春を迎えると、日々、馬の誕生日を思ってしまうオオハシでございます。という訳で、その日に生まれた馬を辿る企画を、今年2014年も毎週水曜日にお届けしたいと思います。その第4回は「シンボリ牧場に2年連続日本ダービー制覇を贈った馬」を。
シリウスシンボリ 牡 鹿毛 1982.3.26生~2012.4.8没 門別・シンボリ牧場生産 馬主・和田共弘氏 美浦・二本柳俊夫厩舎
モガミ 青鹿毛 1976.5.18 種付け時活性値:1.25 |
Lyphard 鹿毛 1969 |
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 1954.2.11 |
Natalma 1957.3.26 | |||
Goofed 栗毛 1960.3.29 |
Court Martial 1942 | ||
Barra 1950 | |||
ノーラック 黒鹿毛 1968.4.25 |
Lucky Debonair 鹿毛 1962.5.2 |
Vertex 1954.4.16 | |
Fresh as Fresh 1957.5.14 | |||
No Teasing 黒鹿毛 1957.4.7 |
Palestinian 1946 | ||
No Fiddling 1945 | |||
スイートエプソム 鹿毛 1976.2.29 仔受胎時活性値:1.25 |
パーソロン 鹿毛 1960 種付け時活性値:1.75 |
Milesian 鹿毛 1953 |
My Babu 1945 |
Oatflake 1942 | |||
Paleo 鹿毛 1953 |
★Pharis 1936 | ||
Calonice 1940 | |||
シレトコ 栗毛 1970 仔受胎時活性値:1.25 |
★タカウォーク 黒鹿毛 1961.4.7 種付け時活性値:0.00 |
Native Dancer 1950.3.27 | |
Ampola 1949 | |||
Pochette 栗毛 1960 仔受胎時活性値:0.25 |
Worden 栗毛 1949 種付け時活性値:0.50 |
||
Diplomatic Bag 鹿毛 1954 仔受胎時活性値:1.25 |
<5代血統表内のクロス:Native Dancer5×4>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
モガミ (Lyphard系) |
パーソロン (Djebel系) |
★タカウォーク (Native Dancer系) |
Worden (Wild Risk系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
パーソロン | 4.00 |
(No.13-E) |
2番仔 (2連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 | 騎手 |
走破 時計 |
着差 | 調教師 |
人 気 |
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1 | 16 | シリウスシンボリ | 牡3 | 加藤和宏 | 2:31.0 | 二本柳俊夫 | 1 | |
2 | 12 | スダホーク | 牡3 | 田原成貴 | 2:31.5 | 3 | 古山良司 | 2 |
3 | 22 | スクラムダイナ | 牡3 | 岡部幸雄 | 2:31.5 | ハナ | 矢野進 | 4 |
4 | 23 | ランドヒリュウ | 牡3 | 村本善之 | 2:31.8 | 2 | 小林稔 | 9 |
5 | 24 | ダイヤモンドラーン | 牡3 | 安田富男 | 2:32.1 | 1.3/4 | 仲住芳雄 | 18 |
天狼星は冬に輝く一等星ですが、競馬界の天狼星が最も輝いたのは、晩春でした。1985年5月26日。不肖オオハシ満8歳の誕生日。競馬を知る由もなく。
閑話休題。26頭立て、曇り、重馬場の一戦。皐月賞(GI)まで4戦4勝だったミホシンザン(1982.4.16)が不在のレースで、1番人気に推されたシリウスシンボリ。荒れた内を嫌って、ほとんどの馬が馬場の中央より外を回る展開。シリウスシンボリは、道中10番手あたりの外目を悠然と駆け、3角から4角で進出。直線、やはり外から早めに抜け出し、自身の内から猛然と追って来たスダホーク(1982.4.6)を退けると、決勝点では3馬身差を着けての快勝。
後の名種牡馬モガミ、初年度産駒から日本ダービー馬を輩出した瞬間でした。そしてまた、シンボリ牧場は前年のシンボリルドルフ(1981.3.13)に続き、2年連続で日本ダービー馬を送るという快挙を遂げたのでした。
*
狼の目のように青く見える星、天狼星ことシリウス。その輝きは、太陽を除くと、地球から見える恒星では1番なのだとか。
鹿毛の額に星ひとつのシリウスシンボリ。1歳年上の、鹿毛の額に三日月の狂気を宿した先輩が、太陽のような輝きを放った為に、その影に隠れがちではあります。
けれど、日本ダービー馬が欧州に長期滞在して挑み続けたその姿は、四半世紀が過ぎた現在、改めて、讃えられて良いように思います。
すでに天駆けるシリウスシンボリよ、海外に挑戦する日本の後輩たちと共に、同期で存命のミホシンザンを、空の上から見守っていて。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。