日本のGIがひと息ついたところで、北半球主要国における、2014年のダービー及びオークス勝ち馬の血統を見ておこうと思います。まずは「カリフォルニア産馬の星」から。
California Chrome 牡 栗毛 2011.2.18生 生産・米国・P.マーティン氏&S.コバーン氏 馬主P.マーティン氏&S.コバーン氏 米国・A.シャーマン厩舎
Lucky Pulpit 栗毛 2001.2.10 種付け時活性値:0.25 |
Pulpit 鹿毛 1994.2.15 |
A.P.Indy 黒鹿毛 1989.3.31 |
Seattle Slew 1974.2.15 |
Weekend Surprise 1980.4.8 | |||
Preach 鹿毛 1989.3.26 |
Mr.Prospector 1970.1.28 | ||
Narrate 1980.4.6 | |||
Lucky Soph 鹿毛 1992.3.24 |
Cozzene 芦毛 1980.5.8 |
Caro 1967.4.11 | |
Ride the Trails 1971.5.28 | |||
Lucky Spell 鹿毛 1971.1.28 |
★Lucky Mel 1954.3.7 | ||
Incantation 1965 | |||
Love the Chase 栗毛 2006.3.25 仔受胎時活性値:1.00 |
Not for Love 鹿毛 1990.5.30 種付け時活性値:1.75 |
Mr.Prospector 鹿毛 1970.1.28 |
★Raise a Native 1961.4.18 |
Gold Digger 1962.5.28 | |||
Dance Number 鹿毛 1979.3.28 |
Northern Dancer 1961.5.27 | ||
Numbered Account 1969.4.8 ♀ | |||
Chase It Down 栗毛 1997.5.3 仔受胎時活性値:2.00 |
Polish Numbers 鹿毛 1987.3.25 種付け時活性値:0.25 |
▲Danzig 1977.2.12 | |
Numbered Account 1969.4.8 ♀ | |||
Chase the Dream 鹿毛 1984.3.11 仔受胎時活性値:1.00 |
Sir Ivor 鹿毛 1965.5.5 種付け時活性値:0.50 |
||
La Belle Fleur 鹿毛 1977.5.30 仔受胎時活性値:1.50 |
<5代血統表内のクロス:Mr.Prospector4×3、Numbered Account(♀)4×4(母方)、Northern Dancer4×5(母方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
Lucky Pulpit (Seattle Slew系) |
Not for Love (Mr.Prospector系) |
Polish Numbers (Danzig系) |
Sir Ivor (Sir Gaylord系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
Not for Love (Tom Fool) |
5.50 |
(No.A4) |
初仔 |
*
Decidedly(1959.3.3)以来、実に52年ぶりの「カリフォルニア産馬による『ラン・フォー・ザ・ローゼス』制覇」となりました、その名もCalifornia Chrome。四白流星、早め先頭からの楽勝はお見事でした。
第140代を勝ち得たその勝利は、管理されるアート・シャーマン調教師に、77歳にして調教師として初出走となったケンタッキーダービー(米GI)で、見事に「ダービートレーナー」の称号をプレゼントすることとなりました。合田直弘さんのnetkeiba.comの記事によると、シャーマン調教師は、カリフォルニア産馬として初めてケンタッキーダービーを制したSwaps(1952.3.1)の攻め馬手をなされていたとか。むぅ、人に歴史あり、ですね。
California Chromeは、正に「チャンスブレッド」という血統馬と言えるでしょう。父Lucky Pulpitは北米3勝でサンタカタリーナS(米GII)2着、ジェネラスS(米GIII)3着1回という、マイナーな成績。母父Not for Loveは北米6勝でステークス3着、さらに祖母父Polish Numbersも北米4勝でステークス2着という、輪を掛けてのマイナーな成績。ボトムラインを見ても、重賞勝ち馬は5代母Princess Ribot(1964.4.23)の仔Cascapedia(1973.4.20)がヴァニティH(米GI)、ミレイディH(米GII)、ハニムーンH(米GIII)を制して米最優秀古馬牝馬を獲得、というところまで遡らなければなりません。 けれど、走るものは、走る。California Chrome、こういうアメリカンドリーム的な馬は、好まれるでしょうね。
そしてまた、やはり合田さんのnetkeiba.comの記事によると、
カリフォルニアクロームは、ネヴァダ州のカリフォルニアとの州境にあるトパーズレイクに住むスティーヴとキャロラインのコバーンズ夫妻と、カリフォルニア州北部のユバシティに住むペリーとデニスのマーティン夫妻という、二組のカップルによる自家生産馬
2組のカップルの自家生産馬は、そのまま2組のカップルの持ち馬ですが、「2組のカップルの持ち馬でチャンスブレッド。さらに母の初仔」というと、California Chromeの直父系4代父であるSeattle Slewを思い起こさせます。California Chromeは惜しくも3冠ならずでしたが、「これから」にも期待したいところです。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。