第25回新潟2歳S(GIII)。
1着ショウナンタキオン(2003.3.8)。派手に出遅れたのに、何なんですか、その勝ちっぷりは(笑)。田中勝春騎手、出遅れたにも関わらず、泰然自若と後方待機。直線、エンジンがかかるとあっという間に5馬身差。上がり3ハロン33秒9の豪脚はお見事でした。父アグネスタキオン(1998.4.13)の初年度産駒、祖母父がマイナー種牡馬のメジロゲッコウ(1968.5.1)、母ショウナンマイラヴ(1998.5.5)の初仔と、中島理論的には走る条件も揃っています。新潟2歳王者、これからが楽しみになってきました。
2着ニシノフジムスメ(2003.4.20)。下見所と輪乗りをしている時の気配がよく見えました。やや黒色がかった鹿毛の馬体よろしく、落ち着いた佇まい。今回は勝ち馬が強かったのですが、この馬とて、よく粘りこんでいます。これからが楽しみな牝馬です。頑張って、キングヘイロー(1995.4.28)の仔。
#キングヘイローの好敵手だったセイウンスカイ(1995.4.26)の西山牧場さんがニシノドコマデモ(2002.5.9)、ニシノフジムスメと現時点でのキングヘイローの代表産駒を生産所有されているところが、ちょっと面白いですね。それだけ、種牡馬キングヘイローを買っていらっしゃるのでしょう。
3着コスモミール(2003.4.4)。サスガに今回は前走までとは勝手が違いましたか。巷間では「2歳夏が勝負」と風評が流れているようですが、母トリプルタイム(1996.4.29)の初仔、母父リアルシャダイ(1979.5.27)の0交配、曾祖母が桜花賞(現GI)馬ホースメンテスコ(1976.2.29)という、少なくとも3歳春までは成長力も伴いそうな血の構成である事をフォローしておきます。
終わってみれば1番人気、2番人気、3番人気の順番で終わった、新潟2歳Sでした。
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第25回小倉2歳S(GIII)。
1着アルーリングボイス(2003.1.23)。母仔2代の小倉2歳S-母の時代は3歳Sでしたが-制覇、成る。併せて、武豊騎手の同一年度における小倉4重賞完全制覇、成る。思い出せば、母アルーリングアクト(1997.2.20)が同レースを制した時、真っ暗の空と大雨の中で、秋山真一郎騎手と共に馬場の真ん中外目をガツンと抜け出してきたものでした。小倉の2歳戦、そして雨で濡れた上滑りしそうな馬場なら、この母仔にまかせておけという事だったのですね。母系からは早稲の天才血統の香りが漂いますが、アルーリングアクトの初仔、これからも頑張って、母を超えてほしいものです。
2着セントルイスガール(2003.5.20)。外から詰め寄った末脚は良い脚色でしたが、わずかにハナ差及ばず。400kgに満たない馬体でいつも頑張っています。デビュー時の382kgから3戦目の今回は392kgと10kg増でした。秋以降を戦うためにも、馬体の成長を見守りたいですね。
3着トーホウアモーレ(2003.3.17)。アグネスタキオン産駒は東でかっとびましたし、西ではこれくらいにしておいてあげようという感じですか。いや、勝つにこした事はないのですが(苦笑)。Nijinsky(1967.2.21)系の牝馬にアグネスタキオンは合うと思っていますので、トーホウアモーレには良い例となってほしいものです。
終わってみれば、母仔制覇。ユタカマジック炸裂の小倉最終日、いえ今年の小倉開催でした。
#追記。『日曜日の新馬戦および未勝利戦の結果(2005/09/04分)』について、母の受胎条件を調べきれていなかった馬が何頭かいました。アドマイヤキッス(2003.2.8)、メイショウサムソン(2003.3.7)、ユキノアサカゼ(2003.4.21)について加筆していますので、よろしければご参照ください。