日本ダービー(GI)ウィークただ中ですが、チラッと海外の活躍馬について。
先日の第72回オークス(GI)はエリンコート(2008.3.10)が勝利を収めて終わりましたけれど、オークス勝ち馬の敬称に用いられる「樫の女王」は誤訳なんですよね(^^;)
そんな訳で、樫つながりではありませんけれど、「樫の高木の密林」という意味の馬名であるHigh Chaparral(1999.3.1)、その愛息So You Thinkの紹介を。
So You Think 牡 黒鹿毛 2006.11.10生 新国・M.J.モラン&パイパーファーム生産 馬主・クールモアスタッドほか 豪州・B.カミングス厩舎→愛国・A.オブライエン厩舎
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High Chaparral(IRE) 鹿毛 1999.3.1 種付け時活性値:1.625  | 
Sadler’s Wells 鹿毛 1981.4.11  | 
Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27  | 
Nearctic 1954.2.11 | 
| Natalma 1957.3.26 | |||
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Fairy Bridge 鹿毛 1975.5.4  | 
Bold Reason 1968.4.8 | ||
| Special 1969.3.28 | |||
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Kasora 鹿毛 1993.4.17  | 
Darshaan 黒鹿毛 1981.4.18  | 
Shirley Heights 1975 | |
| Delsy 1972.3.20 | |||
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Kozana 黒鹿毛 1982.2.27  | 
Kris 1976.3.23 | ||
| Koblenza 1966.2.9 | |||
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Triassic(NZ) 鹿毛 1990.9.24 仔受胎時活性値:1.75  | 
▲ Tights(USA) 鹿毛 1981.2.19 種付け時活性値:0.125  | 
Nijinsky 鹿毛 1967.2.21  | 
Northern Dancer 1961.5.27 | 
| Flaming Page 1959.4.24 | |||
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Dancealot 鹿毛 1971.4.25  | 
★Round Table 1954.4.6 | ||
| Music Please 1963.3.21 | |||
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Astral Row(NZ) 鹿毛 1979 仔受胎時活性値:0.50  | 
▲Long Row(GB) 黒鹿毛 1970 種付け時活性値:0.125  | 
Linacre 1960 | |
| Front Row 1965 | |||
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Pak Bun Bay(AUS) 鹿毛 1970 仔受胎時活性値:2.00(0.00)  | 
Matinee Idol(AUS) 鹿毛 1956 種付け時活性値:1.25  | 
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Philipolo(NZ) 鹿毛 1960 仔受胎時活性値:0.25  | 
<5代血統表内のクロス:Northern Dancer3×4>
| 父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 | 
|---|---|---|---|
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High Chaparral (Sadler’s Wells系)  | 
▲Tights (Nijinsky系)  | 
▲Long Row (Rockefella~Hyperion系)  | 
Matinee Idol (Chateau Bouscaut~Bend Or系)  | 
| 形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 何番仔? | 
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High Chaparral (Kasora)  | 
4.50 or 2.50 | 
母が新国GII勝ち馬 (No.13-A)  | 
7番仔+ (2連産目+)  | 
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以下にSo You Thinkの本当にごく簡単な近親牝系図を示しておきます。
Pak Bun Bay 1970 オセアニア5勝 |Astral Row 1979 オセアニア6勝 ||Triassic 1990.9.24 オセアニア3勝 サートリストラムフィリーズクラシック(新GII)ほか |||So You Think 2006.11.10 (本馬) コックスプレート(豪GI)2回含む豪GI5勝 タタソールズ金杯(愛GI)ほか
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コックスプレート連覇、アンダーウッドS(豪GI)、マッキノンS(豪GI)、ヤルンバS(豪GI)と豪州GI5勝をひっさげての、欧州デビュー戦となったムーアズブリッジS(愛GIII)。このレースのスポンサーはクールモアスタッドなのですが、レースのフルネームは「High Chaparral European Breeders Fund Mooresbridge Stakes」と、So You Thinkの父であるHigh Chaparralが冠名に使われているレースなんですね。という訳で、So You Think。GIIIクラスではケタ違いの10馬身差勝ちでした。この後、タタソールズ金杯(愛GI)でも4馬身半差の楽勝。サスガの能力を見せ付けています。
So You Thinkの血統を中島理論的に見た時、上手いなと思うのは母父、祖母父の0.125交配でしょうか。人それぞれの解釈ですので異論はおありでしょうけれど、北半球産馬が南半球で種付けした際の活性値として、1代で「0.125」のポイントならば、そのまま準0遺伝と考えて良いと思っています。あとは、やはり遠隔地交配による組み合わせの希少性の発生でしょうか。
次走はロイヤルアスコット開催のプリンスオブウェールズS(英GI)を視野に入れられている様子。果たして、連勝を続けられるか、So You Think。父の名をさらに高められるか、欧州でのこれからが楽しみな新国産馬です。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
  
  
  
  