ビートブラック 牡 青毛 2007.5.23生 新冠・ノースヒルズマネジメント生産 馬主・前田幸治氏 栗東・中村均厩舎
★ ミスキャスト 鹿毛 1998.5.23 種付け時活性値:0.00 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
ノースフライト 鹿毛 1990.4.12 |
トニービン 鹿毛 1983.4.7 |
カンパラ 1976.2.19 | |
Severn Bridge 1965 | |||
シャダイフライト 鹿毛 1973.2.19 |
ヒッティングアウェー 1958.4.9 | ||
フォーワードフライト 1967.4.10 | |||
アラームコール 黒鹿毛 1996.4.19 仔受胎時活性値:0.50 |
ブライアンズタイム 黒鹿毛 1985.5.28 種付け時活性値:0.50 |
Roberto 鹿毛 1969.3.16 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Bramalea 1959.4.12 | |||
Kelley’s Day 鹿毛 1977.5.11 |
Graustark 1963.4.7 | ||
Golden Trail 1958.3.5 | |||
インワンズジョイ 黒鹿毛 1990.1.17 仔受胎時活性値:1.25 |
★Rainbow Quest 鹿毛 1981.5.15 種付け時活性値:0.00(2.00) |
Blushing Groom 1974.4.8 | |
I Will Follow 1975.4.29 | |||
Kaweah Maid 黒鹿毛 1982.4.17 仔受胎時活性値:1.75 |
General Assembly 栗毛 1976.4.30 種付け時活性値:1.25 |
||
Janina 鹿毛 1965 仔受胎時活性値:2.00(0.00) |
<5代血統表内のクロス:Hail to Reason4×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
★ミスキャスト (Halo系) |
ブライアンズタイム (Roberto系) |
★Rainbow Quest (Blushing Groom系) |
General Assembly (Bold Ruler系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
General Assembly (Exclusive Dancer) |
5.50 or 3.50 |
(No.22-a) |
4番仔 (3連産目) |
*
では、以下にビートブラックのごくごく簡単な近親牝系図を示しておきます。
Kaweah Maid 1982.4.17 英0勝 |インワンズジョイ 1990.1.17 不出走 ||アラームコール 1996.4.19 中央5勝 |||ビートブラック 2007.5.23 (本馬) 天皇賞・春(GI) 大阪―ハンブルクカップ(OP) 京都大賞典(GII)2着 菊花賞(GI)3着
4代母Janinaからの別分枝には仔にデューハーストS(英GI)の勝ち馬Monteverdi(1977.4.10)-エイシンプレストン(1997.4.9)の母父-、孫にドンH(米GI)、ガルフストリームパークH(米GI)の勝ち馬ジェイドハンター(1984.2.22)等が見えます。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
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1 | 1 | ビートブラック | 牡5 | 58 | 石橋脩 | 3:13.8 | 36.5 |
512 [-2] |
中村均 | 14 | |
2 | 16 | トーセンジョーダン | 牡6 | 58 | 岩田康誠 | 3:14.5 | 4 | 34.0 |
478 [-4] |
池江泰寿 | 3 |
3 | 11 | ウインバリアシオン | 牡4 | 58 | 武豊 | 3:14.8 | 2 | 33.5 |
512 [-2] |
松永昌博 | 2 |
4 | 5 | ジャガーメイル | 牡8 | 58 | 四位洋文 | 3:14.9 | クビ | 33.6 |
476 [-4] |
堀宣行 | 9 |
5 | 8 | ギュスターヴクライ | 牡4 | 58 | 蛯名正義 | 3:15.1 | 1 1/2 | 34.4 |
494 [-4] |
荒川義之 | 4 |
開幕2週目でも高速馬場に変わりなく、天皇賞・春の他のレースでも、前が止まらない展開が多く見られました。そんな中で行われた、2012年4月29日日曜日、昭和の日の第145回天皇賞・春。14番人気馬ビートブラック、スタート直後に舌を出している姿が気になりましたが、道中は先行2番手の積極策。そして3コーナーから4コーナーにかけて攻めてハナを奪い取ると、我慢強く脚を伸ばし続けて、見事に1着ゴールイン。勝ち時計3分13秒8は、ディープインパクト(2002.3.25)が持つ世界レコード3分13秒4に0秒4差の史上2位の好タイム。鞍上の男前、石橋脩騎手は嬉しいGI初勝利となりました。レースは、4馬身差で2着トーセンジョーダン(2006.2.4)がようやく続き、更に2馬身差で3着ウインバリアシオン(2008.4.10)。単勝1.3倍の圧倒的1番人気を集めたオルフェーヴル(2008.5.14)は11着同着と惨敗を喫してしまいました。
しかし、生き物が織り成す競走というのは、それそのものが生き物ですね。なかなかに人間の思惑通りにいかないもの。とは言うものの、中島理論的には現在飽和血脈となりつつあるSS系の0遺伝馬が1着、SSフリー馬が2着と古馬頂点に立つに相応しい血統馬の1着、2着ではあったのです。なおのこと、ビートブラックは、父ミスキャストの主な勝ち鞍「プリンシパルS(OP)」というマイナー種牡馬が送り出した、現代のチャンスブレッドでした。ついで思えば、昨年2011年も、1着ヒルノダムール(2007.5.20)がSS系の0遺伝馬、2着エイシンフラッシュ(2007.3.27)がSSフリー馬という、同じ組み合わせの決着。歯替わりが終わった後の戦いは、自身の内なる血との戦いということなのでしょうか……。
そして、天皇賞・春における人気薄の先行逃げ切りというと、2004年のイングランディーレ(1999.5.21)を思い出します。彼も父ホワイトマズル(1990.3.21)の満8歳時の0遺伝を受けた5歳馬でした。
*
ともあれ、ビートブラックが能力を発揮して高速馬場での淀芝3200mを勝ち切ったのは紛れも無い事実。驚きとともに迎えられた勝利ではありましたが、伊達や酔狂で天皇賞・春を史上2位のタイムで1着にはなれないもの。レース後のオーナーサイドの談話によると、アーネストリー(2005.5.17)、トレイルブレイザー(2007.3.15)と共に凱旋門賞(仏GI)の登録をされるそうです。凱旋門賞を走るミスキャストの仔、それは取りも直さず、「フーちゃんの孫」が凱旋門賞を走るということ。むぅ、そうなれば痛快。今はただただ、ビートブラックがこのまま無事に行ってくれることを祈るのみです。
そしてまた、歯車が噛み合わず、色んなことが白紙になってしまった金色の3冠馬も、また元気に走る姿を見せて欲しいと願います。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
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おまけ。「前が止まらん!!」「おぅら、逃げ切った、ミスキャストの仔が逃げ切った!!」と叫ぶオオハシさん。
注):↓のFlashプレイヤーの再生ボタンをクリックするだけで音声が流れます。PCの音響装置のボリュームにご注意ください。