第69回菊花賞(JpnI)-2008年の重賞勝ち馬の血統について=其の三十壱=-。

オウケンブルースリ 牡 栗毛 2005.2.24生 早来・ノーザンファーム生産 馬主・福井明氏 栗東・音無秀孝厩舎

オウケンブルースリ(2005.2.24)の4代血統表
ジャングルポケット[A]
鹿毛 1998.5.7
種付け時活性値:1.50
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ
黒鹿毛 1976.2.19
Kalamoun 1970.4.30
State Pension 1967
Severn Bridge
栗毛 1965
Hornbeam 1953
Priddy Fair 1956
ダンスチャーマー
黒鹿毛 1990.4.18
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28
Skillful Joy
栗毛 1979.4.8
Nodouble 1965.3.4
Skillful Miss 1974.1.23
シルバージョイ
栗毛 1993.3.26
仔受胎時活性値:0.75
Silver Deputy[A]
鹿毛 1985.2.25
種付け時活性値:1.75
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Silver Valley
栗毛 1979.3.30
★Mr. Prospector 1970.1.28
Seven Valleys 1972.4.5
Joy of Myrtlewood
鹿毛 1984.6.7
仔受胎時活性値:2.00
Northern Jove[A]
芦毛 1968.2.14
種付け時活性値:1.75
Northern Dancer 1961.5.27
Junonia 1961.5.11
Myrtlewood Lass
鹿毛 1972.3.7
仔受胎時活性値:0.75
Ribot[B]
鹿毛 1952.2.27
種付け時活性値:0.75
Gold Digger
鹿毛 1962.5.28 ♀
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5×4、Gold Digger(♀)5×4(母方)>

オウケンブルースリ(2005.2.24)の中島理論的総括
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 何番仔?
Silver Deputy
(シルバージョイ)
3.75 Mr.Prospectorと同牝系
(No.13-C)
6番仔以降の仔
(3連産目)
第69回菊花賞(JpnI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 14 オウケンブルースリ 牡3 57 内田博幸 3:05.7    34.8 484
[-2]
音無秀孝 1
2 1 フローテーション 牡3 57 藤岡佑介 3:05.9 1 1/4 34.6 484
[-6]
橋口弘次郎 15
3 5 ナムラクレセント 牡3 57 和田竜二 3:06.1 1 1/2 35.4 486
[-2]
福島信晴 9
4 8 スマートギア 牡3 57 武豊 3:06.2 3/4 35.1 454
[+10]
佐山優 5
5 9 マイネルチャールズ 牡3 57 松岡正海 3:06.5 2 35.7 460
[0]
稲葉隆一 2
第69回菊花賞(JpnI)のラップタイム
1F毎の
ラップ
12.9-12.2-11.0-11.7-11.0-12.2-13.9-13.8-13.5-13.3-12.9-12.0-11.5-12.1-11.7
上り 4F 47.3-3F 35.3

第69回菊花賞(JpnI)。

1着オウケンブルースリ。3角の下り坂を利して、4角から直線に向かう時の迫力ある姿。アチョー。2着馬の猛追を退けた姿は菊花賞馬にふさわしいものでした。レース後、スタンド前に戻って来た時に見せた、クビを上げる仕草。お父さんのジャングルポケットが日本ダービー(現JpnI)を制した時を思い出しましたよ。そんな父の敗れたレースを仔が制する。父仔2代のクラシック制覇、競馬が点から線になった瞬間でした。

2着フローテーション(2005.4.14)。2歳時の萩S1着以来の京都コース、不気味に光った母父リアルシャダイ(1979.5.27)の血。2頭出しの人気薄、メンバー随一の末脚34秒6を繰り出しての2着でした。お父さんのスペシャルウィーク(1995.5.2)が2着に敗れた無念を晴らそうとしたものの、同じく2着まで。頑張りましたが、同じように栗毛で印象的なブレイズを持つ馬には敵いませんでした。

3着ナムラクレセント(2005.4.22)。3番手までの馬たちがいずれも下位に沈む中、先行4番手から粘って3着。初年度産駒はわずかに9頭だったヤマニンセラフィム(1999.4.13)の仔、頑張りました。もしヤマニンリュバン(2005.2.28)が抽選を通っていれば産駒2頭出しだった訳で、 ヤマニンセラフィムの繁殖能力の高さを垣間見せたのではないでしょうか。

では、以下にオウケンブルースリのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Myrtlewood Lass 1972.3.7 北米2勝
|Amelia Bearhart 1983.5.17 北米1勝
||Memorized 1988.5.25 北米11勝 ヴィジルS(加GII)2着ほか加GIII3着1回
||Explosive Red 1990.5.13 北米6勝 ハリウッドダービー(米GI)ほかGII1勝GIII1勝
||Ruby Ransom 1992.2.1 北米2勝 オンタリオコリーンH(加GIII)
|||Sacred Song 1997.3.13 英4勝 ランカシャーオークス(英GIII)ほか英GIII1勝英GI2着1回
|||Strut the Stage 1998.3.11 北米10勝 ディキシーS(米GII)ほか加GII3勝加GIII2勝
||チーフベアハート 1993.2.1 北米12勝 BCターフ(米GI)ほか北米GI2勝
||Sundown Serenade 1994.1.27 北米1勝 シェイディウェルS(加GIII)2着
|Joy of Myrtlewood 1984.6.7 北米1勝
||シルバージョイ 1993.3.26 北米4勝 ムスコカS(加GIII)2着
|||オウケンブルースリ 2005.2.24 (本馬) 菊花賞(JpnI)

チーフベアハートの母であるAmelia Bearhartの名前を見ると、米国の女性飛行士であるアメリア・イアハート(Amelia Earhart)を思い起こすのは私だけでしょうか(^_^.)。それはともかくとして、オウケンブルースリの曾祖母Myrtlewood Lassは大種牡馬Mr.Prospectorの半妹ですね。

いつもながらの得意技となりますが、終わってみれば、SSの血を持たない馬が1着となり、SSの0交配を持つ馬が2着、産駒数の少ない種の仔が3着という結果でした。また、1着2着は共に父にダービー馬を持ち、栗毛で大きなブレイズが目立つ、今回の馬体重484kgの2頭でしたね。

菊花賞馬の金看板を得て、オウケンブルースリが次に向かう舞台は果たして何処か。伸び行く3歳馬のこれからに期待しましょう♪

ではでは、今日はこのへんで。

コメント

  1. 口は災いのもと より:

    フローテーションは春と前走の不甲斐無さで、
    ナムラクレセントはスタミナが無いとして、
    斬ってしまいました。
    前者は母父リアルシャダイ、後者は母父の産駒が菊花賞馬の上に、ジェベル二本がけだったのですが。

    父系は淀適性が無い、ドラゴンズが前日負けたとかいろいろ言われていましたが、二週目の坂を下りてきたときに勝利を確信しました。
    まさに「ドラゴン怒りの鉄拳」でした。でも、単勝複勝しかとれずに「あちゃー」だったのですが。
    次はトニービン系得意のJCターフですね。

    そうそう、アメリア・イアハートを連想していたの、私だけではなかったのですね。同慶の至りです。

  2. オオハシ より:

    ◎口は災いのもと様
    いつもお世話になっております。

    >前者は母父リアルシャダイ、後者は母父の産駒が菊花賞馬の上に、ジェベル二本がけだったのですが。
    後から見直すと「ああ、血統って怖いなぁ」と思う一戦でしたね。

    仰るとおり、フローテーションは今年の一連のレースがスプリングS2着を除いて着外ばかり、ナムラクレセントは母父サクラショウリとはいえ、私も母系が軽いと思っていました。

    でも、ふたを開けてみれば、両頭ともにステイヤーでした。特にナムラクレセントは。

    >まさに「ドラゴン怒りの鉄拳」でした。でも、単勝複勝しかとれずに「あちゃー」だったのですが。
    う、ウマい。下りを利しての行きっぷりがよく、すばらしい勝利でした。

    あと、非常にどうでも良いことですが、私、ブルース・リーに容貌が似ているといわれることがあります(笑)

    >次はトニービン系得意のJCターフですね。
    「府中といえばトニービン」と思いながら天皇賞・秋を見ていたのですが、肝心のジャングルポケット産駒は逆ワンツーを決めてしまいました(^_^.)

    まま、それでもカンパニーが鋭脚を見せて4着でしたのでね。強い菊花賞馬のオウケンブルースリには期待しましょう。

    >そうそう、アメリア・イアハートを連想していたの、私だけではなかったのですね。同慶の至りです。
    おお、アメリア・イアハートを連想されていた方がいらっしゃいました。多謝多謝。

    ではでは、わざわざのコメント、誠にありがとうございました。

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