小岩井の基礎繁殖馬が輸入されて丸100年となる今年2007年。忘れないうちに小岩井の基礎繁殖馬たちの血統を確認する2回目。今回は、私感では長距離のGIレースで好成績を残す感がある牝系を2つ。
まずご紹介するのは7号族の牝馬、アストニシメント(1902)。
Quickly Wise(Birdcatcher系) 1890 種付け時活性値:0.75 |
★ Wisdom 1873 |
★Blinkhoolie 1864 |
Rataplan 1850 |
Queen Mary 1843 | |||
Aline 1862 |
Stockwell 1849 | ||
Jeu d’Esprit 1852 | |||
Quickstream 1873 |
★Trumpeter 1856 |
Orlando 1841 | |
Cavatina 1845 | |||
Quick March 1863 |
Rataplan 1850 | ||
Qui Vive 1856 | |||
Twirl 1894 仔受胎時活性値:1.75 |
Bendigo(Birdcatcher系) 1880 種付け時活性値:1.25 |
★Ben Battle 1871 |
Rataplan 1850 |
Y.Alice 1865 | |||
Hasty Girl 1875 |
Lord Gough 1869 | ||
Irritation 1862 | |||
Habanera 1890 仔受胎時活性値:0.75 |
Isonomy(Birdcatcher系) 1875 種付け時活性値:1.50 |
Sterling 1868 | |
Isola Bella 1868 | |||
Polonaise 1871 仔受胎時活性値:0.50 |
Adventurer(Touchstone系) 1859 種付け時活性値:0.75 |
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Klarinska 1862 仔受胎時活性値:2.00(0.00)(F7-C) |
父Quickly Wiseがかなり仕掛けられた種牡馬であることをお伝えしないといけませんね。Quickly Wiseはその父Wisdomが満16歳時の0交配、さらに母父Trumpeterが満16歳時の0交配、祖母父Rataplanは0クロス、さらに↑の血統表では見えませんが、曾祖母Qui Viveはその父Voltigeur(1847)が満8歳時の0交配です。つまりは、0クリアされた血を伝えられる種牡馬でした。
【アストニシメント系の近年の活躍馬 】
- メジロマックイーン(1987.4.3)
- オフサイドトラップ(1991.4.21)
- ファイトガリバー(1993.3.17)
- リージェントブラフ(1996.5.2)
- トロットスター(1996.5.11)
- ショウナンカンプ(1998.3.7)
- ブルーコンコルド(2000.4.11)
むむ。私が長距離に強い印象を持っているのは、メジロマックイーン、そしてその兄メジロデュレン(1983.5.1)の菊花賞馬2頭の為でしょうか(苦笑)。まま、名前を挙げた馬たちは息の長い活躍をしている印象はありますね。
と、下書きで書いていたら、ブルーコンコルドがマイルCS南部杯(統一JpnI)を連覇。これで現JpnIを6勝目、重賞は通算で10勝目となりました。すごいなぁ。2歳時に中山の代替開催の京王杯2歳S(現JpnII)を勝った時は、まさかダートで大成するとは思いもしませんでした。改めて、よくよく振り返ってみれば、重賞勝ち距離も1200mから2000mまで。本当に大したものです。高齢になっても能力の減退無く走れるのは、フサイチコンコルド(1993.2.11)産駒の上級馬に見られる傾向ですけれど、それにしても、ブルーコンコルドの息の長い活躍は、牝系の持つDNAの確かさ、底力を思わせるものです。
さて、次にご紹介するのは、4号族の牝馬プロポンチス(1897)。
Ravensbury(Birdcatcher系) 1890 種付け時活性値:1.50 |
Isonomy 1875 |
Sterling 1868 |
Oxford 1857 |
Whisper 1857 | |||
Isola Bella 1868 |
Stockwell 1849 | ||
Isoline 1860 | |||
Penitent 1884 |
Hermit 1864 |
Newminster 1848 | |
Seclusion 1857 | |||
Stray Shot 1872 |
★Toxophilite 1855 | ||
Vaga 1858 | |||
Marmora 1878 仔受胎時活性値:0.50 |
Adventurer(Touchstone系) 1859 種付け時活性値:0.50 |
Newminster 1848 |
★Touchstone 1831 |
Beeswing 1833 | |||
Palma 1844 |
Plenipotentiary 1831 | ||
Palmyra 1838 ♀ | |||
Milliner 1869 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
Rataplan(Birdcatcher系) 1850 種付け時活性値:0.50 |
The Baron 1842 | |
Pocahontas 1837 ♀ | |||
Manganese 1853 仔受胎時活性値:1.75 |
Birdcatcher(Whalebone系) 1833 種付け時活性値:0.75 |
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Moonbeam 1838 仔受胎時活性値:1.50(F4-D) |
プロポンチスは母方のクロスが面白いですね。グリーン、オレンジ、ブルー、ピンクと色とりどりです。1点だけご案内しておくと、血統表内に現れるStockwellとRataplanは父The Baron、母Pocahontasの全兄弟です。プロポンチスはStockwellとRataplanの全兄弟クロスを4×5×3で持っています。この全兄弟クロスは、プロポンチスの父Ravesburyの曾祖母Vagaが、Stockwell満8歳時の0交配であることにより、見事に0クリア化されています。
【プロポンチス系の近年の活躍馬】
メガスターダムがあわや菊花賞馬になりかけた時に、この在来牝系の底力を、改めて思いました。ニホンピロウイナー(1980.4.27)の仔、惜しかった。
あと、注釈を付けておくと、 アストニシメント、プロポンチス共に、4代血統構成がいずれもEclipse(1764.4.1)系のWhalebone(1807)分枝である、ということですね。
という訳で、1990年の牡馬クラシック3冠を1冠ずつ分け合ったのは、小岩井牝系の末えいだったということを、結果的にお伝えしたログでした。ではでは、今日はこんなところで♪