日曜日の2歳戦の結果(2005/12/18分)-其の壱-。

日曜日の2歳戦の回顧です。重賞1クラ、500万平場戦2クラ、新馬戦4クラ、未勝利戦9クラ、合計16レース。

大変申し訳ないのですが、現状重賞と新馬戦の回顧しか行えません。条件戦はコメントを再掲しているだけですしね。未勝利戦は年末にまとめてお届けできたらいいな、と思います。

第22回フェアリーS(GIII)。

1着ダイワパッション(2003.5.14)。連闘で挑んで見事に重賞制覇となりました。逃げから先行差しに転じても、しっかりと走ることができましたね。若手のホープのひとり、長谷川浩大騎手は重賞2勝目。ダイワパッションについては、前週の黒松賞を制した折に未勝利戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しましたが、ここではもう少し詳しく調べた牝系について記しておきます。

Cairn Rouge 1977 愛米英仏6勝 愛1000ギニー(GI) 英チャンピオンS(GI)など重賞4勝
|チカノヴァ 1983.4.9 不出走
||Daros 1989.4.30 米英仏4勝 デルマーダービー(米GII)
||サンルージュ 1992.5.3 不出走
|||ダイワパッション 2003.5.14 本馬 現役 フェアリーS(GIII)
|Ajuga 1985 愛英独2勝
||Bad Bertrich Again 1993 海外3勝 オイロパシャンピオナート(独GII)
||Prolix 1995.4.22 海外16勝 スコティッシュクラシック(英GIII)
|Roupala 1986 英1勝
||Danefair 1992 仏4勝 ミネルヴ賞(GIII)
|||Trade Fair 2000.1.12 現役 クリテリオンS(英GIII) ミンストレルS(愛GIII)
||Erudite 1995.1.29 仏2勝 ロイヤルオーク賞(GI)2着
||Prove 1998 仏4勝 クロエ賞(GIII)
|Devil’s Rock 1990 米仏1勝 ホイストザフラッグS(米GIII)2着 サンロマン賞(仏GIII)2着

活力がある1号族。情熱が3歳戦でも発揮されることを祈ります。

◎○▲△× ◎○▲△× ◎○▲△× ◎○▲△× ◎○▲△×

中山の500万平場戦(ダート1800m)を制したのはフラムドパシオン(2003.5.6)。その勝ち時計1分52秒7はJRA2歳レコードタイムでした。2着との差は2秒4の大圧勝。以下に7月3日に新馬戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。

<再掲分>福島の新馬戦(芝1700m)を勝ち上がったのはフラムドパシオン(2003.5.6、♂)。栗東・角居勝彦厩舎の所属。その4代血統構成は『クロフネ×トニービン×★ノーザンテースト×ガーサント』で『Northern Dancer系×ゼダーン系×Northern Dancer系×Hermit系』の配合です。Northern Dancer5×4の0クロスが見えます。クロフネ(1998.3.31)は2頭目のJRA2歳新馬勝ち馬。牝系は8号族パロクサイド(1959)系。祖母ダイナカール(1980.5.10)、伯母エアグルーヴ(1993.4.6)、従姉アドマイヤグルーヴ(2000.4.30)、エガオヲミセテ(1995.5.27)とくれば、これは良血。母カーリーパッション(1994.5.23)が実質5連産目の5番仔(生後直死等を含む)。ちなみに、馬名の意味は仏語で「情熱の炎」との事。

いとこアドマイヤグルーヴが現役引退となる日に、フラムドパシオンが牝系の活力のバトンを受け取ったという感じでしょうか。なお、フラムドパシオンの馬名は英訳するとFlame of Passion。Webを散見した時にどなたかのコメントも拝見しましたが、ダイワパッションと共に、中山の2歳戦は「情熱」の1日だったのでしょうか。

阪神の500万平場戦(ダート1400m)を制したのはブイトール(2003.1.28)。以下に11月26日の新馬戦を勝ち上がった際のコメントを再掲しておきます。

<再掲分>京都の新馬戦(ダート1400m)を同着で勝ち上がったのは(外)ブイトール(2003.1.28、牡、栗毛)。栗東・清水出美厩舎の所属。その4代血統構成は『Langfuhr×Golden Act×★Raise a Native×Royal Charger』で『Danzig系×Nasrullah系×Native Dancer系×Nearco系』の配合です。5代血統表内ではGummo(1962)4×3、Nearco(1935.1.24)5×5×5、Native Dancer(1950.3.27)5×4、Nearctic4×4(父方)のクロス、Your Host(1947)とYour Hostess(1949)の全兄妹クロス5×4があります。前田幸治オーナー、エライ血統を持って来られますね。ブイトールの牝系は米国で受け継がれている4号族。曾祖母Gay Hostess(1957)の仔に米2冠馬Majestic Prince(1966)、デューハーストS(英GI)の勝ち馬クラウンドプリンス(1969.1.31)、曾孫に英ダービー(GI)馬セクレト(1981.2.12)がいます。

なお、新馬戦で同着1着を分け合ったのはフローレンスガール(2003.2.16)です。この500万平場戦でも一緒に出走しましたが、フローレンスガールは3番人気で9着に終わりました。

中山の新馬戦(ダート1200m)を勝ち上がったのはルックアミリオン(2003.4.2、牝、栗毛)。美浦・高市圭二厩舎の所属。その4代血統構成は『フレンチデピュティ×アイネスフウジン×ノーザンテースト×シルバーシャーク』で『Deputy Minister系×Herbager系×Northern Dancer系×Relic系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer(1961.5.27)4×4のクロスがあります。ルックアミリオンの牝系は4代母である新国産の牝馬ブルーウェーブ(1970.11.12)を日本の基礎繁殖とする2号族。母ファストフレンド(1994.5.12)は中央7勝、地方8勝で帝王賞(統一GI)、東京大賞典(統一GI)など重賞9勝の名牝です。栗毛の流星よろしく、目鼻立ちのピンとした可愛らしい顔が思い出されます。ルックアミリオンは母の初仔アイネスフウジン(1987.4.10)の血、母方に入って底力を補正するHampton(1872)系らしく、活かされていくことを祈ります。

中山の新馬戦(芝1600m)を勝ち上がったのは(父)トップガンマリー(2003.4.15、牝、栗毛)。美浦・高橋裕厩舎の所属。その4代血統構成は『マヤノトップガン×トニービン×マルゼンスキー×テッソ』で『Roberto系×ゼダーン系×Nijinsky系×Blandford系』の配合です。5代血統表内にはクロスはありません。トップガンマリーの牝系は小岩井の14号族タイランツクヰーン(1928)系。曾祖母クインテッソ(1974.5.10)の仔に中央4勝でセントライト記念(現GII、当時GIII)の勝ち馬タイガーボーイ(1982.4.15)、中央8勝で京葉S(OP)、ガーネットS(当時OP)の勝ち馬タイガールイス(1983.5.30)、中央2勝でフラワーC(GIII)3着のタイガーローザ(1985.4.21)がいます。トップガンマリーは母タイガーマリー(1996.4.22)が不受胎後の初仔(死産含まず)。

阪神の新馬戦(芝1400m)を勝ち上がったのはツルマルローズ(2003.4.3、牝、鹿毛)。栗東・谷潔厩舎の所属。その4代血統構成は『クロフネ×★Storm Cat×Swing Pass×★War Relic』で『Deputy Minister系×Storm Bird系×Sir Gaylord系×Man o’War系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer5×4、Nearctic(1954.2.11)5×5、Bold Ruler(1954.4.6)5×5のクロス、Somethingroyal(1952)5×5(母方)の牝馬クロスがあります。ツルマルローズの牝系は米国で受け継がれている12号族。伯父Passing Ships(1984)は米16勝でギャラントフォックスH(GII)、ディスプレイH(GIII)の勝ち馬です。ツルマルローズは母メモリーズオブロニー(1992.5.22)が少なくとも6連産目の6番仔と推定。母は他の直仔トーホウファイター(2001.4.18)、ツルマルオトメ(2002.3.31)が現役で上級条件をにぎわせており、クズ馬が出ない良い繁殖牝馬として頑張っていますね。

中京の新馬戦(ダート1700m)を勝ち上がったのはパッシングマーク(2003.3.24、牡、鹿毛)。栗東・浅見秀一厩舎の所属。その4代血統構成は『エルコンドルパサー×デインヒル×フォーティナイナー×★Nijinsky』で『Mr.Prospector系×Danzig系×Mr.Prospector系×Northern Dancer系』の配合です。5代血統表内ではNorthern Dancer5×4×4×5、Mr.Prospector(1970.1.28)3×4のクロス、Natalma(1957)5×5×5の牝馬クロス、Special(1969)とLisadel(1971)の全姉妹クロス5×5×4×4があります。牡牝ともに、強烈なラインブリードですね。パッシングマークの牝系は米国で受け継がれている5号族。4代母が前述のSpecialです。故にパッシングマークは父エルコンドルパサー(1995.3.17)とも同牝系ということですね。さて、Specialの仔にNureyev(1977.5.2)、Number(1979)、孫にSadler’s Wells(1981.4.11)、Fairy King(1982.3.4)、ジェイドロバリー(1987.3.14)など。言わずもがなの世界的名繁殖族。パッシングマークは母サクラサクII(1997.4.25)が2連産目の2番仔。

今日はちょっとだけ時間ができたので割合に詳しく回顧ができました。ではでは。

コメント

  1. ニルヴァーナ

    愛馬(といっても当然紙上の話)・ニルヴァーナが1戦1勝でラジオたんぱ杯に出走する。阪神2,000mの新馬戦を楽勝しての参戦で期待の高まるところだが、強敵・アドマイヤムーンが聳え立つように待っている。札幌2才Sの内容が秀逸だったこの馬、エンドスウィープ産駒で距離に融…….

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