土曜日の2歳戦の結果(2006/08/26分)。

土曜日の2歳戦の回顧です。オープン特別2クラ、新馬戦2クラ、計4レース。

【札幌・クローバー賞(芝1500m)の勝ち馬】

イクスキューズ 牝 鹿毛 2004.4.30生 新冠・ビッグレッドファーム生産 馬主・岡田繁幸氏 美浦・藤沢和雄厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『ボストンハーバー×Majestic Light×Buckpasser×My Babu』
  2. 4代血統構成(父系):『Seattle Slew系×Raise a Native系×Tom Fool系×Djebel系』
  3. 5代血統表内のクロス:なし
  4. 牝系:米国で継承されている3号族Missy Baba系 母クリスティキャット
  5. 母の何番仔?: 少なくとも8番仔以降の仔(3連産目以降)

[Notes]札幌のクローバー賞を1分29秒3のレコードタイムで制しました、イクスキューズ。Excuseが付くことなく、デビュー2連勝。その切れ味、大したものです。

イクスキューズの最優性先祖は祖母父Buckpasser(1963.4.28)、形相の対象はBull Dog(1927)と判断しました。Buckpasserは現役時代に米国で31戦25勝、2着4回、3着1回。その主な勝ち鞍にトラヴァーズS(現GI)、ジョッキークラブGC(現GI)、ウッドワードS(現GI)、サバーバンH(現GI)、メトロポリタンH(現GI)、ホープフルS(現GI)ほか多数。温厚かつ勇猛、走る気になれば5Fだろうが16Fだろうが敵無しで知られた名馬Buckpasser。種牡馬としては、主に牝馬に良馬を多く輩出して、現代血統でも母方に潜入して重要な役割を果たしています。巷でよく知られているのは、Easy Goer(1986.3.21)、El Gran Senor(1981)、マルゼンスキー(1974.5.19)、ヤマニンスキー(1975.4.28)、ラシアンルーブル(1980.3.30)等の母父がBuckpasserであるというところでしょうか。また、直系種牡馬として米2冠馬シルバーチャーム(1994.2.22)が日本に輸入されています。

【小倉・ひまわり賞(芝1200m)の勝ち馬】

コウセイカズコ 牝 鹿毛 2004.4.25生 鹿児島・杉安牧場生産 馬主・杉安浩一郎 美浦・吉永正人厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『ブラックホーク×フジキセキ×ノーザンテースト×ビゼンニシキ』
  2. 4代血統構成(父系):『Nureyev系×Halo系×Northern Dancer系×Luthier系』
  3. 5代血統表内のクロス:Northern Dancer3×4、Hail to Reason5×5、Lady Angela(♀)5×5
  4. 牝系:3号族シーメロディ系 曾祖母メドレー
  5. 母の何番仔?:初仔

[Notes]プラス16kgもなんのその、九州産馬限定のひまわり賞を逃げ切ったのは単勝1.5倍の圧倒的1番人気の関東馬、コウセイカズコ。

コウセイカズコの最優性先祖は母父フジキセキ(1992.4.15)、形相の対象はCornish Prince(1962)と判断しました。フジキセキは現役時代に中央4戦4勝。その主な勝ち鞍に朝日杯3歳S(現朝日杯FS、GI)、弥生賞(GII)、もみじS(OP)があります。ムチを一発も入れずに1分34秒7で制した朝日杯、ホッカイルソー(1992.5.2)に詰め寄られたと思ったら一気に加速して2と2分の1馬身突き放した弥生賞。その才能を垣間見せただけであっという間に現役引退してしまったフジキセキ。現在では種牡馬としての才能の確かさを見せており、カネヒキリ(2002.2.26)グレイスティアラ(2003.5.11)ダイタクリーヴァ(1997.3.24)タマモホットプレイ(2001.4.1)メイショウオスカル(2001.2.25)オースミコスモ(1999.4.23)ドリームパスポート(2003.3.14)テンシノキセキ(1998.3.29)、フジサイレンス(2000.4.16)、グランパドドゥ(1997.4.16)、ミツワトップレディ(1997.5.23)、キタサンヒボタン(1999.3.13)、トウショウアンドレ(1996.3.23)、ビーナスライン(2001.3.12)、コイウタ(2003.2.24)ワナ(2000.3.31)、エアピエール(1996.5.22)等を送り込んでいます。

【札幌・新馬戦(芝1200m)の勝ち馬】

(父)(市)アドマイヤプルート 牝 鹿毛 2004.1.22生 浦河・桑田牧場生産 馬主・近藤利一氏 栗東・中尾秀正厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『アドマイヤコジーン×キンググローリアス×トウショウボーイ×★ネヴァービート』
  2. 4代血統構成(父系):『フォルティノ系×Mr.Prospector系×Princely Gift系×Never Say Die系』
  3. 5代血統表内のクロス:Princely Gift5×5
  4. 牝系:4号族シルバーバットン系
  5. 母の何番仔?:初仔

[Notes]札幌の新馬戦を1番人気で逃げ切りました、アドマイヤプルート。いや、しかし「Admire Pluto」とは、時事ネタ的にはタイムリーでしたね(笑)。Pluto、それは浦沢直樹さんの描かれている漫画……、じゃなかった、冥王星のことです。

アドマイヤプルートの牝系は日本伝来の4号族シルバーバットン(1908)系。アドマイヤプルートの近親は地味に世代交代がなされており、伯母プリンセスヒムカ(1992.4.11)は中央3勝、地方5勝でクローバー賞(OP)2着、伯父ダイナミックウイン(1996.4.17)は中央4勝でコスモス賞(OP)2着があります。伯母と伯父が札幌の新馬戦を勝ち上がり、札幌の2歳芝のオープン特別で連対を果たしているところから、非常に地味ながら、牝系と札幌コースとの相性が良いのかもしれませんね。

【新潟・新馬戦(芝1200m)の勝ち馬】

トウカイシグナル 牡 鹿毛 2004.3.25生 門別・碧雲牧場生産 馬主・内村正則氏 美浦・成島英春厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『ブラックホーク×トウカイテイオー×Mr.Prospector×Hoist the Flag』
  2. 4代血統構成(父系):『Nureyev系×My Babu系×Raise a Native系×Ribot系』
  3. 5代血統表内のクロス:Northern Dancer3×5、Native Dancer5×5
  4. 牝系:米国で継承されている21号族 伯父トウカイナンバー、近親Broad Brush
  5. 母の何番仔?:初仔

[Notes]新潟の新馬戦を12番人気ながら先行2番手から押し切りました、トウカイシグナル。

トウカイシグナルの牝系は米国で受け継がれている21号族。伯父トウカイナンバー(1996.2.1)は中央1勝、地方4勝で小倉3歳S(現小倉2歳S、GIII)2着、デイリー杯3歳S(現デイリー杯2歳S、GII)3着があります。また、曾祖母Hay Patcher(1973)の仔にBroad Brush(1983)。その父Ack Ack(1966)が満16歳の0交配を受けた同馬は、米14勝を挙げウッドメモリアルS(GI)、サンタアニタH(GI)、サバーバンH(GI)、メドウランズC(GI)等重賞9勝の名馬です。また、1994年の北米リーディングサイアーの名種牡馬でもあります。日本ではノボトゥルー(1996.3.27)、ブロードアピール(1994.4.13)等の父としても知られていますね。

今日はこんなところで。ではでは♪

コメント

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