土曜日の2歳戦の回顧です。オープン特別1クラ、500万特別1クラ、新馬戦4クラ、未勝利戦6クラ、合計12レース。
京都の京都2歳S(芝2000m)を制したのはマルカシェンク(2003.3.19)。残念ながら、日曜日に右橈骨遠位端骨折が発表されました。起こってしまったことは、仕方がない。十二分に休養をとって、また元気な姿をターフで見せてください。
東京のベゴニア賞(芝1600m)を制したのはブラックバースピン(2003.4.6)。以下に11月6日に未勝利戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。
<再掲分>東京の未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がったのは(外)ブラックバースピン(2003.4.6、牡、青毛)。美浦・手塚貴久厩舎の所属。その4代血統構成は『Put It Back×Dixieland Band×Pleasant Colony×Sir Ivor』で『Intent系×Northern Dancer系×Ribot系×Sir Gaylord系』の配合です。In Reality(1964)系の直父系、ナイス。5代血統表内にはクロスはありません。ブラックバースピンの牝系は米国で受け継がれている13号族。ジャージーアクトの対象牝系としても知られる、Frizette(1905)の系統ですね。半兄Southern Image(2000.4.7)は米6勝でサンタアニタH(GI)、ピムリコスペシャル(GI)、マリブS(GI)の勝ち馬です。ブラックバースピンは母Pleasant Dixie(1995)の少なくとも4番仔以降の仔。
東京の新馬戦(ダート1600m)を勝ち上がったのは(市)ロックアウト(2003.2.17、牡、芦毛)。美浦・鈴木康弘厩舎の所属。その4代血統構成は『クロフネ×★Danzig×Forli×Round Table』で『Deputy Minister系×Northern Dancer系×Hyperion系×Princequillo系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer(1961.5.27)5×3、Nearctic(1954.2.11)5×4のクロスがあります。ロックアウトの牝系は米国で受け継がれている1号族。曾祖母Foresser(1969)の直仔にCaerleon(1980.3.27)、ヴィジョン(1981.4.5)、Merce Cunningham(1984)、孫にスキャン(1988.3.10)等が出ています。なお、スキャンの母Video(1983)も含めて、名前を挙げたForesserの仔4頭は、いずれもNijinsky(1967.2.21)との仔です。他の近親馬として祖母Far(1979)からの別分枝馬にロードプラチナム(1996.3.11)がいます。同馬は中央5勝で函館記念(GIII)の勝ち馬です。ロックアウトは母クローズ(1994.5.20)が3連産目の5番仔以降の仔と推定。なお、母は2003年8月に豪州へ輸出されているため、ロックアウトが日本での最後の仔です。
東京の新馬戦(芝1400m)を勝ち上がったのはエフセイコー(2003.3.16、牡、鹿毛)。美浦・鈴木康弘厩舎の所属。その4代血統構成は『★サンデーサイレンス×Seeking The Gold×Pass Catcher×Night Invader』で『Halo系×Mr.Prospector系×Turn-to系×Princequillo系』の配合です。5代血統表内ではTurn-to(1951)4×5のクロスがあります。エフセイコーの牝系は米国で受け継がれている5号族。全兄セイコーアカデミー(1991.1.31)は現役で共同通信杯(GIII)3着があります。エフセイコーは母が5連産目の5番仔。
京都の新馬戦(ダート1400m)を同着で勝ち上がったのは(外)フローレンスガール(2003.2.16、牝、鹿毛)。栗東・藤原英昭厩舎の所属。その4代血統構成は『El Corredor×Relaunch×Copelan×Visualizer』で『Mr.Prospector系×Intent系×Tom Fool系×My Babu系』の配合です。5代血統表内ではMr.Prospector(1970.1.28)4×5(父方)のクロスがあります。ダミー系2系、Man o’War(1917.3.29)系1系、Tourbillon(1928)系1系という組み合わせの馬を持って来るとは、サスガに平井豊光オーナー。フローレンスガールの牝系は米国で受け継がれている11号族。4代母Excellently(1972)の仔にPrecisionist(1981)。同馬は北米20勝でBCスプリント(GI)、チャールズH.ストラブS(GI)などGI5勝を含む重賞13勝を挙げた名馬です。
京都の新馬戦(ダート1400m)を同着で勝ち上がったのは(外)ブイトール(2003.1.28、牡、栗毛)。栗東・清水出美厩舎の所属。その4代血統構成は『Langfuhr×Golden Act×★Raise a Native×Royal Charger』で『Danzig系×Nasrullah系×Native Dancer系×Nearco系』の配合です。5代血統表内ではGummo(1962)4×3、Nearco(1935.1.24)5×5×5、Native Dancer(1950.3.27)5×4、Nearctic4×4(父方)のクロス、Your Host(1947)とYour Hostess(1949)の全兄妹クロス5×4があります。前田幸治オーナー、エライ血統を持って来られますね。ブイトールの牝系は米国で受け継がれている4号族。曾祖母Gay Hostess(1957)の仔に米2冠馬Majestic Prince(1966)、デューハーストS(英GI)の勝ち馬クラウンドプリンス(1969.1.31)、曾孫に英ダービー(GI)馬セクレト(1981.2.12)がいます。
京都の新馬戦(芝1200m)を勝ち上がったのは(父)タッチザピーク(2003.2.10、牝、青鹿毛)。栗東・田中章博厩舎の所属。その4代血統構成は『スペシャルウィーク×Mr.Prospector×Deputy Minister×◆Buckpasser』で『Halo系×Raise a Native系×Northern Dancer系×Tom Fool系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer5×5×5、Buckpasser(1963.4.28)5×4のクロスがあります。タッチザピークの牝系は北米で受け継がれている2号族。祖母Daijin(1992)はシリーンS(加GI)の勝ち馬。曾祖母Passing Mood(1978)は1989年の加国最優秀繁殖牝馬。前述のDaijinのほかに加国3冠馬With Approval(1986)、ベルモントS(GI)の勝ち馬Touch Gold(1994)がいます。タッチザピークは母タッチフォーゴールド(1997.2.3)が不受胎後の初仔。
東京の未勝利戦(ダート1400m)を勝ち上がったのは(父)ニシノインピッシュ(2003.4.5、牝、黒鹿毛)。美浦・菅原泰夫厩舎の所属。その4代血統構成は『サクラチトセオー×Capote×Alydar×Icecapade』で『ゼダーン系×Seattle Slew系×Raise a Native系×Nearctic系』の配合です。5代血統表内ではNearctic5×5のクロスがあります。ニシノインピッシュの牝系は米国で受け継がれている22号族。曾祖母Great Lady M.(1975)の仔Lady’s Secret(1982)は米25勝でBCディスタフ(GI)などGI11勝を含む重賞15勝の超名牝、また孫ビリーヴ(1998.4.26)は中央10勝で高松宮記念(GI)、スプリンターズS(GI)などスプリント重賞4勝の快速牝馬でした。ニシノインピッシュは母ニシノグレート(1995.5.19)が4連産目の4番仔。
東京の未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がったのはトーセンエックス(2003.5.4、牡、栗毛)。美浦・後藤由之厩舎の所属。その4代血統構成は『フレンチデピュティ×ドクターデヴィアス×Sadler’s Wells×Vaguely Noble』で『Deputy Minister系×Ahonoora系×Northern Dancer系×Aureole系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer4×5×4のクロスがあります。トーセンエックスの牝系は英国で受け継がれている3号族。曾祖母プリンセスデリーデ(1981.4.15)の孫ナリタセンチュリー(1999.3.20)は現役で京都大賞典(GII)、京都記念(GII)の勝ち馬、同じく孫ニシノナースコール(2002.4.24)は現役で秋華賞(GI)3着です。遡れば輸入種牡馬ラッキーソブリン(1974.1.28)も同牝系です。トーセンエックスは母プリミティブアート(1994.3.5)が3連産目の3番仔。
東京の未勝利戦(芝1400m)を勝ち上がったのは(父)(市)コスモワイズマン(2003.3.24、牡、黒鹿毛)。美浦・阿部新生厩舎の所属。その4代血統構成は『ニューイングランド×トウショウペガサス×ボールドコンバタント×コダマ』で『Halo系×Luthier系×Bold Ruler系×Prince Chevalier系』の配合です。母父トウショウペガサス(1979.5.16)、曾祖母父コダマ(1957.4.15)、ナイス。5代血統表内にはクロスはありません。コスモワイズマンの牝系は5代母である英国産の牝馬ミアンダー(1948)を日本の基礎繁殖とする1号族。4代母カツフジクイン(1956.5.7)の別分枝に目黒記念(GII)の勝ち馬マルタカタイソン(1986.5.18)がいます。コスモワイズマンは母トウカンミネルバ(1991.4.28)が4連産目の7番仔。なお、母は2003年9月に用途変更となっており、コスモワイズマンが最後の仔です。
京都の未勝利戦(ダート1400m)を勝ち上がったのはビッグムサシ(2003.5.5、牡、鹿毛)。栗東・中尾正厩舎の所属。その4代血統構成は『アフリート×マルゼンスキー×トライバルチーフ×ファラモンド』で『Mr.Prospector系×Nijinsky系×Princely Gift系×Sicambre系』の配合です。5代血統表内ではTom Fool(1949.3.31)4×5、Princequillo(1940)5×5、Nasrullah(1940.3.2)5×5のクロスがあります。ビッグムサシの牝系は小岩井の7号族アストニシメント(1902)系。半兄ナリタプロテクター(1993.3.16)は中央7勝、地方2勝で谷川岳S(OP)、ポートアイランドS(OP)、札幌日経OP(OP)の勝ち馬です。また、叔母ファイトガリバー(1993.3.17)は中央3勝で桜花賞(GI)馬、叔父ナリタタイセイ(1989.3.20)は中央4勝でNHK杯(旧GII)を勝ち皐月賞(GI)2着があります。ビッグムサシは母ナリタレッドバード(1988.3.15)が2連産目の10番仔。
京都の未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がったのは(市)ミスズエリコン(2003.5.1、牡、鹿毛)。栗東・加藤敬二厩舎の所属。その4代血統構成は『エリシオ×ノーザンテースト×レイズアボーイ×Globemaster』で『Northern Dancer系×Northern Dancer系×Raise a Native系×Hyperion系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer3×3、Native Dancer5×5×5のクロス、Lady Angela(1944)5×5×4の牝馬クロスがあります。ミスズエリコンの牝系は4代母である愛国産の牝馬アンカリア(1958)を日本の基礎繁殖とする22号族。母グレートアサシー(1986.5.9)の初仔となる半兄マイティーフォース(1992.5.4)は中央3勝で京成杯(GIII)の勝ち馬。個人的な思い出ですが、マイティーフォースが日本ダービー(GI)の後1年6ヶ月ぶりに出走したポートアイランドSでいきなり2着に逃げ粘った時、「おお、コイツさすがに強いな」と思いました。ミスズエリコンは母が12連産目の12番仔。
京都の未勝利戦(芝1200m)を勝ち上がったのは(父)ソニックベロシティ(2003.3.29、牡、鹿毛)。栗東・増本豊厩舎の所属。その4代血統構成は『フサイチソニック×サクラショウリ×★ノーザリー×バーボンプリンス』で『Danzig系×My Babu系×Northern Dancer系×Princequillo系』の配合です。組み合わせもさることながら、母父サクラショウリ(1975.3.1)が泣かせます。5代血統表内ではNorthern Dancer4×4のクロス、Natalma(1957)5×5×5の牝馬クロスがあります。ソニックベロシティの牝系は5代母である新国産の牝馬ロゼッタ(1954)を日本の基礎繁殖とする13号族。祖母パワーシーダー(1981.6.3)は中央5勝で中京記念(GIII)の勝ち馬、伯父ヴァイスシーダー(1988.5.8)は中央3勝でNZT4歳S(現NZT、GII)の勝ち馬、叔母ルシールシーダー(1990.5.16)は中央5勝で田原成貴元騎手のJRA1000勝目のお相手、さらにルシールシーダーの仔サミーミラクル(2000.5.23)は現役でマーチS(GIII)2着、ガーネットS(GIII)3着があります。ソニックベロシティは母セレサシーダー(1989.4.30)が2連産目の7番仔。
今日はこんなところで。ではでは。