアップ(1985.8.29) ジャパンカップ
ホーリックス(1983.10.7) ジャパンカップ
フェアリーキングプローン(1995.10.13) 安田記念
うーむ、正統派の活躍馬が多いですね。このニックの活躍馬を見ると、高齢まで能力の減退が少なく、長い期間活躍できる印象を受けますね。ひとつ例を挙げるならば、じりじりと成長するダンディルート系、ですね。ビゼンニシキ→ダイタクヘリオス→ダイタクヤマトの父系、ぜひとも次代につなげて欲しいものです。