キタサンブラック 牡 鹿毛 2012.3.10生 日高・ヤナガワ牧場生産 馬主・(有)大野商事 栗東・清水久詞厩舎
ブラックタイド 黒鹿毛 2001.3.29 種付け時活性値:0.50 |
サンデーサイレンス 青鹿毛 1986.3.25 |
★Halo 黒鹿毛 1969.2.7 |
Hail to Reason 1958.4.18 |
Cosmah 1953.4.4 | |||
Wishing Well 鹿毛 1975.4.12 |
Understanding 1963.2.17 | ||
Mountain Flower 1964.3.23 | |||
ウインドインハーヘア 鹿毛 1991.2.20 |
Alzao 鹿毛 1980.2.28 |
▲Lyphard 1969 | |
Lady Rebecca 1971.2.28 | |||
Burghclere 鹿毛 1977.4.26 |
Busted 1963 | ||
Highclere 1971 | |||
シュガーハート 鹿毛 2005.3.6 仔受胎時活性値:1.50 |
サクラバクシンオー 鹿毛 1989.4.14 種付け時活性値:1.75 |
サクラユタカオー 栗毛 1982.4.29 |
テスコボーイ 1963 |
アンジェリカ 1970.3.29 | |||
サクラハゴロモ 鹿毛 1984.4.13 |
ノーザンテースト 1971.3.15 | ||
クリアアンバー 1967.5.8 | |||
オトメゴコロ 栗毛 1990.4.18 仔受胎時活性値:1.50 |
ジャッジアンジェルーチ 栗毛 1983.2.22 種付け時活性値:1.50 |
Honest Pleasure 1973.3.28 | |
Victorian Queen 1971.3.24 | |||
ティズリー 鹿毛 1981.4.27 仔受胎時活性値:2.00 |
◆Lyphard 鹿毛 1969 種付け時活性値:0.75 |
||
Tizna 鹿毛 1969 仔受胎時活性値:0.625 |
<5代血統表内のクロス:Lyphard4×4、Northern Dancer5×5×5>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
ブラックタイド (Halo系) |
サクラバクシンオー (Princely Gift系) |
ジャッジアンジェルーチ (Bold Ruler系) |
◆Lyphard (Northern Dancer系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
サクラバクシンオー (スターハイネス) |
5.625 |
4代母はチリ産で米GI3勝 (No.9-g) |
3番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 4 | キタサンブラック | 牡3 | 57 | 北村宏司 | 3:03.9 | 35.0 |
530 [-2] |
清水久詞 | 5 | |
2 | 11 | リアルスティール | 牡3 | 57 | 福永祐一 | 3:03.9 | クビ | 35.1 |
500 [-4] |
矢作芳人 | 2 |
3 | 17 | リアファル | 牡3 | 57 | C.ルメール | 3:04.0 | 1/2 | 35.3 |
506 [0] |
音無秀孝 | 1 |
4 | 3 | タンタアレグリア | 牡3 | 57 | 蛯名正義 | 3:04.2 | 1 1/4 | 35.3 |
478 [+6] |
国枝栄 | 6 |
5 | 2 | サトノラーゼン | 牡3 | 57 | 岩田康誠 | 3:04.4 | 1 1/4 | 35.3 |
460 [-2] |
池江泰寿 | 3 |
冠名「キタサン」、黒い帽子に「黒、茶三本輪」の勝負服をまとった北村宏司騎手、北島三郎さんの夢も乗せて、キタサンブラック。出入りの激しい競馬を見せた道中、唯一落ち着いているように見えたのは、キタサンブラックと北村騎手。馬群が外に膨らむ京都芝外回りコースの最後の直線、我慢比べを耐えたキタサンブラックは、北村騎手の鼓舞に応えて、最内から鋭く伸びました。鹿毛の流星、530kgの大柄な馬体から繰り出される大きなストライドが跳ねて、キタサンブラック。粘るリアファル(2012.2.5)を交わした後、最後の1冠は譲れないとばかりに伸びたリアルスティール(2012.3.1)の強襲を「クビ」だけ抑えたところが、栄光のゴールでした。
終わってみれば、セントライト記念(GII)の勝ち馬にして皐月賞(GI)3着馬、神戸新聞杯(GII)2着の皐月賞2着馬という、1着2着。だから「トライアルの好走馬は軽視するな」と^_^;。自分の予想傾向は分かっているのに、血統背景から「淀の芝3000mは……」と切ってしまった2頭の決着でしたから、「恐れ入りました」と、神戸ならぬこうべを垂れるほかありません。近年の菊花賞の結果を見るにつけ、「母父が短距離血統だから」とか「母系が軽快だから」とか、もはや関係ないというところです。母父サクラバクシンオーでも、曾祖母Miesque(1984.3.14)でも、強いものは距離を超える。改めて、虚心坦懐に相対していきたいと思います。
馬主である有限会社大野商事、つまりは北島三郎さんは、馬主歴50年超で初めてのGI級レースの勝利でした。レース後の本当に嬉しそうなお姿、見ているこちらも嬉しくなる様でした。有限会社大野商事の勝負服は、キタサンテイオー(1990.4.8)、キタサンフドー(1994.3.9)、キタサンチャンネル(1998.2.27)、キタサンヒボタン(1999.3.13)の4きょうだいが走っていた頃は「紫、白二本輪、白袖」の勝負服でしたが、近年は「黒、茶三本輪」の渋い色合いの勝負服ですね。また、北島さんの持ち馬の中ではキタサンサイレンス(1992.2.27)も忘れてはいけません。瞬く間に日本の馬産を席巻してしまったサンデーサイレンスに、JRA初勝利をもたらした産駒こそ、キタサンサイレンスでした。
そしてまた、管理される清水久詞調教師は、13回目のGI挑戦で初勝利となりました。厩舎に重賞初勝利をプレゼントしてくれたトウケイヘイロー(2009.4.22)が故障引退してしまった後、厩舎のエース格のバトンを受け継いだキタサンブラックが、見事に戴冠。ひと夏を越えて成長し、菊花賞を制したキタサンブラックの姿を見て、競走馬としてのタイプは違うものの、清水調教師の師匠である浜田光正・元調教師が管理されたビワハヤヒデ(1990.3.10)を思い出しました。そうして気付けば、ビワハヤヒデとキタサンブラックは同じ3月10日生まれ。師匠と弟子にGI初勝利を届けてくれた馬どうし、同じ生まれ日であったのも、不思議な縁だったのかも知れません。
「強い馬が勝つ」菊花賞を制したキタサンブラック。この後は、有馬記念(GI)か香港国際競走を目標にされる模様。どちらに回るにせよ、日本の3歳の大将格として、やはり強い姿を見せて欲しいものです。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。
#余談。2011年以降の3歳GIにおいて、3月10日生まれの馬が目立っています。エリンコート(2008.3.10)、ロゴタイプ(2010.3.10)、ショウナンパンドラ(2011.3.10)、そしてキタサンブラックと4頭の勝ち馬が現れています。牡馬2頭について見れば、ロゴタイプの父はローエングリン(1999.6.8)、キタサンブラックの父はブラックタイドと、それぞれの父が「GI未勝利であるものの血統背景から種牡馬繋養された」という共通点があります。そういえば、ビワハヤヒデの父シャルード(1983.4.15)も、米GII勝ちまでの馬でした。牝馬2頭について見れば、エリンコートは父デュランダル(1999.5.25)が満8歳時の0交配、ショウナンパンドラは父ディープインパクト(2002.3.25)が満8歳時の0交配。近い代で先祖を減らすという、牝馬が走るパターンです。まま、たまたまではありますが^_^;
コメント
レース後、さぶちゃんは本当に歌うのかなぁ、と思いながら、やはり中島理論的には、マイナー血統(ブラックタイドには失礼かも
しれませんが)ゆえの闘争心と考えるべきなのかなぁ、と。でも、血統構成は、ディープインパクトと全く同じだけど…でも、生まれ年
は違うから、やはり別ですよね。
さぶちゃん、約束通り、歌いましたねぇ。。