クラシック初戦の2着馬。

共に重賞勝ち実績はありませんけれど、紹介しておくのが賢明かと思います。という訳で、今年2009年の桜花賞(JpnI)2着馬から。

レッドディザイア 牝 鹿毛 2006.4.19生 千歳・社台ファーム生産 馬主・東京ホースレーシング 栗東・松永幹夫厩舎

レッドディザイア(2006.4.19)の4代血統表
マンハッタンカフェ[A]
青鹿毛 1998.3.5
種付け時活性値:1.75
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
サトルチェンジ
黒鹿毛 1988.4.2
Law Society
黒鹿毛 1982.2.16
Alleged 1974.5.4
Bold Bikini 1969.4.11
Santa Luciana
黒鹿毛 1973
★Luciano 1964
Suleika 1954
グレイトサンライズ
鹿毛 1998.4.19
仔受胎時活性値:1.75
Caerleon[A]
鹿毛 1980.3.27
種付け時活性値:0.25
Nijinsky
鹿毛 1967.2.21
Northern Dancer 1961.5.27
Flaming Page 1959.4.24
Foreseer
黒鹿毛 1969.4.12
Round Table 1954.4.6
Regal Gleam 1964.3.17
グレースアンドグローリー
黒鹿毛 1993.3.24
仔受胎時活性値:1.00
Sadler’s Wells[A●]
鹿毛 1981.4.11
種付け時活性値:0.75
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Grace Note
黒鹿毛 1982.2.22
仔受胎時活性値:0.50
Top Ville[A]
鹿毛 1976.4.5
種付け時活性値:1.25
Val de Grace
鹿毛 1969.4.8
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Hail to Reason4×5、Northern Dancer4×4(母方)>

レッドディザイア(2006.4.19)の中島理論的総括
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
マンハッタンカフェ
(サトルチェンジ)
4.25
(No.16-B)
4番仔
(4連産目)

気が付けば今年の桜花賞の1、2着馬は、

  1. 父がSS直仔の天皇賞・春の勝ち馬
  2. 母父Caerleon
  3. 直牝系が16号族

という共通点を持ち合わせていたのですね。

では、以下にレッドディザイアのごくごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Grace Note 1982.2.22 英1勝 オークストライアルS(GIII)2着
|ベルメッツ 1987.1.11 英愛仏日5勝 "キング・ジョージ"(英GI)ほか
|Dowland 1988.2.5 愛英5勝 ベレスフォードS(GII)3着
|グレースアンドグローリー 1993.3.24 不出走
||グレイトサンライズ 1998.4.19 中央1勝
|||レッドディザイア 2006.4.19 (本馬) エルフィンS(OP) 桜花賞(JpnI)2着
|Opera Comique 2001.3.16 愛英1勝 パークS(愛GIII)3着

曾祖母Grace Noteの仔に1990年のジャパンカップ(GI)に来日し1番人気7着だったベルメッツがいますね。また、母グレイトサンライズは歌手やしきたかじんさんの持ち馬でした。グレイトサンライズの阪神3歳牝馬S(現阪神JF、JpnI)が、たかじんさんの持ち馬による初めてのジーワン出走だったと思います。まま、余談はさておき、レッドディザイアの牝系は筋が通ったものです。

果たして、赤い欲望が満たされる時は府中芝2400mが舞台となるのでしょうか。ブエナビスタを追い詰めたその姿は迫力満点。レッドディザイアの巻き返しを楽しみにしたいと思います。

続いて紹介するのは父母共に日本のクラシックの勝ち馬という豪華配合の皐月賞(JpnI)2着馬を。

トライアンフマーチ 牡 鹿毛 2006.4.11生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)キャロットファーム 栗東・角居勝彦厩舎

トライアンフマーチ(2006.4.11)の4代血統表
スペシャルウィーク[A]
黒鹿毛 1995.5.2
種付け時活性値:0.50

サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
キャンペンガール
鹿毛 1987.4.19
マルゼンスキー
鹿毛 1974.5.19
Nijinsky 1967.2.21
シル 1970.4.22
レディーシラオキ
鹿毛 1978.4.3
セントクレスピン 1956
ミスアシヤガワ 1964.5.24
キョウエイマーチ
鹿毛 1994.4.19
仔受胎時活性値:0.75
ダンシングブレーヴ[A]
鹿毛 1983.5.11
種付け時活性値:0.50
Lyphard
鹿毛 1969
Northern Dancer 1961.5.27
Goofed 1960.3.29
Navajo Princess
鹿毛 1974.3.31
Drone 1966
Olmec 1966
インターシャルマン
鹿毛 1987.3.12
仔受胎時活性値:1.50
ブレイヴェストローマン[A]
鹿毛 1972.5.19
種付け時活性値:1.50
Never Bend 1960.3.15
Roman Song 1955
トキノシュリリー
栗毛 1978.4.21
仔受胎時活性値:2.00
スティンティノ[D]
鹿毛 1967
種付け時活性値:0.50
トミニシキ
栗毛 1967.2.21
仔受胎時活性値:0.50

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×4>

トライアンフマーチ(2006.4.11)の中島理論的総括
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
ブレイヴェストローマン
(Roman Song)
4.75 母が桜花賞馬
(No.7-D)
3番仔
(2年連続不受胎後)

スペシャルウィークの仔は牝馬がクラシックを勝つと、翌週、引っ張られるように牡馬が2着に来るのでしょうか。皐月賞のレース前は父と同じく大外18番枠から発走となったリーチザクラウン(2006.2.5)に期待がかかっていたものの、ふたを開ければ、トライアンフマーチが強烈な追い込みで2着に入りました。

では、以下にトライアンフマーチのごくごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

トキノシュリリー 1978.4.21 不出走
|インターシャルマン 1987.3.12 中央4勝
||キョウエイマーチ 1994.4.19 中央8勝 桜花賞(現JpnI)含む重賞5勝 マイルCS(GI)2着 秋華賞(GI)2着
|||トライアンフマーチ 2006.4.11 (本馬) 皐月賞(JpnI)2着 若葉S(OP)2着

下河辺孫一氏がオーストラリアから輸入されたシュリリー(1925)を基礎繁殖牝馬とする7号族。地道に継承されてきた土着牝系から輩出されたクラシック勝ち馬が、母キョウエイマーチでした。表舞台に立った4歳牝馬特別(現フィリーズレビュー、JpnII)の7馬身差勝ちを皮切りとして、関西テレビの馬場鉄志アナウンサーがおっしゃったところの「18番枠ものかは」で逃げ切った雨の桜花賞、2000mの距離を克服したローズS(GII)、スプリント能力の確かさを見せた阪急杯(GIII)、そして最後の重賞勝ちとなった満6歳の京都金杯(GIII)における5馬身差の逃げ切り。彼女のきっぷの良い逃げ先行策には花があったように思います。いずれの勝利もただただ見事でした。

果たして、凱旋行進曲が響く時は府中芝2400mの舞台となるのでしょうか。ダテや酔狂で上がり3ハロン34秒4の最速ラップを刻めるものではありません。トライアンフマーチ、父が最も得意とした府中芝2400mで、母の雪辱も一緒に果たしてほしいものです。

最後に。レッドディザイア、トライアンフマーチ両頭の血統表や戦績を確認して、不意に気付いたところを申し上げると、レッドディザイアは

  1. 4月19日生まれ(ついで言うならば母グレイトサンライズも4月19日生まれ)
  2. 松永幹夫さん
  3. エルフィンS(OP)の勝ち馬
  4. 桜花賞で大外18番枠

と、キョウエイマーチに共通するところがあったんですね。

そしてキョウエイマーチの息子トライアンフマーチは、母が存命であれば満15歳の誕生日であった2009年4月19日に皐月賞2着と頑張りました。

時は巡り、不思議な縁も巡ります。願わくはレッドディザイア、トライアンフマーチ両頭のさらなる活躍を。

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。そしてまた、競馬を愛する人すべてが幸せでありますように。

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