2011年の英オークス(GI)馬は英ダービー(GI)馬の姪-Dancing Rain(2008.4.24)-。

Dancing Rain 牝 栗毛 2008.4.24生 愛国・スウェッテナムスタッド生産 馬主・L.テイラー氏ほか 英国・W.ハガス厩舎

Dancing Rain(2008.4.24)の4代血統表
Danehill Dancer
鹿毛 1993.1.30
種付け時活性値:1.50
デインヒル
鹿毛 1986.3.26
★Danzig
鹿毛 1977.2.12
Northern Dancer 1961.5.27
Pas de Nom 1968.1.27
Razyana
鹿毛 1981.4.18
His Majesty 1968.4.15
Spring Adieu 1974.5.10
Mira Adonde
黒鹿毛 1986.4.19
★Sharpen Up
栗毛 1969.3.17
エタン 1961.3.14
Rocchetta 1961
Lettre d’Amour
黒鹿毛 1979.4.23
Caro 1967.4.11
Lianga 1971
Rain Flower
栗毛 1997.5.11
仔受胎時活性値:0.50
Indian Ridge
栗毛 1985.3.22
種付け時活性値:0.75
Ahonoora
栗毛 1975.4.12
▲Lorenzaccio 1965
Helen Nichols 1966
Hillbrow
栗毛 1975
Swing Easy 1968
Golden City 1970
Rose of Jericho
鹿毛 1984.3.14
仔受胎時活性値:1.00
Alleged
鹿毛 1974.5.4
種付け時活性値:0.25
Hoist the Flag 1968.3.31
Princess Pout 1966.3.29
Rose Red
栗毛 1979.4.28
仔受胎時活性値:1.00
Northern Dancer
鹿毛 1961
種付け時活性値:0.25
Cambrienne
鹿毛 1969.2.28
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×4、Natalma(♀)5・5×5>

Dancing Rain(2008.4.24)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Danehill Dancer
(Danzig系)
Indian Ridge
(Ahonoora系)
Alleged
(Ribot系)
◆Northern Dancer
(Nearctic系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Danehill Dancer
(Razyana)
2.75 伯父ドクターデヴィアス
(No.1-T)
7番仔
(7連産目)

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以下にDancing Rainのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Rose Red 1979.4.28 愛1勝
|Rose of Jericho 1984.3.14 不出走
||Archway 1988.2.23 愛英仏3勝 グリーンランズS(愛GIII)ほか
||ドクターデヴィアス 1989.3.10 英愛仏米6勝 英ダービー(GI) 愛チャンピオンS(GI) デューハーストS(英GI)ほか
||シンコウキング 1991.4.24 中央香港8勝 高松宮杯(現高松宮記念、GI) 富士S(当時OP) クリスマスS(OP)
||ローズオブスズカ 1992.4.18 不出走
|||スズカフェニックス 2002.3.29 中央8勝 高松宮記念 阪神C(GII) 東京新聞杯(GIII)ほか
||Royal Court 1993.4.12 英3勝 オーモンドS(GIII)ほか
||Rain Flower 1997.5.11 不出走
|||Dancing Rain 2008.4.24 (本馬) 英オークス(GI)

Dancing Rain、伯父ドクターデヴィアスに続いてエプソム芝12F10ヤードのクラシックを制することになりました。また伯父シンコウキングとは誕生日の日付が同じ4月24日ですね。余談ではありますが、今週はシンコウキングを意識する週末です。

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233回目の「The Oaks」を制したのは、213代の英ダービー馬を伯父に持つDancing Rain。 名手ジョニー・マータ(合田直弘さん風)に導かれて、好スタートからの逃げ切り勝ち。栗毛に赤い帽子、緑の勝負服がエプソムの芝に映えました。ゴール直前からのガッツポーズ、ジョニーにとっても会心の騎乗だったのでしょう。

血統について見ておくと、父Danehill Dancer、母父Indian Ridgeとスプリンター種牡馬を重ねられてもエプソム芝12F10ヤードをこなせるところに、この1号族の牝系が持つ底力を思います。伯父ドクターデヴィアスもスプリンター種牡馬Ahonooraの仔ということで、日本ならば「距離不安」を叫ばれそうですが、見事に跳ね返しています。この辺り、血統の不思議と共に、欧州馬産の奥深さを思います。

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という訳で、せっかくですので、伯父の英ダービーにおける勇姿もご紹介しておきます。

やはり栗毛がエプソムに映えました。しかし、前走ケンタッキーダービー(米GI)7着だった馬を2番人気に押すところは、サスガと思います。なお、1番人気は後に同じく日本に輸入されたロドリゴデトリアーノ(1989.5.27)でした。

また、2着のSt.Jovite(1989.3.11)とは勝ったり負けたり。英ダービーでは2馬身押さえたと思ったら、愛ダービー(GI)では12馬身差でトンコロを喰らったり、愛チャンピオンSでは短頭だけしのいだり。

合わせて、引退レースとなった1992年のジャパンカップ(GI)ではトウカイテイオー(1988.4.20)の10着でした。あぁ、懐かしいな。クエストフォーフェイム(1987.2.15)との「英ダービー馬2頭出走」とか、ユーザーフレンドリー(1989.2.4)との「同い年の英ダービー馬と英オークス馬の競演」とか。今思えば、どれだけ豪華メンバーだったのでしょうか、かつての「世界最速の選手権距離王者決定戦」は(*^_^*)。そして、それを勝ち切ったトウカイテイオーも素晴らしい。そんな彼も、Toubillon(1928)系の末えいですね。

*

最後は記事がだいぶん逸走してしまいましたが、日本にも縁のある牝系から英オークス馬が送り込まれたのはとても嬉しいことです。Dancing Rain、これからも活躍を見せて欲しいですね♪

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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