2016年のクラシック候補生を確認する(牡馬編・其の七)。

2016年の3歳GIで覇を競う2013年生まれ世代の馬たちは、稀に見るハイレベルの様相を呈していますね。タイトルは「2016年のクラシック候補生を確認する」のままですが、距離の長短、芝ダートを問わず、3歳GIを狙う馬たちをじわじわとご案内して行こうと思います。

レインボーライン 牡 鹿毛 2013.4.1生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・三田昌宏氏 栗東・浅見秀一厩舎

レインボーライン(2013.4.1)の4代血統表
ステイゴールド
黒鹿毛 1994.3.24
種付け時活性値:0.50
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ゴールデンサッシュ
栗毛 1988.4.23
ディクタス
栗毛 1967.4.11
Sanctus 1960.2.28
Doronic 1960.3.25
ダイナサッシュ
鹿毛 1979.3.16
ノーザンテースト 1971.3.15
ロイヤルサッシュ 1966
レーゲンボーゲン
栗毛 2002.4.7
仔受胎時活性値:0.50
フレンチデピュティ
栗毛 1992.1.30
種付け時活性値:0.25
Deputy Minister
鹿毛 1979.5.17
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Mitterand
鹿毛 1981.2.19
Hold Your Peace 1969.1.24
Laredo Lass 1971.3.19
レインボーファスト
栗毛 1992.4.17
仔受胎時活性値:0.25
レインボーアンバー
栗毛 1986.3.17
種付け時活性値:1.25
★アンバーシャダイ 1977.3.10
イーデンブルース 1974.4.26
レインボーローズ
鹿毛 1979.4.5
仔受胎時活性値:1.00
★ファーストファミリー
栗毛 1962.2.24
種付け時活性値:0.00
プティットアミ
黒鹿毛 1961.4.29
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:ノーザンテースト4×5、Northern Dancer5×5>

レインボーライン(2013.4.1)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ステイゴールド
(Halo系)
フレンチデピュティ
(Deputy Minister系)
レインボーアンバー
(ノーザンテースト系)
★ファーストファミリー
(Royal Charger系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
レインボーアンバー 2.00 半姉アニメイトバイオ
(No.19)
7番仔
(7連産目)

1着から5着まで同タイムという大混戦となった2016年のアーリントンC(GIII)を制したのは、レインボーライン。出走14頭中最軽量の438kgの小柄な牡馬が、根性比べの阪神芝マイル戦を、レース史上3位となる1分34秒1で見事に勝ち切りました。

レインボーラインの最優性先祖であるレインボーアンバーは中央3勝。弥生賞(GII)を勝ち、菊花賞(GI)2着、共同通信杯4歳S(現共同通信杯、GIII)2着があります。中島理論的にはその父アンバーシャダイが満8歳時の0交配を受けたレインボーアンバー。そんな彼が制した1989年の弥生賞は、泥田のような馬場で行われたレースで、先行2番手から抜け出して、2着ワンダーナルビー(1986.4.4)に1秒7差を着けての大差勝ちでした。レインボーアンバー、GI勝ち馬ではない内国産馬にはなかなかに厳しい時世で種牡馬入りしたこともあり、1991年から1995年の供用5年間の種付け総数35頭、生産総数26頭、血統登録総数25頭ではありました。それでも、初年度産駒であるレインボーファスト、すなわちセキテイリュウオー(1989.4.30)の半妹が牝系に入って良さを見せ、仔のエースインザレース(2000.2.9)が兵庫ジュニアグランプリ(JpnIII)勝ち、孫のアニメイトバイオ(2007.1.30)がローズS(GII)勝ち、レインボーラインがアーリントンC勝ち、ホーマンフリップ(2008.1.13)がファンタジーS2着と活躍を見せています。

*

ロジクライ 牡 黒鹿毛 2013.2.22生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・久米田正明氏 栗東・須貝尚介厩舎

ロジクライ(2013.2.22)の4代血統表
ハーツクライ
鹿毛 2001.4.15
種付け時活性値:0.75
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
アイリッシュダンス
鹿毛 1990.3.26
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ビューパーダンス
黒鹿毛 1983.2.26
Lyphard 1969.5.10
My Bupers 1967.6.1
ドリームモーメント
鹿毛 2005.3.14
仔受胎時活性値:1.75
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
種付け時活性値:0.25
★Mr.Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Coup de Folie
鹿毛 1982.4.2
Halo 1969.2.7
Raise the Standard 1978.3.31
Dream Ticket
鹿毛 1992.4.17
仔受胎時活性値:1.00
Danzig
鹿毛 1977.2.12
種付け時活性値:1.50
Northern Dancer 1961.5.27
Pas de Nom 1968.1.27
Capo di Monte
鹿毛 1982.4.18
仔受胎時活性値:0.25
Final Straw
栗毛 1977.3.4
種付け時活性値:1.00
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Halo3×4、Northern Dancer5×4、Natalma5×5>

ロジクライ(2013.2.22)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ハーツクライ
(Halo系)
Machiavellian
(Mr.Prospector系)
Danzig
(Northern Dancer系)
Final Straw
(Thatch系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Danzig 4.00 曾祖母が米GIII勝ち馬
(No.2-f)
2番仔
(4連産目)

上述のレインボーラインが制した2015年の千両賞では、1番人気で4着だったロジクライ。負けて泣いた悔しさを、2016年の初戦となったシンザン記念(GIII)で晴らしました。ロジクライ、8番人気と人気は下げても着順は譲らず、2着ジュエラー(2013.1.17)の猛追を「クビ」だけ抑えて、京都芝外回りマイル戦を、レース史上3位となる1分34秒1で見事に勝ち切りました。

ロジクライの最優性先祖であるDanzigは米3戦3勝。ステークス勝ちのないマイナーな存在でしたが、種牡馬としてNorthern Dancerの有力後継馬の1頭となりました。代表産駒は多すぎますので、日本で調教された主な重賞勝ち馬を列挙しておきますと、ジュライカップ(英GI)とアベイ・ド・ロンシャン賞(仏GI)を制したアグネスワールド(1995.4.28)、阪神3歳牝馬S(現阪神JF、GI)を制したヤマニンパラダイス(1992.4.25)、AJC杯(GII)など重賞4勝のマグナーテン(1996.4.18)、セントウルS(当時GIII、現GII)と京成杯(GIII)を制したビコーペガサス(1991.2.8)、京成杯AH(GIII)とアーリントンCを制したステキシンスケクン(2003.3.10)、京都金杯(GIII)の勝ち馬ヒカリサーメット(1994.5.18)等がいます。また、日本で供用されたDanzig直仔の種牡馬としては、ポリッシュネイビー(1984.5.14)、デインヒル(1986.3.26)、シャーディー(1986.5.20)、アジュディケーティング(1987.4.29)、ポリッシュパトリオット(1988.3.24)、ハードスパン(2004.5.10)等がいます。いま思えば、1996年の1年だけではありますが、デインヒルをよくリースしてくれたものですね^_^;

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

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