ロジックが第11回NHKマイルカップ(GI)を制した理由を、論理的思考を持って-大嘘(笑)-、中島理論的に、血統的側面から考える。
- Northern Dancer & Native Dancer Free の血統構成。
→飽和父系を持ち合わせておらず-SS系は臨界一歩手前-、単純にボスタイプの構成。今回の出走メンバー中、Northern Dancer(1961.5.27) & Native Dancer(1950.3.27) Freeの血統構成を持つ馬は、ロジックとタガノバスティーユ(2003.4.10)の2頭だけであった-0クリア化された馬は他に複数頭いた-。なお、この両馬の母父が共にサクラユタカオー(1982.4.29)であったことも付記しておく。 - 5代アウトクロス馬。
→今回の出走18頭のうち、ロジック、キンシャサノキセキ(2003.9.24)、アポロノサトリ(2003.4.10)という3頭が5代アウトクロス馬であった。その3頭が1着、3着、4着であった。 - 『アグネスタキオン×サクラユタカオー×シンザン×トサミドリ』という累代種牡馬。
→見事なまでのカタカナ馬名揃い。舶来血統に淘汰されがちな現代の日本競馬において、この組み合わせは感嘆。そう簡単にはお目にかかれない、一朝一夕ではできない組み合わせ。武豊騎手が「以前乗った時よりも馬の状態が素晴らしかった」というコメントをしたそうであるが、母方の累代種牡馬からは純日本的な成長力と底力を感じる。 - 形相サクラユタカオー。
→初の東京コースであったが、欧州系のスピード血脈サクラユタカオーの形相を受けたロジックには、コース適正があったと言えよう。サクラユタカオーは毎日王冠(GII)、天皇賞・秋(GI)と東京コースで重賞連勝を遂げた馬であった。なお、栗毛のサクラユタカオーの形相を受けていながら、ロジックが黒鹿毛に出ているのは、祖母父シンザン(1961.4.2)、曾祖母父トサミドリ(1946.5.20)という鹿毛色の強い種牡馬の影響もあると考える。 - 父初年度産駒。
→父の産駒の絶対数の少なさが闘争心を生む。また、アグネスタキオン(1998.4.13)の初年度産駒には若干の仕掛けを感じる。同馬は3歳春に皐月賞(GI)を制した後、約1年間の休養を経て、4歳時に種牡馬生活をスタートさせた。初年度産駒がなかなか動かないことでも知られるSS二世種牡馬であるが、関西馬であったアグネスタキオンはこの休養が上手く作用し、自身の精神的、肉体的リフレッシュ効果が産駒に伝わっていると考える。また、今回のNHKマイルカップにおいて、ロジックはアグネスタキオン産駒ただ1頭の出走であった。 - 土着牝系の底力、そして血の流れ。
→ロジックの牝系は4代母である豪州産の牝馬スイートヘレン(1951.11.14)を日本の基礎繁殖とする2号族。祖母ファインドラマ(1974.4.15)の中央4勝、愛知杯(現GIII)2着が目立つ程度で、地味に世代を重ねて来た牝系ながら、渡来後半世紀を経ようとする2006年、GI勝ち馬を輩出するに至った。2003年生まれ世代の3歳GI戦線の流れとして、土着牝系馬の活躍が顕著に見える。第66回桜花賞(GI)のキストゥヘヴン(2003.4.25)-2号族カナデアンガール(1923)系-、第66回皐月賞のメイショウサムソン(2003.3.7)-3号族フロリースカップ(1904)系-、そしてNHKマイルカップのロジック。血の流れが、ロジックの背中を押したように見えた。
とか何とか偉そうに書いていながら、結局「ユタカマジックでしょ」というひと言で片付けられそうな、ロジックのNHKマイルカップ勝利でした(苦笑)。今回は、含みを持たせた書き方で、中島御大風に書いてみました(笑)。
追記。あと、浪花節的なお話になりますが、ロジックの担当厩務員は、ユートピア(2000.3.1)も担当されている蒔田淳厩務員だったんですね。先輩ユートピアが、「せめてものはなむけに」と、後輩ロジックの背中を押したのでしょうか。橋口弘次郎厩舎のマイルのエース、「理想郷」から「論理学」に、バトンが渡されました。
ではでは♪
コメント
アグネスタキオン産駒GI勝利
NHK杯はアグネスタキオン産駒のロジックが勝ちました。
見事にはまった感じです。
トサミドリ、シンザン、サクラユタカオー、アグネスタキオンと日本で実績のある血を代々かけていった配合です。IK的な五十嵐氏理論に傾倒し過ぎている人は血の質とか、父の血の活かし方とか、いろいろ文句を言いたくなるかもしれませんが、レースのうまさを追求するのも配合の一つの方法だと思います。五十嵐氏理論的に考えても、日本適正の�…