恒例の「空胎後に名馬あり」をお届けしておきます。
レース名 | 1着馬 | 母の受胎条件 | 2着馬 | 母の受胎条件 | 3着馬 | 母の受胎条件 |
---|---|---|---|---|---|---|
フェブラリーS(GI) | ヴァーミリアン | 3連産目の3番仔 | ブルーコンコルド | 2連産目の2番仔 | ワイルドワンダー | 初仔 |
高松宮記念(GI) | ファイングレイン | 初仔 | キンシャサノキセキ | 双子流産後の仔 | スズカフェニックス | 2連産目の2番仔 |
桜花賞(JpnI) | レジネッタ | 4連産目の4番仔 | エフティマイア | 3連産目の3番仔 | ソーマジック | 2連産目の3番仔以降の仔 |
「牝馬限定戦は受胎条件を気にしなくても良い」という結果が今回も如実に現れました(苦笑)
という訳で、4月20日に行われる第68回皐月賞(JpnI)における出走予定18頭のうち、母の受胎条件が良い馬を確認しておきたいと思います。
-
ブラックシェル(2005.1.31)
→母が不受胎後の仔 -
レインボーペガサス(2005.3.30)
→母の初仔(最初で最後の仔)
以上の2頭が母の受胎条件が良い馬として確認できました。ふふ、かたや武豊騎手が騎乗の弥生賞2着馬、こなた安藤勝己騎手が騎乗のきさらぎ賞勝ち馬。人気の有無に関わらず、この2頭だけは狙っておこうと思います。
ブラックシェル。ここ2年のクラシックを見ると、メイショウサムソン(2003.3.7)、ウオッカ(2004.4.4)の2頭により、小岩井の3号族フロリースカップ(1904)系の底力をまざまざと見せつけられていますので、本番で注意を払いたいと思います。
レインボーペガサス。その母ギャンブルローズ(1997.5.7)の最初で最後の仔です。こういう馬は、心情的に応援したくなります。併せて、レインボーペガサスの牝系は社台牧場が1928年に米国から輸入された4号族ソネラ(1919)系。脈々と受け継がれた土着牝系の、混戦になった時の底力を信じたいところです。
SS系種牡馬の仔で狙うのは、彼と、フジキセキ(1992.4.15)産駒の勢いが怖いラジオNIKKEI杯2歳S(JpnIII)の勝ち馬だけにしておこうと思います。まま、それでも、あくまで複勝圏候補としてですが。
また、今回は過去10年の皐月賞馬における、母の受胎条件を併せて記しておきます。よろしければ、ご参照ください。
年次 | 馬名(生年月日) | 母の受胎条件 | 母の交配時の年齢(活性値) |
---|---|---|---|
2007 | ヴィクトリー(2004.4.3) | 5連産目の5番仔 | 9歳(0.25) |
2006 | メイショウサムソン(2003.3.7) | 流産後の初仔 | 5歳(1.25) |
2005 | ディープインパクト(2002.3.25) | 7連産目の7番仔 | 10歳(0.50) |
2004 | ダイワメジャー(2001.4.8) | 空胎後の7番仔 | 12歳(1.00) |
2003 | ネオユニヴァース(2000.5.21) | 3連産目の10番仔 | 15歳(1.75) |
2002 | ノーリーズン(1999.6.4) | 空胎後の5番仔 | 10歳(0.50) |
2001 | アグネスタキオン(1998.4.13) | 4連産目の5番仔 | 10歳(0.50) |
2000 | エアシャカール(1997.2.26) | 不受胎後の3番仔 | 9歳(0.25) |
1999 | テイエムオペラオー(1996.3.13) | 不受胎後の7番仔 | 11歳(0.75) |
1998 | セイウンスカイ(1995.4.26) | 初仔 | 4歳(1.00) |
過去10年では6頭が母の受胎条件によるフォローがあった馬ですね。内訳は初仔2頭、空胎後2頭、不受胎後2頭。母の受胎条件をご案内する時に強調したいのは、初仔だけではなく、空胎後や不受胎後、流産後などの「母の初めての仔ではない非連産の仔」の活躍ですね。母親がリフレッシュすることの意味を思います。
また、「栴檀は双葉より芳し」ということわざもありますが、多くが、後に複数のジーワンを制覇していますね。
後に複数のジーワン勝ちを収めていないのは、アグネスタキオン、ノーリーズン、そして現役のヴィクトリーの3頭。アグネスタキオンは皐月賞が最後のレースでしたが、もし無事ならば……の馬でしたね。ノーリーズンとヴィクトリー。両馬の共通点といえば、ブライアンズタイム(1985.5.28)産駒ということくらいしか思い付きません。共に先行策から2分を切る好時計で制した強い内容だったのですが……。特にノーリーズンは1分58秒5の皐月賞レコードホルダーですからね-実はノーリーズンは種牡馬として期待しています-。
また、連産で生産されている4頭のうち、3頭がサンデーサイレンス(1986.3.25)産駒。アグネスタキオン、ネオユニヴァース、ディープインパクト。天賦の才能を持った2頭と2冠馬。SSの種の偉大さを思います。
果たして、今年の皐月賞馬となるのは、どのような母の受胎条件を持つ馬でしょうか。中島理論使いとして、そのあたりも楽しみに待ちたいと思います。
ではでは、今日はこの辺で♪