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2014年5月14日 (水)

バンブーメモリー(1985.5.14)。

春を迎えると、日々、馬の誕生日を思ってしまうオオハシでございます。という訳で、その日に生まれた馬を辿る企画を、今年2014年も毎週水曜日にお届けしたいと思います。その第11回は「最強世代の名スプリンター」を。

バンブーメモリー 牡 栗毛 1985.5.14生 浦河・バンブー牧場生産 馬主・竹田辰一氏 栗東・武邦彦厩舎

バンブーメモリー(1985.5.14)の4代血統表
モーニングフローリック
栃栗毛 1975.4.10
種付け時活性値:0.25
Grey Dawn
芦毛 1962.3.13
Herbager
鹿毛 1956
Vandale 1943
Flagette 1951
Polamia
芦毛 1955.3.13
Mahmoud 1933
Ampola 1949
Timely Affair
黒鹿毛 1971.3.20
Bold Hour
黒鹿毛 1964
▲Bold Ruler 1954.4.6
Seven Thirty 1958.5.14
Friendly Relations
栗毛 1966.4.15
Nearctic 1954.2.11
Flaring Top 1947
マドンナバンブー
鹿毛 1978.3.23
仔受胎時活性値:1.50
モバリッズ
鹿毛 1971.4.25
種付け時活性値:1.50
Sing Sing
鹿毛 1957
Tudor Minstrel 1944
Agin the Law 1946
Musaka
鹿毛 1964
Guard's Tie 1954.3.24
アーテミサ 1958
ニンバスバンブー
栗毛 1964.3.17
仔受胎時活性値:1.25
ニンバス
鹿毛 1946
種付け時活性値:0.25
Nearco 1935.1.24
Kong 1933
ヤシマテンプル
鹿毛 1947.5.22
仔受胎時活性値:2.00
セフト
鹿毛 1932
種付け時活性値:1.50
神正
栗毛 1938.4.10
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

<5代血統表内のクロス:Nearco5×4>

バンブーメモリー(1985.5.14)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
モーニングフローリック
(Herbager系)
モバリッズ
(Owen Tudor系)
ニンバス
(Nearco系)
セフト
(The Tetrarch系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
モバリッズ
(Escasida)
6.75 or 4.75 半弟バンブーゲネシス
(No.5-h 種正系)
初仔
(不受胎後)

*

第39回安田記念(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
4F
馬体重
[前走比]
調教師
1 14 バンブーメモリー 牡4 57 岡部幸雄 1:34.3    47.1 494
[+2]
武邦彦 10
2 11 ダイゴウシュール 牡4 57 大崎昭一 1:34.5 1.1/2 47.8 458
[+6]
柴田寛 12
3 9 ミスティックスター 牡6 57 山田和広 1:35.0 3 48.6 484
[+2]
坪正直 6
4 12 ホクトヘリオス 牡5 57 柴田善臣 1:35.1 1/2 47.7 472
[0]
中野隆良 1
5 1 ハワイアンコーラル 牡4 57 増沢末夫 1:35.3 1.1/2 49.0 498
[+2]
中村広 14

武邦彦調教師の重賞初制覇にしてGI初制覇となった、1989年の安田記念。バンブーメモリーにとっては、芝に転じて3戦目、前走シルクロードS(当時OP)3着から連闘での初東上でした。10番人気馬の驚きの快走でしたが、「挑戦者の気持ちが成した一発」でなかったことは、後のバンブーメモリーの走りで証明して行くことになります。

*

第32回スワンS(GII)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
4F
馬体重
[前走比]
調教師
1 15 バンブーメモリー 牡4 59 松永昌博 1:21.7    46.1 496
[+8]
武邦彦 1
2 8 イーグルシャトー 牝6 55 田島良保 1:22.3 3.1/2 46.3 500
[+6]
小原伊佐美 11
3 7 ホクトヘリオス 牡5 57 柴田善臣 1:22.3 ハナ 46.2 464
[+4]
中野隆良 2
4 6 メイショウコブラ 牡3 55 本田優 1:22.4 1/2 46.8 540
[+2]
高橋直 10
5 11 サンキンハヤテ 牡5 57 田島信行 1:22.4 クビ 47.0 440
[+6]
橋口弘次郎 6

松永昌博騎手(現調教師)は、タケクニ先生の管理馬によく乗っていらしたんですよね。バンブーメモリーが出走した39戦のうち、最多騎乗はユタカさんの21回で、次点の12回は松永騎手でした。そんな松永騎手を背にしたバンブーメモリー、初めての斤量59kgもなんのその、一刀両断の切れ味を見せて、GIIで2着に3馬身半差の圧勝を収めました。

*

第20回高松宮杯(GII)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 2 バンブーメモリー 牡5 59 武豊 1:59.4    35.1 498
[-2]
武邦彦 1
2 13 シンウインド 牝6 56 南井克巳 1:59.7 2 36.0 466
[-4]
二分久男 4
3 7 シーキャリアー 牡6 57 西浦勝一 2:00.1 2.1/2 36.2 454
[+2]
高橋直 7
4 3 センリョウヤクシャ 牡4 57 河内洋 2:00.4 1.3/4 36.5 482
[-2]
庄野穂積 2
5 8 サンドピアリス 牝4 55 岸滋彦 2:00.4 アタマ 35.6 412
[0]
吉永忍 10

単勝2.1倍の1番人気に推されたCBC賞(当時GII。現GIII)で2着に敗れた2週間後、これまた単勝2.1倍の1番人気で挑んだ高松宮杯ではキッチリと勝利を収めました。発馬で後手を踏んだものの、直線の切れ味が他馬とは段違いでした。1200mから2000mへの転戦、まるでオセアニア馬のようですが、それに応えたバンブーメモリー、立派です。

*

第24回スプリンターズS(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 1 バンブーメモリー 牡5 57 武豊 1:07.8 日本
レコード
34.5 494
[-6]
武邦彦 1
2 6 ルイテイト 牡5 57 柴田善臣 1:08.0 1.1/2 35.1 460
[-16]
増本豊 5
3 11 リンドホシ 牡5 57 加藤和宏 1:08.2 1.1/4 34.9 518
[0]
佐藤林次郎 7
4 9 ナルシスノワール 牡4 57 菅原泰夫 1:08.3 1/2 35.9 472
[-6]
田之上勲 8
5 10 ダイタクヘリオス 牡3 55 岸滋彦 1:08.5 1.1/2 35.9 462
[-2]
梅田康雄 4

GIに昇格した初回、1990年のスプリンターズS。電撃の6ハロン戦、中段やや後方、内ラチ沿いを長手綱で構えた武豊騎手の姿にア然としたファンもいらしたようですが、直線で見せた瞬発力がサスガの強者ぶり。終わってみれば、1分7秒8という日本レコード勝ち。それはまた、デビュー4年目の武騎手にとっても、中山競馬場での初勝利でした。

*

1989年と1990年、2年連続でJRA賞最優秀スプリンターを受賞したバンブーメモリー。1985年生まれ世代、最強世代の短距離路線の代表馬とも言える強豪でした。また、今ほどに距離の棲み分けがなされていなかった時代ということもありますが、上述したとおり、1200m、1400m、1600m、2000mという異なる距離の重賞を制しています。距離適性の範囲が広い名馬でした。

併せて、相対したライバルたちが強力でしたので、「負けてなお強し」と思わせたレースも印象に残ります。筆頭に上がるのは、やはり、杉本節が発せられたところの「負けられない南井克巳、譲れない武豊」。1989年のマイルCS(GI)。

第6回マイルCS(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
4F
馬体重
[前走比]
調教師
1 1 オグリキャップ 牡4 57 南井克巳 1:34.6    47.2 496
[0]
瀬戸口勉 1
2 4 バンブーメモリー 牡4 57 武豊 1:34.6 ハナ 46.9 500
[+4]
武邦彦 2
3 11 ホクトヘリオス 牡5 57 柴田善臣 1:35.3 4 46.9 468
[+4]
中野隆良 3
4 6 ルイジアナピット 牝4 55 岡潤一郎 1:35.6 2 47.4 428
[-10]
中村好夫 7
5 15 サンキンハヤテ 牡5 57 田島信行 1:35.8 1 47.0 434
[-6]
橋口弘次郎 14

そして、最強世代の馬たちの矜持が見えた、1990年の天皇賞・秋(GI)。

第102回天皇賞・秋(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 7 ヤエノムテキ 牡5 58 岡部幸雄 1:58.2 コース
レコード
35.7 496
[-2]
荻野光男 3
2 8 メジロアルダン 牡5 58 横山典弘 1:58.2 アタマ 35.4 504
[+4]
奥平真治 5
3 6 バンブーメモリー 牡5 58 武豊 1:58.4 1.1/4 35.4 500
[-2]
武邦彦 4
4 10 オサイチジョージ 牡4 58 丸山勝秀 1:58.5 1/2 36.0 480
[+6]
土門一美 2
5 3 ランニングフリー 牡7 58 菅原泰夫 1:58.7 1.1/2 35.7 456
[0]
本郷一彦 14

*

先週のイナリワン(1984.5.7)に続いて、1980年代後半から1990年代初頭の競馬ブームの真っ只中に走っていた、バンブーメモリーを紹介しました。ウマく1週違いの誕生日の彼らは、共に4代母を神正を持つ、御料の牝系馬でもあります。どうも私は、この御料の5号族の馬を好きになる傾向があるようで、マイシンザン(1990.3.7)やスプリングバンブー(1990.5.26)は、バンブーメモリーの曾祖母であるヤシマテンプルを高祖母に持つ馬たちです。まま、もっと言えば、スプリングバンブーは、ニンバスバンブーからの別分枝で同生産場の同牝系馬ですね^^;

いわゆる第二次競馬ブームの活躍馬たちも、生き残りが少なくなってきましたけれど、イナリワンやバンブーメモリーを存命中に紹介できたのは幸いです。そしてまた、30歳、29歳を迎えても壮健である彼らの生命力に敬服します。本当に長生きして欲しいものです。

彼らの年齢を思うと、時の流れを感じざるを得ませんが、競馬の素敵なところのひとつは、人それぞれに、思い出に残る馬やレースがあること。

ライバルたちと激烈な勝負を見せたバンブーメモリー、彼の走りの記憶もまた、その時代を生きた競馬ファンの心の中で、永遠に。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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