春を迎えると、日々、馬の誕生日を思ってしまうオオハシでございます。という訳で、その日に生まれた馬を辿る企画を、今年2014年も毎週水曜日にお届けしたいと思います。その第5回は「オリビエの恐ろしさを改めて思った馬」を。
タムロチェリー 牝 栗毛 1999.4.2生~2007.8.15没 青森・諏訪牧場生産 馬主・谷口屯氏 栗東・西園正都厩舎
セクレト 鹿毛 1981.2.12 種付け時活性値:0.25 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 黒鹿毛 1954.2.11 |
Nearco 1935.1.24 |
Lady Angela 1944 | |||
Natalma 鹿毛 1957.3.26 |
Native Dancer 1950.3.27 | ||
Almahmoud 1947 | |||
Betty’s Secret 鹿毛 1977 |
Secretariat 栗毛 1970.3.30 |
Bold Ruler 1954.4.6 | |
Somethingroyal 1952 ♀ | |||
Betty Loraine 栗毛 1965 |
Prince John 1953 | ||
Gay Hostess 1957 | |||
ミスグローリー 栃栗毛 1990.6.9 仔受胎時活性値:.2.00 |
サクラユタカオー 栗毛 1982.4.29 種付け時活性値:1.75 |
テスコボーイ 黒鹿毛 1963 |
Princely Gift 1951 |
Suncourt 1952 | |||
アンジェリカ 黒鹿毛 1970.3.29 |
ネヴァービート 1960 | ||
スターハイネス 1964.3.10 | |||
グラッドタイディングス 黒鹿毛 1979.3.2 仔受胎時活性値:0.50 |
Pharly 栗毛 1974 種付け時活性値:1.00 |
Lyphard 1969.5.10 | |
Comely 1966 | |||
Gaily 黒鹿毛 1971 仔受胎時活性値:0.75 |
Sir Gaylord 鹿毛 1959 種付け時活性値:0.75 |
||
Spearfish 黒鹿毛 1963 仔受胎時活性値:1.75 |
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer2×5、Somethingroyal(♀)4×5、Hyperion5×5、Nasrullah5×5、Princequillo5×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
セクレト (Northern Dancer系) |
サクラユタカオー (Princely Gift系) |
Pharly (Lyphard系) |
Sir Gaylord (Turn-to系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
サクラユタカオー (Chamossaire) |
6.00 |
ピルサドスキーと同牝系 (No.11) |
4番仔 (4連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | タムロチェリー | 牝2 | 54 | O.ペリエ | 1:35.1 | 35.2 |
442 [-6] |
西園正都 | 7 | |
2 | 2 | アローキャリー | 牝2 | 54 | K.ファロン | 1:35.2 | 1/2 | 35.8 |
450 [-2] |
山内研二 | 9 |
3 | 3 | オースミコスモ | 牝2 | 54 | 常石勝義 | 1:35.2 | クビ | 35.6 |
426 [0] |
中尾正 | 2 |
4 | 11 | キタサンヒボタン | 牝2 | 54 | 須貝尚介 | 1:35.3 | クビ | 35.7 |
470 [0] |
須貝彦三 | 1 |
5 | 14 | マイネヴィータ | 牝2 | 54 | 中舘英二 | 1:35.3 | クビ | 35.7 |
478 [+2] |
田村康仁 | 4 |
更新しなくなって久しい表のページの、2001年の阪神JFの記事から引いておきますと、
▲はペリエ騎手、いやもとい、タムロチェリー。理由は言わずもがなです。「2度あることは3度ある」、「まだはもう、もうはまだ」です。
印は以上の6点としておきますが、1枠と4枠に入った外国人騎手の騎乗馬が、一発カマシそうな感じはします。
オリビエ・ペリエ騎手は前々週のマイルCS(GI)をゼンノエルシド(1997.3.26)で、前週のジャパンカップ(GI)をジャングルポケット(1998.5.7)で制していて、この阪神JFでJRA史上初の3週連続GI制覇がかかっていました。また、このレースの1枠と4枠に入った馬の鞍上4人が、いずれも 外国人騎手であった為、一発カマシそうな予感があったのでした。
果たせるかな、タムロチェリー。栗毛も鮮やかに水色に赤の星ひとつのブリンカー、そして青色の帽子に「桃、袖水色一本輪」をまとったペリエ騎手を背に、同期生17頭を従えて堂々の1着ゴールイン。
それは、生産牧場の大先輩であるグリーングラス(1973.4.5)が制した1979年の有馬記念(現GI)以来、実に22年ぶりの青森県産馬によるGI制覇の瞬間でもありました。
*
青森県産馬久々のGI馬として、名門復活の旗手となるべく、故郷で繁殖牝馬となったタムロチェリー。けれど、悲しいかな、満8歳の夏、がんの為に早世してしまいました。
タムロチェリー最後の仔となった3番仔タムロスカイ(2007.5.8)は、2013年のメイS(OP)を18頭立て16番人気で制するなど、母譲りの一発を見せて、オープン馬として現役で頑張っています。
そしてまた、タムロチェリーの血は、牝系としては、シルバーチャーム(1994.2.22)との間に出来た娘、2番仔タムロブライト(2006.4.30)が、つないでくれています。一子相伝の血が輝く時が来ることを、ただただ、信じたいものです。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。