テイエムオペラオー(1996.3.13)。

春を迎えると、日々、馬の誕生日を思ってしまうオオハシでございます。という訳で、その日に生まれた馬を辿る企画を、今年2013年も毎週水曜日にお届けしたいと思いました。「自分と同じ年に生まれた馬を辿る」記事もありますが、こちらも併せてお届け致します。その第2回は「世紀末覇王」を。

テイエムオペラオー 牡 栗毛 1996.3.13生 浦河・杵臼牧場生産 馬主・竹園正繼氏 栗東・岩元市三厩舎

テイエムオペラオー(1996.3.13)の4代血統表
オペラハウス
鹿毛 1988.2.24
種付け時活性値:1.75
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Fairy Bridge
鹿毛 1975.5.4
Bold Reason 1968.4.8
Special 1969.3.28
Colorspin
鹿毛 1983.3.16
High Top
黒鹿毛 1969
Derring-Do 1961
Camenae 1961
Reprocolor
栗毛 1976.5.14
Jimmy Reppin 1965
Blue Queen 1967
ワンスウェド
栗毛 1984.3.18
仔受胎時活性値:0.75
Blushing Groom
栗毛 1974
種付け時活性値:0.25
Red God
栗毛 1954.2.15
Nasrullah 1940.3.2
Spring Run 1948
Runaway Bride
鹿毛 1962
Wild Risk 1940
Aimee 1957
Noura
黒鹿毛 1978.3.25
仔受胎時活性値:1.25
Key to the Kingdom
黒鹿毛 1970.3.12
種付け時活性値:1.75
Bold Ruler 1954.4.6
Key Bridge 1959.4.10
River Guide
栗毛 1971.3.16
仔受胎時活性値:1.50
Drone
芦毛 1966.4.1
種付け時活性値:1.00
Blue Canoe
鹿毛 1958.4.13
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Nearco5×5、Nasrullah4×5(母方)>

テイエムオペラオー(1996.3.13)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
オペラハウス
(Sadler’s Wells系)
Blushing Groom
(Red God系)
Key to the Kingdom
(Bold Ruler系)
Drone
(Sir Gaylord系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
オペラハウス 4.50 半姉チャンネルフォー
(No.4-m)
7番仔
(不受胎後)

*

第59回皐月賞(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 12 テイエムオペラオー 牡3 57 和田竜二 2:00.7    35.2 464
[+2]
岩元市三 5
2 11 オースミブライト 牡3 57 蛯名正義 2:00.7 クビ 35.4 436
[+4]
中尾正 6
3 8 ナリタトップロード 牡3 57 渡辺薫彦 2:00.7 ハナ 35.2 480
[+2]
沖芳夫 2
4 16 マイネルタンゴ 牡3 57 柴田善臣 2:00.9 1 36.1 450
[-2]
大江原哲 14
5 5 マイネルシアター 牡3 57 江田照男 2:01.2 2 36.3 448
[-8]
柴崎勇 11

*

第121回天皇賞・春(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 5 テイエムオペラオー 牡4 58 和田竜二 3:17.6    34.4 468
[-4]
岩元市三 1
2 2 ラスカルスズカ 牡4 58 武豊 3:17.7 3/4 34.2 478
[-2]
橋田満 3
3 11 ナリタトップロード 牡4 58 渡辺薫彦 3:17.8 3/4 34.7 484
[+2]
沖芳夫 2
4 3 ステイゴールド 牡6 58 熊沢重文 3:18.3 3 34.9 432
[+10]
池江泰郎 4
5 8 ホッカイルソー 牡8 58 四位洋文 3:18.8 3 35.4 492
[-8]
田中清隆 6

*

第41回宝塚記念(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 1 テイエムオペラオー 牡4 58 和田竜二 2:13.8    35.7 470
[+2]
岩元市三 1
2 4 メイショウドトウ 牡4 58 河内洋 2:13.8 クビ 35.9 508
[0]
安田伊佐 6
3 10 ジョービッグバン 牡5 58 山田和広 2:13.9 クビ 35.9 452
[-4]
坪正直 9
4 3 ステイゴールド 牡6 58 安藤勝己 2:14.1 1.1/2 35.9 432
[+2]
池江泰郎 5
5 8 ラスカルスズカ 牡4 58 武豊 2:14.3 1.1/4 36.5 470
[-2]
橋田満 3

*

第122回天皇賞・秋(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 13 テイエムオペラオー 牡4 58 和田竜二 1:59.9    35.3 472
[-2]
岩元市三 1
2 15 メイショウドトウ 牡4 58 的場均 2:00.3 2.1/2 35.9 508
[-4]
安田伊佐夫 2
3 10 トゥナンテ 牡5 58 幸英明 2:00.4 3/4 36.0 516
[0]
松元省一 5
4 11 イーグルカフェ 牡3 56 岡部幸雄 2:00.5 クビ 35.6 466
[+2]
小島太 6
5 3 ナリタトップロード 牡4 58 渡辺薫彦 2:00.5 アタマ 35.4 480
[0]
沖芳夫 3

*

第20回ジャパンカップ(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 8 テイエムオペラオー 牡4 57 和田竜二 2:26.1    35.2 476
[+4]
岩元市三 1
2 13 メイショウドトウ 牡4 57 安田康彦 2:26.1 クビ 35.4 504
[-4]
安田伊佐夫 5
3 10 ファンタスティックライト 牡4 57 L.デットーリ 2:26.1 ハナ 35.0 472
[不明]
S.ビン・スルール 2
4 1 エラアシーナ 牝4 55 O.ペリエ 2:26.4 1.3/4 35.4 482
[不明]
M.ジャーヴィス 7
5 4 ダイワテキサス 牡7 57 蛯名正義 2:26.6 1.1/2 35.8 480
[0]
増沢末夫 15

2000年の第20回。第5回のシンボリルドルフ(1981.3.13)以来となる「1番人気の日本馬による勝利」。成し遂げたのは、ルドルフと同じ「3月13日生まれの母が不受胎後の仔」である、テイエムオペラオー。

デットーリ騎手曰く「Crazy strong!!」。かのフランキーにそう言わしめたからには、やっぱりアホほど強かった。

まずレースに出走すること。勝つための必要絶対条件を、骨折が癒えた後の満3歳初戦からから引退する満5歳の有馬記念(GI)まで、丸3年間もこなし続けたテイエムオペラオーとその陣営。馬も人も讃えられるべきです。

当たり前と思うことが一番難しい。その当たり前のことを、真に当たり前として、なおのこと勝利を重ね、覇王であり続けたテイエムオペラオー。彼は世紀末歌劇の主役を張り続け、脇役に回った馬たちもまた、いつでも当たり前のように、そこにいました。

栗毛に白い星ひとつ、中背中肉の馬体が跳ねて、テイエムオペラオー。悔しいが、強かった。特に2000年は、憎たらしいほどに、強かった。それ故に、このジャパンカップも忘れられません。

だからもう1回、私からも言ってやる。この「クレイジーストロング」め。なんやねん、その最後まで頑張ろうとする姿は。なんやねん、その決勝点で勝ち切ってしまう勝負根性は。恐れ入谷の鬼子母神もビックリやわ、ホンマに(^_^;)

*

第45回有馬記念(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 7 テイエムオペラオー 牡4 57 和田竜二 2:34.1    36.4 480
[+4]
岩元市三 1
2 13 メイショウドトウ 牡4 57 安田康彦 2:34.1 ハナ 36.5 512
[+8]
安田伊佐夫 2
3 12 ダイワテキサス 牡7 56 蛯名正義 2:34.2 3/4 36.9 484
[+4]
増沢末夫 13
4 10 キングヘイロー 牡5 56 柴田善臣 2:34.3 1/2 36.0 488
[-6]
坂口正大 9
5 14 アドマイヤボス 牡3 55 武豊 2:34.3 ハナ 36.6 492
[+4]
橋田満 6

*

第123回天皇賞・春(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 1 テイエムオペラオー 牡5 58 和田竜二 3:16.2    35.5 478
[+2]
岩元市三 1
2 5 メイショウドトウ 牡5 58 安田康彦 3:16.3 1/2 35.3 514
[+2]
安田伊佐夫 3
3 12 ナリタトップロード 牡5 58 渡辺薫彦 3:16.4 1/2 36.0 488
[+2]
沖芳夫 2
4 3 マックロウ 牡4 58 安藤勝己 3:16.6 1.1/2 35.2 468
[0]
松田博資 8
5 11 アドマイヤボス 牡4 58 後藤浩輝 3:16.7 1/2 35.6 484
[-4]
橋田満 5

*

走っていた当時は、ナリタトップロード(1996.4.4)を応援していた私にとって、小憎らしい馬でした。

ただ、時が流れた今、その「真摯な走り」に対して礼賛の思いがよぎります。本当にいつでも一所懸命に走っていました。

世紀末歌劇の主役は、20世紀から21世紀への架け橋として、人々が忘れかけていた「ひたむきさ」を伝えようとしてくれていたのかも知れません。

あんなに生真面目に走る馬には、そうそう出会えません。

通算26戦14勝、2着6回、3着3回。獲得した賞金18億3518万9000円は今を以て世界歴代1位。

誠実な、真の強者でした、テイエムオペラオー。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

コメント

  1. ゴリ より:

    誕生日企画、楽しく拝読しております。
    競走馬としてCrazy strongだっただけに、種牡馬として振るわないということなんですかねぇ…
    ローエングリン産駒の活躍を見るにつけ、どうしてもそう思ってしまいます。

    それでも、テイエムオペラオー産駒を見つけると、つい応援してしまいます。

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