本日は中山と阪神の2場開催。2歳戦はオープン特別1クラ、新馬戦3クラ、未勝利戦3クラの計7クラです。
野路菊S(OP)。 最終的に1番人気に押されたメイショウサムソン(2003.3.7)が見事な差しきり勝ちを収めました。マイルのオープン特別を勝ち切るオペラハウス(1988.2.24)の牡駒、良いですね。距離が伸びても対応できそうですし、鞍上の石橋守騎手ともども頑張ってほしいものです。なお、メイショウサムソンは母マイヴィヴィアン(1997.3.29)の初仔です。
中山の新馬戦(ダート1200m)を勝ち上がったのは(外)ハンナフレグランス(2003.3.30、牝、黒鹿毛)。美浦・戸田博文厩舎の所属。その4代血統構成は『Favorite Trick×Oh Say×Salem×Hurry to Market』で『Icecapade系×Ribot系×Turn-to系×Black Toney系』の配合です。5代血統表内ではCyana(1959)4×4(母方)のクロス、Roses(1951)とThinking Cap(1952)5×5(母方)の全姉弟クロスがあります。クロスを見ると、母方が中島理論的には面白い配合になっていますね。ハンナフレグランスの牝系は米国で受け継がれている3号族。半姉For Rubies(1999.2.25)は北米8勝を挙げシカゴBCH(GIII)の勝ち馬です。Thoroughbred Horse Pedigree Queryによると、ハンナフレグランスは母Eliza Donner(1993)が少なくとも5連産目の仔のようです。
中山の新馬戦(芝1600m)を勝ち上がったのはニシノイツマデモ(2003.5.14、牡、栗毛)。美浦・高橋裕厩舎の所属。その4代血統構成は『パラダイスクリーク×サッカーボーイ×ミルジョージ×★モガミ』で『Riverman系×Fine Top系×Never Bend系×Lyphard系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer(1961.5.27)4×5、Never Bend(1960)4×5のクロスがあります。ニシノイツマデモの牝系は23号族スイートフランス(1972.2.18)系。半兄ニシノドコマデモ(2002.5.9)は現役で青葉賞2着、伯父セイウンスカイ(1995.4.26)はJRA7勝を挙げ皐月賞(GI)、菊花賞(GI)、京都大賞典(GII)、日経賞(GII)、札幌記念(GII)と重賞5勝、また4代母アンジュレスイート(1979.4.4)の直仔にJRA3勝でクイーンC(GIII)の勝ち馬スイートミトゥーナ(1987.4.21)がいます。ニシノイツマデモは母ニシノチャペル(1997.3.15)が2連産目の2番仔。
阪神の新馬戦(芝1600m)を勝ち上がったのは(外)トーヨースルーオ(2003.2.24、牡、鹿毛)。栗東・松元茂樹厩舎の所属。その4代血統構成は『Swain×Slew o’Gold×Nureyev×Commanding』で『Blushing Groom系×Seattle Slew系×Northern Dancer系×Royal Charger系』の配合です。先週のアキノレッドスター(2003.2.26)に続いて、Swain(1992)の仔が新馬戦を勝ち上がりました。5代血統表内ではNearctic(1954.2.11)5×5のクロスがあります。トーヨースルーオの牝系は米国で受け継がれている8号族。トーヨースルーオは母Gold Pattern(1993)が少なくとも5連産目の仔のようです。トーヨークラブさんの持ち馬は、「冠名+母父名(あるいは母父名の一部)」の馬名を、ちらほらと見かけますね。トーヨーリファール(1990.5.10)、トーヨーシアトル(1993.4.4)。netkeiba.comによりますと、この2頭がトーヨークラブさん所有馬の総賞金の収得順位1位、2位でした。牝系が調べられなかったからって、同馬主ネタに頼ってすみません。
中山の未勝利戦(ダート1200m)を勝ち上がったのは(市)コスモバーン(2003.4.27、牡、鹿毛)。美浦・小西一男厩舎の所属。その4代血統構成は『シャンハイ×ダンシングブレーヴ×ヤマニンスキー×Lucky Mike』で『Mr.Prospector×Lyphard系×Nijinsky系×Hyperion系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer5×4×5、Never Bend(1960)5×4(父方)のクロスがあります。コスモバーンの牝系は1号族ソシアルバターフライ(1957.4.13)系。ただし、トウショウ牧場さんの系統ではなく、ソシアルバターフライが米国に居た時に生産されたリトルマネーメーカー(1965.5.3)からの分枝系です。同牝系馬にはカブトヤマ記念(旧GIII)の勝ち馬テイエムトッキュー(1994.5.12)、メトロポリタンS(OP)の勝ち馬カミノスオード(1988.5.6)等がいます。コスモバーンは母ダンシングギャル(1997.3.26)の初仔。
#この中山の未勝利戦で1番人気だったアナナス(2003.3.14)の馬名の意味ってご存知ですか?「穴茄子」ではありません(苦笑)。独語で「パイナップル」という意味だそうです。気になったのでJRAのサイトで調べてみました。
中山の未勝利戦(芝1200m)を勝ち上がったのは(市)コスモスカイライン(2003.4.16、牝、栗毛)。美浦・矢野進厩舎の所属。その4代血統構成は『グラスワンダー×グルームダンサー×Stop the Music×★Never Bend』で『Roberto系×Blushing Groom系×Hail to Reason系×Nasrullah系』の配合です。5代血統表内ではHail to Reason(1958)4×4、Northern Dancer4×5、Nasrullah(1940.3.2)5×5(母方)のクロスがあります。コスモスカイラインの牝系は米国で受け継がれている13号族。4代母Natashka(1963)は米8勝を挙げアラバマS(現GI)、サンタマリアH(現GI)等の勝ち馬で1981年の米国年度代表繁殖牝馬です。名繁殖牝馬としても知られるNatashka。日本に関わりのある子孫を述べておくと、オークス(GI)馬シルクプリマドンナ(1997.4.22)、ステイヤーズS(現GII、当時GIII)の勝ち馬サージュウェルズ(1991.2.22)、輸入種牡馬サウスアトランティック(1980.5.14)、ジャパンカップ(GI)に出走した事もあるゴールドアンドアイボリー(1981.4.5)等がいます。コスモスカイラインは母レーシングスパイス(1996.5.23)が2連産目の2番仔。
阪神の未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がったのは(父)バンブーユーロ(2003.5.8、牡、芦毛)。栗東・小島貞博厩舎の所属。その4代血統構成は『メイショウオウドウ×ベリファ×ハバット×★ファストバンブー』で『Halo系×Lyphard系×Habitat系×Hurry On系』の配合です。曾祖母父ファストバンブー(1967.3.2)がナイスですね。5代血統表内ではLyphard(1969.5.10)3×3のクロスがあります。バンブーユーロの牝系は御料の5号族種正(1920)系。3代母オレンジニンバス(1976.4.14)からの別分枝馬にJRA6勝で小倉記念(GIII)の勝ち馬スプリングバンブー(1990.5.26)、JRA6勝で愛知杯(GIII)の勝ち馬バンブーマリアッチ(1995.6.2)、JRA3勝で日経新春杯(GII)の勝ち馬バンブーユベントス(1999.5.31)等がいます。遡ればバンブーメモリー(1985.5.14)&バンブーゲネシス(1989.5.21)兄弟も同牝系です。バンブー牧場さん伝来の牝系、これからも大切にして欲しいと願います。バンブーユーロは母アイーダバンブー(1991.3.10)が実質2連産目(不受胎および生後直死後)の4番仔。
まずは2歳戦の回顧を先行してアップします。アクセスログを見ていると、17時台にご覧になっている方が多いようですので。重賞回顧はまた後ほど。