ロゴタイプ 牡 黒鹿毛 2010.3.10生 千歳・社台ファーム生産 馬主・吉田照哉氏 美浦・田中剛厩舎
ローエングリン 栗毛 1999.6.8 種付け時活性値:0.50 |
シングスピール 鹿毛 1992.2.25 |
In the Wings 鹿毛 1986.1.19 |
Sadler’s Wells 1981.4.11 |
ハイホーク 1980.3.17 | |||
Glorious Song 鹿毛 1976.4.22 |
Halo 1969.2.7 | ||
Ballade 1972.3.10 | |||
カーリング 黒鹿毛 1992.2.17 |
Garde Royale 黒鹿毛 1980.3.24 |
Mill Reef 1968.2.23 | |
Royal Way 1969.4.29 | |||
Corraleja 鹿毛 1982.3.9 |
Carvin 1962 | ||
Darling Dale 1976.3.30 | |||
ステレオタイプ 鹿毛 2002.2.16 仔受胎時活性値:1.75 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 種付け時活性値:1.75 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
スターバレリーナ 鹿毛 1990.5.8 仔受胎時活性値:0.75 |
Risen Star 黒鹿毛 1985.3.25 種付け時活性値:1.00 |
Secretariat 1970.3.30 | |
Ribbon 1977.4.9 | |||
ベリアーニ 鹿毛 1985.4.11 仔受胎時活性値:1.00 |
Nureyev 鹿毛 1977.5.2 種付け時活性値:1.75 |
||
Eleven Pleasures 栗毛 1970.3.17 仔受胎時活性値:1.50 |
<5代血統表内のクロス:Halo4×3、Northern Dancer5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ローエングリン (Sadler’s Wells系) |
サンデーサイレンス (Halo系) |
Risen Star (Bold Ruler系) |
Nureyev (Northern Dancer系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
サンデーサイレンス (Montparnasse) |
5.00 |
祖母がローズS勝ち馬 (No.8-k) |
初仔 |
*
以下にロゴタイプのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。図中の重賞格付けは施行当時のものです。
ベリアーニ 1985.4.11 米英2勝 |スターバレリーナ 1990.5.8 中央4勝 ローズS(GII) 高松宮杯(GII)2着 セントウルS(GIII)2着 京阪杯(GIII)2着ほか ||グランパドドゥ 1997.4.16 中央3勝 中日新聞杯(GIII) 忘れな草賞(OP) |||パドトロワ 2007 現役 アイビスサマーダッシュ(GIII) キーンランドC(GIII) スプリンターズS(GI)2着ほか ||アンドゥオール 1999.4.25 中央・地方9勝 東海S(GII) マーチS(GIII) 師走S(OP)ほか ||ステレオタイプ 2002.2.16 中央・地方2勝 |||ロゴタイプ 2010.3.10 (本馬) 朝日杯FS(GI) ||フレンチウォリアー 2003.2.18 中央・地方3勝 北海道2歳優駿(JpnIII)3着 |アグネスミネルバ 1994.4.5 中央4勝 ||アグネスラズベリ 2001.4.20 中央7勝 函館SS(JpnIII) 阪神牝馬S(GII)2着 キーンランドC2着ほか |オリーブクラウン 1997.5.2 中央2勝 フラワーC(GIII)2着 オークス(GI)3着
祖母スターバレリーナは野分特別を4馬身差で圧勝しローズSでも3馬身差の完勝。その勢いに乗って1番人気で挑んだエリザベス女王杯(GI)でしたが、ホクトベガ(1990.3.26)の9着に敗れました。満3歳秋に現れた新星の記憶も懐かしくなったものです。繁殖牝馬としての成績も図の通りに優秀。孫世代でついにGI馬を送り込みました。
ロゴタイプの世代交代で特筆すべきは、祖母スターバレリーナ、母ステレオタイプ、そしてロゴタイプと3代続けて「母が前年産駒無し後の仔」であることでしょうか。祖母が曾祖母の初仔、母が祖母の空胎後の仔、そして自身が母の初仔。ついこの間、同じようなことを書いた記憶があるのですけれど、ニホンピロアワーズ(2007.5.3)やローレルゲレイロ(2004.5.3)が、同様の世代交代でGI勝ち馬となった近年の活躍馬として挙げられます。世代交代のフレッシュさの効果は、主に牡馬で発現されるように考えています。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | ロゴタイプ | 牡2 | 55 | M.デムーロ | 1:33.4 |
タイ レコード |
36.1 |
482 [-4] |
田中剛 | 7 |
2 | 5 | コディーノ | 牡2 | 55 | 横山典弘 | 1:33.4 | クビ | 36.0 |
476 [+2] |
藤沢和雄 | 1 |
3 | 3 | ゴットフリート | 牡2 | 55 | C.スミヨン | 1:33.8 | 2 1/2 | 36.0 |
470 [+2] |
斎藤誠 | 3 |
4 | 12 | フラムドグロワール | 牡2 | 55 | C.ウィリアムズ | 1:33.9 | 3/4 | 36.3 |
490 [0] |
藤沢和雄 | 5 |
5 | 7 | ティーハーフ | 牡2 | 55 | 武豊 | 1:33.9 | クビ | 35.5 |
436 [-2] |
西浦勝一 | 6 |
単勝1.3倍の圧倒的1番人気に推されたコディーノ(2010.2.15)。3角から4角で外に持ち出した時にちょっと掛かったのか、その後いったん位置を下げざるを得なかったところで、リズムを崩したようにも見えました。
そんな中、前半4ハロンを45秒4、1000m通過57秒3の激流を終始4番手に位置していたロゴタイプが、直線で内を懸命に粘りました。外からコディーノが交わしに掛かるも、最後まで脚色は衰えす。決勝点、クビだけ先んじて、ロゴタイプ。見事に朝日杯FSのタイレコードとなる1分33秒4で2歳王者の称号を蹄中に収めました。管理される田中剛調教師は平地GIは初勝利。これは嬉しかったでしょう。おめでとうございました。
結果を見れば、2頭出しだったローエングリン産駒が1着、3着と好走。近年はGI勝ちが無ければ、いえGI勝ちが有っても、なかなか種牡馬になれない厳しい情勢ですが、ローエングリンはその良血とSSフリーが見込まれて、2008年から種牡馬として供用されています。種付け頭数と生産頭数を見ると、初年度95頭/60頭、2年度71頭/47頭、3年度55頭/33頭、4年度46頭と推移しており、ロゴタイプとゴットフリート(2010.4.23)は2年度産駒にあたります。この2頭の活躍により、来春は種付け頭数が伸びるのでしょうね。ローエングリン、仔に託したGI勝ち、まずは1頭送り出せましたので、これからも頑張ってほしいものです。余談となりますが、Sadler’s Wellsの系統は、代を経てスピードが補完されると、日本でも活躍できるような印象があります。先週の阪神JF(GI)でも「母父シングスピール」のローブティサージュ(2010.1.28)が1着でしたので、2週続けて「シングスピールの孫世代」が2歳GI勝ち馬となりました。
ともあれ、ロゴタイプ。近年の2歳牡馬王者は3歳以降がなかなか大変ですが、そんなステレオタイプに収まらないよう、来年の飛躍を期待したいものです。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。