御料の基礎繁殖馬に見る0遺伝-其の弐-。

御料の基礎繁殖馬を確認するログの2回目です。

という訳で、御料の牝系といえば、やはり彼女を取り上げない訳にはいきません。11号族の牝馬、クレイグダーロッチ(1922)。

クレイグダーロッチ(1922)の4代血統表


Grosvenor(Bend Or系)
1913
種付け時活性値:0.00
Cicero
1902
Cyllene
1895
Bona Vista 1889
Arcadia 1887
Gas
1892
Ayrshire 1885
Illuminata 1877
Sceptre
1899
Persimmon
1893
St.Simon 1881
Perdita 1881
Ornament
1887
Bend Or 1877
Lily Agnes 1871
Elpheta
1910
仔受胎時活性値:0.75
Chaucer(King Fergus系)
1900
種付け時活性値:0.25
St.Simon
1881
Galopin 1872
St.Angela 1865 ♀
Canterbury Pilgrim
1893
Tristan 1878
Pilgrimage 1875
Eugenia
1897
仔受胎時活性値:1.00
Royal Hampton(Touchstone系)
1882
種付け時活性値:1.50
Hampton 1872
Princess 1872
Dingle
1883
仔受胎時活性値:1.25
Glendale(Birdcatcher系) 1873
種付け時活性値:0.25
Angelica 1879
仔受胎時活性値:0.75[F11-C]

言わずもがなですが、クレイグダーロッチの4代母であるAngelicaは、父Galopin、母St.AngelaよりSt.Simonの全姉ですね。

【クレイグダーロッチ系の近年の活躍馬】

上記リスト中では太字で示しましたが、多くは伊藤雄二厩舎の所属馬ばかりをご紹介する運びとなりました(笑)。そう、伊藤雄二厩舎といえば、クレイグダーロッチ系。そして、とりわけスターロッチ(1957.4.16)分枝。開業後初めてのGI(現JpnI含む)級レース勝ち馬は、スターロッチの孫であるハードバージ(1974.3.15)による皐月賞(現JpnI)でした。また、クレイグダーロッチ系スターロッチ分枝というと、サクラシンゲキ(1977.3.5)、サクラユタカオー(1982.4.29)サクラスターオー(1984.5.2)というアンジェリカ(1970.3.29)の子孫が思いつきます。そのアンジェリカを現役時代に管理されていたのは、実は、若き日の伊藤雄二調教師だったのでした。

続いて、「米血の導入」という明らかな意志を持って輸入された「星」繁殖たちの中から1頭のご紹介。19号族の牝馬、星友(1923)。その英名はAlzada。

星友(1923)の4代血統表

Sir Martin(Matchem系)
1906
種付け時活性値:0.00
Ogden
1894
Kilwarlin
1884
Arbitrator 1874
Hasty Girl 1875
Oriole
1887
Bend Or 1877
Fenella 1869
Lady Sterling
1899
Hanover
1884
Hindoo 1878
Bourbon Belle 1869
Aquila
1891
Sterling 1868
Eagle 1882
Colna
1909
仔受胎時活性値:1.25
Collar(King Fergus系)
1895
種付け時活性値:1.25
St.Simon
1881
★Galopin 1872
St.Angela 1865
Ornament
1887
Bend Or 1877
Lily Agnes 1871
Nausicaa
1903
仔受胎時活性値:1.25
Gallinule(Birdcatcher系)
1884
種付け時活性値:0.50
★Isonomy 1875
Moorhen 1873
Verte Grez
1893
仔受胎時活性値:0.25
Minting(Birdcatcher系) 1883
種付け時活性値:0.25
Verdigris 1886
仔受胎時活性値:1.50 [F19-B]

中島理論風にいうと、Matchem(1748)系とSt.Simon系のニックで生産されている星友。日本に輸入された際にお腹に宿していたのがMan o’War(1917.3.29)の仔、後の月友(1932)ですから、Matchem系の同系交配でした。そして、月友の2歳下の半妹が、史上初の牝馬の日本ダービー(現JpnI)馬、ヒサトモ(1934.4.23)です。

【星友系の近年の活躍馬】

他にオークス(現JpnI)馬トウカイローマン(1981.5.19)。という訳で、内村正則オーナーの執念が、ヒサトモ(久友)の血を、ひいては星友の血を現代に伝えることとなりました。

ではでは、共に父から0交配を受けている名繁殖牝馬2頭をご紹介したログでした。

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