土曜日の3歳戦の回顧です。重賞1クラ、オープン特別1クラ、500万特別戦1クラ、500万平場戦3クラ、新馬戦2クラ、計8レース。
第20回フラワーC(GIII)。
1着キストゥヘヴン(2003.4.25、牝、鹿毛)。美浦・戸田博文厩舎の所属。その4代血統構成は『アドマイヤベガ×ノーザンテースト×テューダーペリオッド×ヒンドスタン』で『Halo系×Northern Dancer系×Owen Tudor系×Bois Roussel系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer(19615.27)4×3、Hyperion(1930.4.18)5×5(母方)のクロス、Almahmoud(1947)5×5、Lady Angela(1944)5×4(母方)の牝馬クロスがあります。キストゥヘヴンの牝系は2号族カナデアンガール(1923)系。祖母スイーブ(1968.2.23)は天羽牧場さんが誇る名繁殖牝馬として知られていました。スイーブの主な産駒を列記すると、ロンググレイス(1980.4.17)は中央6勝でエリザベス女王杯(現GI)、ローズS(現GII)、金杯(現京都金杯、GIII)の勝ち馬、ファイアーダンサー(1981.4.20)は中央3勝で京都牝馬特別(現京都牝馬S、GIII)の勝ち馬、ロングイーグル(1978.4.8)は中央3勝で京都新聞杯(現GII)2着、金杯2着、菊花賞(現GI)3着、ロングニュートリノ(1985.4.25)は中央6勝、地方9勝を挙げ東海大賞典、名古屋大賞典の勝ち馬、ロングシンホニー(1986.4.28)は中央4勝、地方5勝で若草S(OP)、東海桜花賞の勝ち馬です。キストゥヘヴンは母ロングバージン(1987.5.6)が2連産目の12番仔(生後直死含む)。
フサイチパンドラ(2003.2.27)が逃げているところを、ものすごい勢いで差した馬。「なんや、この仔は」と思ったら、アドマイヤベガ(1996.3.12)の仔で、スイーブの孫。「社台のお母様」吉田和子さんは、シブい馬をお持ちですねー。出世レースを勝った関東馬、果たしてクラシック戦線もにぎわしてくれるでしょうか。これからも楽しみです。
2着フサイチパンドラ。欲を言えば、勝ち切るところまで。でも、賞金加算ができて良かったですね。角田晃一騎手も、本番での乗り方について、腹が決まったでしょう。頑張って。
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阪神の若葉S(芝2000m)を制したのはフサイチジャンク(2003.3.26)。これで4戦4勝。裏街道を走り、5戦目で皐月賞(GI)という表舞台に立ちます。先行力があり、馬場不問。大差をつけずに勝つ地味さが、却って、この馬の能力の確かさを示しているようにも思います。果たして、武豊騎手はフサイチジャンクとアドマイヤムーン(2003.2.23)、どちらを選ばれるのでしょうか。名手の選択にも注目ですね。
中京のフリージア賞(芝2000m)を制したのはホーマンアラシ(2003.4.3)。以下に2005年12月3日に未勝利戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。
<再掲分>阪神の未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がったのは(父)ホーマンアラシ(2003.4.3、牡、栗毛)。栗東・松元茂樹厩舎の所属。その4代血統構成は『ダンスインザダーク×Theatrical×Gone West×◆Northern Dancer』で『Halo系×Nureyev系×Mr.Prospector系×Nearctic系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×4×4、Hail to Reason4×5、Raise a Native(1961)5×5のクロス、Flaming Page(1959.4.24)4×5の牝馬クロスがあります。ホーマンアラシの牝系は北米で受け継がれている8号族。4代母Fleur(1964)の仔にThe Minstrel(1974)がいます。つまりはNijinsky(1967.2.21)&ミンスキー(1968.3.25)兄弟とも同牝系ということですね。ホーマンアラシは母ブランドシャトル(1995.2.15)が4連産目の4番仔。
中山の500万平場戦(ダート1800m)を制したのはジョウテンロマン(2003.2.5)。以下に2005年12月17日に未勝利戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。
<再掲分>中山の未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がったのはジョウテンロマン(2003.2.5、牡、栗毛)。美浦・二ノ宮敬宇厩舎の所属。その4代血統構成は『★サンデーサイレンス×ヘクタープロテクター×ノノアルコ×ファバージ』で『Halo系×Mr.Prospector系×Nearctic系×Princely Gift系』の配合です。5代血統表内にはクロスはありません。ジョウテンロマンの牝系は小岩井の12号族ビューチフルドリーマー(1903)系、千代田牧場さんが誇るオーハヤブサ(1959.3.3)分枝系です。曾祖母ビクトリアクラウン(1979.3.28)は中央6勝でエリザベス女王杯(現GI)、クイーンC(現GIII)、クイーンS(現GIII)、新潟3歳S(現新潟2歳S、GIII)、3歳牝馬S(現フェアリーS、GIII)と重賞5勝の名牝です。祖母ビューチフルロマン(1986.5.28)は中央6勝で根岸S(GIII)3着があります。また、全兄セイコーサンデー(1998.3.30)は中央4勝で目黒記念(GII)3着があります。ジョウテンロマンは母ビューチフルドラマ(1993.4.10)が空胎後の5番仔。
阪神の500万平場戦(ダート1200m)を制したのはヒトリムスメ(2003.5.30、牝、栃栗毛)。栗東・五十嵐忠男厩舎の所属。その4代血統構成は『アフリート×Danzig×Seventh Landing×Cohoes』で『Mr.Prospector系×Northern Dancer系×Turn-to系×Blandford系』の配合です。5代血統表内ではNative Dancer(1950.3.27)4×5のクロスがあります。ヒトリムスメの牝系は米国で受け継がれている13号族。いとこMountain Affair(1993)は北米5勝ミスグリロS(米GIII)の勝ち馬です。また半兄タマモゴーウェル(1994.4.22)、タマモゴーアヘッド(1995.4.10)、タマモゴーサイン(1996.5.8)、タマモゴーアップ(2000.5.12)等はいずれも中央で2勝以上を挙げています。堅実に勝ち上がる牝系ですね。ヒトリムスメは母フローズンフランシーヌ(1983.5.24)が不受胎後の7番仔以降の仔。
阪神の500万平場戦(ダート1400m)を制したのはセイウンワキタツ(2003.4.17)。以下に2005年11月13日に新馬戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。
<再掲分>京都の新馬戦(ダート1400m)を勝ち上がったのは(外)セイウンワキタツ(2003.4.17、牡、鹿毛)。栗東・田所秀孝厩舎の所属。その4代血統構成は『Forest Camp×★Clever Trick×Tobin Bronze×Y Flash』で『Deputy Minister系×Icecapade系×Prince Chevalier系×Teddy系』の配合です。5代血統表内ではNearctic(1954.2.11)5×4のクロスがあります。セイウンワキタツの牝系は米国で受け継がれている1号族。セイウンワキタツは母Loveswept(1985)の少なくとも11番仔以降の仔。
中山の新馬戦(ダート1200m)を勝ち上がったのは(父)(市)コスモミルクマン(2003.3.24、牡、鹿毛)。美浦・根本康弘厩舎の所属。その4代血統構成は『フサイチコンコルド×Secretariat×Vaguely Noble×Crimson Satan』で『Nijinsky系×Bold Ruler系×Aureole系×Black Toney系』の配合です。5代血統表内ではPrincequillo(1940)5×4、Northern Dancer4×4(父方)、Nearco(1935.1.24)5×5のクロスがあります。コスモミルクマンの牝系は米国で受け継がれている22号族。母の全弟となる叔父ヒシマサルII(1989.2.20)は中央5勝できさらぎ賞(GIII)、毎日杯(GIII)、京都4歳特別(旧GIII)と重賞3勝の活躍馬です。コスモミルクマンは母クリームリー(1988.2.9)が2連産目の5番仔以降の仔。
阪神の新馬戦(芝2000m)を勝ち上がったのはアエローザ(2003.5.18、牡、鹿毛)。栗東・松田博資厩舎の所属。その4代血統構成は『フレンチデピュティ×サンデーサイレンス×ブラッシングジョン×◆Northern Dancer』で『Deputy Minister系×Halo系×Blushing Groom系×Nearctic系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×4、Prince John(1953)5×5のクロスがあります。アエローザの牝系は米国で受け継がれている4号族。曾祖母Northern Aspen(1982)は米仏英5勝でゲイムリーH(GI)、アスタルテ賞(仏GII)の勝ち馬です。また、4代母Fall Aspen(1976)は米8勝でメイトロンS(GI)、アスタリタS(GIII)の勝ち馬で1994年の米最優秀繁殖牝馬に選出されています。前述したNorthern Aspen以外の仔どもたち、Elle Seule(1983)は仏3勝でアスタルテ賞の勝ち馬【愛1000ギニー(GI)馬Mehthaaf(1991)、ジュライC(英GI)の勝ち馬Elnadim(1994)の母】、Mazzacano(1985)は英3勝でグッドウッドC(GIII)の勝ち馬、Colorado Dancer(1986)は仏3勝でポモーヌ賞(GII)、ミネルヴ賞(GIII)の勝ち馬【Dubai Millennium(1996.3.20)の母】、Hamas(1989)は英5勝でジュライC、デュークオブヨークS(GIII)の勝ち馬、Fort Wood(1990)は仏3勝でパリ大賞(GI)、ノアイユ賞(GII)の勝ち馬、ティンバーカントリー(1992.4.14)は米5勝でプリークネスS(GI)、BCジュベナイル(GI)、シャンペンS(GI)の勝ち馬、Bianconi(1995)は英3勝でダイアデムS(GII)の勝ち馬です。恐るべしは、Fall Aspen。名牝にして名繁殖牝馬の鑑のような馬です。アエローザは母アスペンリーフ(1997.5.10)が2連産目の2番仔。
以上でございます。
コメント
種付け料がタダ同然の
内国産馬 ロングニュートリノの産駒が大井競馬の重賞を連覇した。これぞ競馬の醍醐味。
以前にこのブログで、ロングニュートリノの産駒、セブンゴールデン号の活躍について、書いたことがあった。→ 2月6日 産駒の成績がいまいちということで、種牡馬としての役割を終えたロングニュートリノ その最後の産駒たちが土壇場で活躍を始めた。まさにドラマが始まった感がある。産駒でただ一頭、中央一勝を挙げたセブンゴールデン号も今週の走り如…