ニックス(Phalaris系×Native Dancer系)。

近年の活躍馬について、ニックスによる簡単な分類をしてみようという企画です。

一部で好評を頂いておりますこのニックスの連載企画ですが、ニックスの分類については中島御大著の『血とコンプレックス』のニックスに関するページの分類より仕分けしております。予めご案内しておけばよかったのですが、遅くなってしまいました。申し訳ございません。

さて、第4回はPhalaris(1913)系×Native Dancer(1950.3.27)系。 世界的に知られているのは、Northern Dancer(1961.5.27)やAlydar(1975.3.23)。彼らだけで事足りますよね(笑)。

はっきり言って、中島理論的にニックを持つと判断する近年の活躍馬は、ほとんどと言っていい程この組み合わせですね。Native Dancerをダミー血脈とすると、この組み合わせにならざるを得ない。Mr.Prospector(1970.1.28)系の仕上がり早の血統が、どんどん導入されていますからね。先鞭を付けたのが社台さんのジェイドロバリー(1987.3.14)、その後にアフリート(1984.4.10)、そしてフォーティナイナー(1985.5.11)とその仔ども達という感じです。他にもティンバーカントリー(1992.4.14)やKingmambo(1990.2.19)等もいます。

このニックにおける日本のGI級の活躍馬とその戦績をざっと挙げてみますと、

【牡馬・せん馬】
アグネスデジタル(1997.5.15) 香港C 天皇賞・秋 安田記念 フェブラリーS マイルCSなど
エルコンドルパサー(1995.3.17) サンクルー大賞典 ジャパンカップ NHKマイルC
アドマイヤドン(1999.5.17) フェブラリーS 朝日杯FS 帝王賞 JBCクラシック3回など
ゼンノロブロイ(2000.3.27) ジャパンカップ 天皇賞・秋 有馬記念
ネオユニヴァース(2000.5.21) 日本ダービー 皐月賞
キングカメハメハ(2001.3.20) 日本ダービー NHKマイルC
イーグルカフェ(1997.2.10) ジャパンカップダート NHKマイルC
ノーリーズン(1999.6.4) 皐月賞
イシノサンデー(1992.5.29) 皐月賞
ザッツザプレンティ(2000.5.26) 菊花賞
レオダーバン(1988.4.25) 菊花賞
スズカマンボ(2001.4.28) 天皇賞・春
メイショウドトウ(1996.3.25) 宝塚記念
サイレンススズカ(1994.5.1) 宝塚記念
アサクサデンエン(1999.3.22) 安田記念
タイキフォーチュン(1993.2.9) NHKマイルC
マイネルラヴ(1995.3.8) スプリンターズS
ヒシアケボノ(1992.2.27) スプリンターズS
エイシンチャンプ(2000.3.23) 朝日杯FS
リンドシェーバー(1988.3.3) 朝日杯3歳S
ユートピア(2000.3.1) ダービーグランプリ マイルCS南部杯 全日本2歳優駿
カフェオリンポス(2001.1.27) ジャパンダートダービー
ビッグウルフ(2000.5.12) ジャパンダートダービー
オリオンザサンクス(1996.4.10) ジャパンダートダービー
パーソナルラッシュ(2001.3.28) ダービーグランプリ
ムガムチュウ(1998.2.26) ダービーグランプリ
コンサートボーイ(1992.4.29) 帝王賞
スターキングマン(1999.4.14) 東京大賞典
マイネルセレクト(1999.5.29) JBCスプリント
サウスヴィグラス(1996.4.19) JBCスプリント
スターリングローズ(1997.3.20) JBCスプリント
ノボジャック(1997.3.24) JBCスプリント
プライドキム(2002.3.22) 全日本2歳優駿
アドマイヤホープ(2001.3.7) 全日本2歳優駿

【牝馬】
シーキングザパール(1994.4.16) モーリスドギース賞 NHKマイルC
ニシノフラワー(1989.4.19) 桜花賞 スプリンターズS 阪神3歳牝馬S
ラインクラフト(2002.4.4) 桜花賞 NHKマイルC
チョウカイキャロル(1991.3.26) オークス
プリモディーネ(1996.4.5) 桜花賞
スイープトウショウ(2001.5.9) 秋華賞
ゴールドティアラ(1996.4.25) マイルCS南部杯
ヤマカツスズラン(1997.4.14) 阪神3歳牝馬S
スティンガー(1996.5.15) 阪神3歳牝馬S
ヤマニンパラダイス(1992.4.25) 阪神3歳牝馬S

【外国馬】
フリートストリートダンサー(1998.5.12) ジャパンカップダート
ハートレイク(1991.4.22) 安田記念

ぐぐ、皆様ちょっと大変でしたね。よく知っている名前ばかりになりました。近年の生産界が求めている血がよく分かります。ただ、このニックは、母方に底力のある血を導入しておかないと、根性なしの馬が多くなる印象がありますので注意が必要ですね。

コメント

  1. blandford より:

    函館の新馬戦、グリチャで見てましたが、エンドスウィープ産駒の上級馬の強さは、半端じゃないですね。フォーティナイナー産駒があれほどダートしか走れないのに、エンドスウィープは両刀づかいになるのだから不思議なものです。
    中島御大の説の中で、もっとも説得力に富んでるのがNative Dancer系=アメリカンダミーとする説だと思います。そうでないと、このPhalaris×Native Dancerのニックス、説明できないですよね。
    しかし、近年の一流場の多くがこのパターンの配合なのですねー!改めて驚きました。

    ところで、個人的には、以前からサクラバクシンオーってほかの種牡馬とずいぶん様子が違うと思ってましたので、「もしかしてMatchem系?」説も結構好きだったりします(笑)

  2. かろむわん より:

    ◎blandford様
    毎度おおきにご機嫌さんです。

    >ダミー説
    諸説ありますけれど、Native Dancer系はきっとそうなんだろうと思います。大昔に、なんの雑誌だったか忘れましたが、岡田繁幸さんが「オグリキャップがあれだけ走ったのは、父がアメリカンネイティヴだから(大意)」という記事を見た記憶があります。「これって、ダミーの話やんなぁ」と思わずツッコミましたもの(笑)。

    >サクラバクシンオー
    Princely Gift系について、Fair Playのダミーであるというのは、現状、そうであれば良いなくらいの受け止め方で~す。でも、確かにバクシンオーの仔はちょっと違いますね。バクシンオー自身もアンバーシャダイの甥という種牡馬として成功する下地を持っていました。

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