アインブライド 牝 鹿毛 1995.4.14生 新冠・北星村田牧場生産 馬主・荒木美代治氏 栗東・宮徹厩舎
コマンダーインチーフ 鹿毛 1990.5.18 種付け時活性値:1.00 |
ダンシングブレーヴ 鹿毛 1983.5.11 |
Lyphard 鹿毛 1969 |
Northern Dancer 1961.5.27 |
Goofed 1960.3.29 | |||
Navajo Princess 鹿毛 1974.3.31 |
Drone 1966 | ||
Olmec 1966 | |||
Slightly Dangerous 鹿毛 1979 |
Roberto 鹿毛 1969.3.16 |
▲Hail to Reason 1958.4.18 | |
Bramalea 1959.4.12 | |||
Where You Lead 栗毛 1970 |
★Raise a Native 1961.4.18 | ||
Noblesse 1960 | |||
セブンレットウ 鹿毛 1984.5.9 仔受胎時活性値:0.50 |
パーソロン 鹿毛 1960 種付け時活性値:1.75 |
Milesian 鹿毛 1953 |
My Babu 1945 |
Oatflake 1942 | |||
Paleo 鹿毛 1953 |
Pharis 1936 | ||
Calonice 1940 | |||
ホクセーミドリ 黒鹿毛 1976.3.24 仔受胎時活性値:1.75 |
ヴェンチア 黒鹿毛 1957 種付け時活性値:0.50 |
Relic 1945 | |
Rose o’Lynn 1944 | |||
フエアリーテイル 鹿毛 1961.5.21 仔受胎時活性値:1.50 |
Sicambre 黒鹿毛 1948 種付け時活性値:1.00 |
||
Fee Royale 1947 仔受胎時活性値:1.25 |
<5代血統表内のクロス:なし>
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 何番仔? |
---|---|---|---|
パーソロン (My Babu) |
5.00 | 祖母が重賞勝ち馬 (No.4-J) |
6番仔 (不受胎後) |
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 斤 量 |
騎手 | 走破 時計 |
着差 | 上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 | 人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | アインブライド | 牝2 | 53 | 古川吉洋 | 1:35.8 | 36.5 | 436 [-4] |
宮徹 | 7 | |
2 | 11 | キュンティア | 牝2 | 53 | 高橋亮 | 1:36.0 | 1 1/4 | 36.7 | 450 [+4] |
橋口弘次郎 | 6 |
3 | 15 | ダンツシリウス | 牝2 | 53 | O.ペリエ | 1:36.0 | アタマ | 36.7 | 428 [0] |
山内研二 | 8 |
4 | 9 | サラトガビューティ | 牝2 | 53 | 藤田伸二 | 1:36.1 | 1/2 | 36.9 | 498 [-12] |
山内研二 | 2 |
5 | 10 | シンコウノビー | 牝2 | 53 | 後藤浩輝 | 1:36.2 | クビ | 36.8 | 438 [+4] |
藤原辰雄 | 1 |
この第49回阪神3歳牝馬Sは、当時弱冠20歳だった古川吉洋騎手の、実にクレバーな騎乗ぶりが印象に残ります。1枠2番からの発進。メンバー中最も良いスタートを見せた後、中段位置にいったん下げて、道中はじっと我慢。3コーナーから4コーナー、先行した馬たちが追い出しに掛かったところでも、内で我慢。そして直線。ラチ沿いから抜け出して来た後は、さながら、アインブライドと古川吉洋の2人だけの世界。額に大きな作が流れる436kgの小柄な鹿毛馬が、白い帽子に「紫、赤うろこ、紫袖」の勝負服をまとった若手騎手の左ムチに応えて、飛ぶようにして伸びました。 2着は対照的に外から差し込んで来たキュンティア(1995.3.22)と高橋亮騎手。競馬学校花の12期生、デビュー2年目でのGIワンツーフィニッシュ。ゴール後の古川騎手と高橋騎手のハイタッチも懐かしいものです。
*
古川騎手は、実は若い時分から、先輩騎手にその技量の高さを認められていたのです。佐藤哲三騎手曰く
「古川も馬に乗る技術だけなら、もうボクも負けているかもしれない。新人がインコースでチョロチョロとしていると邪魔くさくて仕方ないものだけど、古川は違う。人に迷惑をかけずに馬群を鋭く捌くワザを持っているのは大したものだよ」
-月刊「優駿」、1998年3月号、P12より引用-
デビューして丸2年の後輩に対する、先輩から評価として、古川騎手、これほど嬉しいものは無かったのではないでしょうか。そして阪神3歳牝馬Sは、先輩によるお褒めの言葉の通り、インコースから馬群を鋭く捌いての、GI初勝利でした。
そんな古川騎手でしたが、20歳代は、JRAの勝ち鞍において、年間1桁勝利が6回あり、決して目立った活躍をしていた訳ではなかったのです。ところが、30歳を迎えた2007年以降は18勝、20勝、27勝ときて、昨年2010年には自己最多となる38勝を挙げられました。その騎乗技術の確かさが、認められつつあるのかと思います。
*
アインブライドはすでにこの世から去っており、残念ながら、彼女の仔と共に駆ける古川騎手の姿は見られません。けれど、古川騎手の、阪神3歳牝馬S以来のGI勝利は、ぜひ見てみたいもの。もういっぺん目の当たりにできること、本当に楽しみにしてますよ、フルキチ。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。