第64回阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)の勝ち馬。

ローブティサージュ 牝 青毛 2010.1.28生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)シルク 栗東・須貝尚介厩舎

ローブティサージュ(2010.1.28)の4代血統表
ウォーエンブレム
黒鹿毛 1999.2.20
種付け時活性値:0.50
Our Emblem
黒鹿毛 1991.3.7
Mr.Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Personal Ensign
鹿毛 1984.4.27
Private Account 1976.4.26
Grecian Banner 1974.4.26
Sweetest Lady
鹿毛 1990.2.8
Lord at War
栗毛 1980.10.1
General 1974
Luna de Miel 1974
Sweetest Roman
鹿毛 1977.4.4
▲The Pruner 1967.4.12
I Also 1969.5.21
プチノワール
青毛 2005.3.23
仔受胎時活性値:1.00
シングスピール
鹿毛 1992.2.25
種付け時活性値:1.00
In the Wings
鹿毛 1986.1.17
Sadler’s Wells 1981.4.11
ハイホーク 1980.3.17
Glorious Song
鹿毛 1976.4.22
Halo 1969.2.7
Ballade 1972.3.10
リッチアフェアー
青毛 2000.4.11
仔受胎時活性値:1.00
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
種付け時活性値:1.00
Mr.Prospector 1970.1.28
Coup de Folie 1982.4.2
Much Too Risky
栗毛 1982.2.8
仔受胎時活性値:0.25
Bustino
鹿毛 1971
種付け時活性値:0.50
Short Rations
黒鹿毛 1975
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Mr.Prospector3×4、Herbager5×5、Halo4×5(母方)>

ローブティサージュ(2010.1.28)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ウォーエンブレム
(Mr.Prospector系)
シングスピール
(Sadler’s Wells系)
Machiavellian
(Mr.Prospector系)
Bustino
(Crepello系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
シングスピール 3.75 ヴィクトワールピサと同牝系
(No.8-d)
2番仔
(2連産目)

*

では、以下にローブティサージュのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Much Too Risky 1982.2.8 英2勝
|ホワイトウォーターアフェア 1993.5.3 英愛仏4勝 ポモーヌ賞(仏GII) ジョンポーターS(英GIII)
||アサクサデンエン 1999.3.22 日香UAE8勝 安田記念(GI) 京王杯SC(GII) 安田記念2着
||スウィフトカレント 2001.4.9 中央6勝+地方0勝 小倉記念(GIII) 天皇賞・秋(GI)2着
||ヴィクトワールピサ 2007.3.31 日仏UAE7勝 ドバイWC(UAEGI) 有馬記念(GI) 皐月賞(GI)含む重賞6勝
|Little Rock 1996.2.5 英愛仏伊独6勝 プリンセスオブウェールズS(英GII)ほか英GIII1勝
|リッチアフェアー 2000.4.11 英1勝
||プチノワール 2005.3.23 不出走
|||ローブティサージュ 2010.1.28 (本馬) 阪神JF(GI) ファンタジーS(GIII)2着
|Short Skirt 2003.3.16 英仏伊4勝 ムシドラS(英GIII) セントサイモンS(英GIII)ほか

曾祖母Much Too Riskyからの別分枝にヴィクトワールピサ、アサクサデンエン、スウィフトカレントと近年の活躍馬が見えます。祖母リッチアフェアーはホワイトウォーターアフェアの全妹で、母プチノワールはその父シングスピールですから、母の血統構成はアサクサデンエンとまったく同じとなりますね。

*

第64回阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 1 ローブティサージュ 牝2 54 秋山真一郎 1:34.2    35.9 442
[-4]
須貝尚介 5
2 7 クロフネサプライズ 牝2 54 柴山雄一 1:34.2 クビ 36.3 472
[+18]
田所秀孝 15
3 10 レッドセシリア 牝2 54 三浦皇成 1:34.3 クビ 35.6 416
[-10]
鹿戸雄一 10
4 6 コレクターアイテム 牝2 54 浜中俊 1:34.4 3/4 35.9 474
[+2]
須貝尚介 1
5 14 カラフルブラッサム 牝2 54 和田竜二 1:34.5 3/4 35.5 460
[+2]
鈴木孝志 7

「2頭出しは人気薄を狙え」。ともあれ、前走ファンタジーS2着から挑んで来たローブティサージュは実績面でも見劣りすることのない人気馬の一角でした。1枠1番から発進、「内の馬場が良い」という現在の阪神芝コース、秋山真一郎騎手が9番手あたりで無理なく無駄なくエスコートして、直線。前半1000mを57秒8という速い流れを終始2番手で進めた15番人気の伏兵クロフネサプライズ(2010.2.25)が粘りに粘って、その名の通りに波乱を演出する中、外に持ち出して強襲したローブティサージュ。最後は内ラチ沿いを追い込んで来た10番人気のレッドセシリア(2010.2.3)を交えて、「クビ」「クビ」の勝負。決勝点、勝ち鬨を挙げたのは、青毛の馬体に流星も鮮やかに、ローブティサージュでした。

ローブティサージュの父はウォーエンブレム。この異能の鬼才が、種牡馬として最も種付けを行ったのは、現在のところ2009年の69頭で、翌2010年に生まれたのが44頭。その44頭の内の1頭がローブティサージュです。ウォーエンブレムの2010年産までの生涯産駒数は104頭。多頭数交配全盛の現在では1年で送り込まれる数ですが、ウォーエンブレムは6世代、2006年は1頭の種付けで翌年の産駒数0でしたから、実質5世代で104頭です。ウォーエンブレム、産駒の数は少なくとも、その存在感を見せ付けています。

「ローブティサージュ(Robe Tissage)」とは、フランス語で「ドレスを紡ぐ」という意味だそうです。彼女が紡ぐのは、300年以上に亘る血統の物語でもあります。ローブティサージュ、来年以降もその活躍を楽しみにしたいと思います。

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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