2016年のクラシック候補生を確認する(牡馬編・其の五)。

2016年の3歳GIで覇を競う2013年生まれ世代の馬たちは、稀に見るハイレベルの様相を呈していますね。タイトルは「2016年のクラシック候補生を確認する」のままですが、距離の長短、芝ダートを問わず、3歳GIを狙う馬たちをじわじわとご案内して行こうと思います。

スマートオーディン 牡 黒鹿毛 2013.2.20生 新冠・スカイビーチステーブル生産 馬主・大川徹氏 栗東・松田国英厩舎

スマートオーディン(2013.2.20)の4代血統表
ダノンシャンティ
黒鹿毛 2007.4.28
種付け時活性値:1.25
フジキセキ
青鹿毛 1992.4.15
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ミルレーサー
鹿毛 1983.5.20
Le Fabuleux 1961
Marston’s Mill 1975.5.31
シャンソネット
鹿毛 2000.4.22
Mark of Esteem
鹿毛 1993.3.26
Darshaan 1981.4.18
Homage 1989.4.4
Glorious Song
鹿毛 1976.4.22
Halo 1969.2.7
Ballade 1972.3.10
レディアップステージ
鹿毛 1997.4.25
仔受胎時活性値:1.75

Alzao
黒鹿毛 1980.2.28
種付け時活性値:0.00
Lyphard
鹿毛 1969.5.10
Northern Dancer 1961.5.27
Goofed 1960.3.29
Lady Rebecca
鹿毛 1971.2.28
Sir Ivor 1965.5.5
Pocahontas 1955.2.19
She’s The Tops
鹿毛 1988.1.23
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
Shernazar
鹿毛 1981.5.1
種付け時活性値:1.50
Busted 1963
Sharmeen 1972.2.18
Troytops
栗毛 1981.3.8
仔受胎時活性値:1.50
Troy
鹿毛 1976.3.25
種付け時活性値:1.00
Topsy
栗毛 1976.3.12
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Halo4×4>

スマートオーディン(2013.2.20)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ダノンシャンティ
(Halo系)
★Alzao
(Lyphard系)
Shernazar
(Blenheim系)
Troy
(Fair Trial系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Shernazar
(レディアップステージ)
6.25 or 4.25 母が愛GII勝ち馬
(No.3-c)
8番仔+
(8連産目+)

2015年の東京スポーツ杯2歳S(GIII)を制したのは、スマートオーディン。若々しさを見せ付けた最後の直線でしたが、お父さんの切れ味の鋭さをそのまま受け継いで、上がり3ハロン32秒9という豪脚で府中芝1800mを勝ち切りました。

スマートオーディンの最優性先祖であるShernazarは、英愛仏5勝を挙げ、その主な勝ち鞍にジェフリーフリアS(英GII)、セプテンバーS(英GIII)があります。Shernazarは、その母Sharmeenということで、かの名馬Shergar(1978.3.3)の半弟ですね。Shergarは英愛6勝で英ダービー(GI)、愛ダービー(GI)、”キング・ジョージ”(英GI)、チェスターヴァーズ(英GIII)、クラシックトライアルS(英GIII)を制しています。特に英ダービーは10馬身差の大圧勝でした。閑話休題、Shernazarは種牡馬として伊ダービー(当時GI)の勝ち馬Houmayoun(1987.6.5)、ガネー賞(仏GI)の勝ち馬Kartajana(1987.6.17)、メイドインユアラップトロフィ(独GII)の勝ち馬Hushang(1990.4.16)、ミネルヴ賞(仏GIII)の勝ち馬Kassana(1994.5.26)、カラC(愛GIII)の勝ち馬Maridpour(1995.2.28)、クイーンズヴァース(英GIII)の勝ち馬Dalampour(1997.4.5)等を送り込みました。

*

ブレイブスマッシュ 牡 鹿毛 2013.3.22生 日高・エスティファーム生産 馬主・島川隆哉氏 美浦・小笠倫弘厩舎

ブレイブスマッシュ(2013.3.22)の4代血統表
トーセンファントム
黒鹿毛 2007.2.9
種付け時活性値:1.25
ネオユニヴァース
鹿毛 2000.5.21
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
ポインテッドパス
栗毛 1984.4.27
Kris 1976.3.23
Silken Way 1973
バースデイローズ
栗毛 1995.3.2
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
エリザベスローズ
栗毛 1989.5.3
ノーザンテースト 1971.3.15
ノーベンバーローズ 1982.2.7
トーセンスマッシュ
栗毛 2004.2.29
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
トウカイテイオー
鹿毛 1988.4.20
種付け時活性値:1.75
シンボリルドルフ
鹿毛 1981.3.13
パーソロン 1960
スイートルナ 1972.5.4
トウカイナチュラル
鹿毛 1982.5.20
ナイスダンサー 1969.3.6
トウカイミドリ 1975.3.20
アナスミラビリス
鹿毛 1991.6.9
仔受胎時活性値:1.00
リアルシャダイ
黒鹿毛 1979.5.27
種付け時活性値:0.75
Roberto 1969.3.16
Desert Vixen 1970.4.19
スカーレットブルー
栗毛 1982.5.1
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
ノーザンテースト
栗毛 1971.3.15
種付け時活性値:0.50
スカーレットインク
栗毛 1971.5.5
仔受胎時活性値:0.50

<5代血統表内のクロス:Hail to Reason5×5、ノーザンテースト4×4、Northern Dancer5×5×5>

ブレイブスマッシュ(2013.3.22)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
トーセンファントム
(Halo系)
トウカイテイオー
(My Babu系)
リアルシャダイ
(Roberto系)
◆ノーザンテースト
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
トウカイテイオー 5.50 or 3.50 or 1.50 伯母トーセンジョウオー
(No.4-d)
5番仔
(5連産目)

「いちょうSは何処に行ったんや」と思ったのは私だけではないはずです。ともあれ、改めて新設重賞となった2015年のサウジアラビアロイヤルカップ。初回の勝ち馬はブレイブスマッシュ。その父トーセンファントムは、自家生産に燃える島川隆哉オーナーの期待に応えるべく、2年度種付け31頭の中から、見事に重賞勝ち馬を送り込みました。そんなトーセンファントムは、2009年のいちょうS(当時OP)の勝ち馬。名称は変われど、府中の2歳マイル戦で、父仔制覇を遂げたのでした。

ブレイブスマッシュの最優性先祖であるトウカイテイオーは中央9勝。その主な勝ち鞍に東京優駿(GI)、ジャパンカップ(GI)、有馬記念(GI)、皐月賞(GI)、大阪杯(GII)があります。そんな「熱血系の美男子」の代表産駒にはマイルCS(GI)の勝ち馬トウカイポイント(1996.5.18)、阪神JF(GI)の勝ち馬ヤマニンシュクル(2001.4.1)、かしわ記念(JpnI)の勝ち馬ストロングブラッド(1999.3.13)、愛知杯(GIII)の勝ち馬トウカイパルサー(1996.4.21)、マーメイドS(GIII)の勝ち馬タイキポーラ(1996.4.28)等がいます。また、ブレイブスマッシュは、トウカイテイオーを母父に持つ馬としては、2009年のフラワーC(GIII)を制したヴィーヴァヴォドカ(2006.1.27)以来、2頭目の中央重賞勝馬となりました。同じパーソロン系のメジロマックイーン(1987.4.3)が母父として大物を続出させたように、トウカイテイオーも、母父として輝きを見せて欲しいものです。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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