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2013年4月10日 (水)

アイネスフウジン(1987.4.10)。

春を迎えると、日々、馬の誕生日を思ってしまうオオハシでございます。という訳で、その日に生まれた馬を辿る企画を、今年2013年も毎週水曜日にお届けしたいと思いました。「自分と同じ年に生まれた馬を辿る」記事もありますが、こちらも併せてお届け致します。その第6回は「ナカノコールを呼び起こした馬」を。

アイネスフウジン 牡 黒鹿毛 1987.4.10生~2004.4.5没 浦河・中村幸蔵氏生産 馬主・小林正明氏 美浦・加藤修甫厩舎

アイネスフウジン(1987.4.10)の4代血統表
シーホーク
芦毛 1963.3.16
種付け時活性値:1.75
Herbager
鹿毛 1956
Vandale
鹿毛 1943
Plassy 1932
Vanille 1929
Flagette
栗毛 1951
Escamillo 1939
Fidgette 1939
Sea Nymph
芦毛 1957
★Free Man
鹿毛 1948
Norseman 1940
Fantine 1943
Sea Spray
芦毛 1947
Ocean Swell 1941
Pontoon 1940
テスコパール
栗毛 1976.4.22
仔受胎時活性値:0.50
テスコボーイ
黒鹿毛 1963
種付け時活性値:1.00
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Suncourt
黒鹿毛 1952
Hyperion 1930.4.18
Inquisition 1936

ムツミパール
鹿毛 1965.3.25
仔受胎時活性値:0.50

モンタヴァル
鹿毛 1953.1.28
種付け時活性値:0.75
Norseman 1940
Ballynash 1946
マサリュウ
鹿毛 1955.6.7
仔受胎時活性値:0.25
★トサミドリ
鹿毛 1946.5.20
種付け時活性値:0.00
ユキツキ
鹿毛 1946.4.26
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

<5代血統表内のクロス:Norseman4×4、Blue Peter5×5、Firdaussi5×5(父方)、Nasrullah4×5(母方)>

アイネスフウジン(1987.4.10)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
シーホーク
(Herbager系)
テスコボーイ
(Princely Gift系)
モンタヴァル
(Blandford系)
トサミドリ
(Blandford系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
シーホーク
(Vandale)
3.25 or 1.25 ハクタイセイと同牝系
(No.4-d プロポンチス系)
7番仔
(7連産目)

*

第41回朝日杯3歳S(現朝日杯FS、GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 8 アイネスフウジン 牡2 54 中野栄治 1:34.4 タイ
レコード
37.4 518
[+8]
加藤修甫 5
2 12 サクラサエズリ 牝2 53 木藤隆行 1:34.8 2.1/2 37.9 446
[0]
境勝太郎 2
3 11 マイネルハイル 牡2 54 横山典弘 1:34.9 クビ 36.6 446
[0]
稗田研二 14
4 5 クロスキャスト 牡2 54 杉浦宏昭 1:34.9 クビ 37.0 494
[+4]
二本柳俊夫 3
5 10 ホワイトストーン 牡2 54 柴田政人 1:35.3 2.1/2 36.4 434
[+2]
高松邦男 4

逃げた牝馬サクラサエズリ(1987.2.27)の叩き出したペースが、800m通過45秒1、1000m通過56秒9のハイラップ。追い駆ける側が大変になる逃げというのは確かに存在しますが、それを番手追走から悠々と捕まえに行ったアイネスフウジン。518kgの雄大な黒鹿毛、同期の桜を2馬身半差振り切った決勝点で刻んだ時計は、1分34秒4。かのマルゼンスキー(1974.5.19)の記録とタイレコードでの快勝でした。

*

第57回日本ダービー(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 12 アイネスフウジン 牡3 57 中野栄治 2:25.3 レース
レコード
36.6 514
[+2]
加藤修甫 3
2 6 メジロライアン 牡3 57 横山典弘 2:25.5 1.1/4 35.6 506
[-6]
奥平真治 1
3 4 ホワイトストーン 牡3 57 田面木博公 2:25.7 1.1/2 35.6 434
[-2]
高松邦男 12
4 16 ツルマルミマタオー 牡3 57 田島信行 2:25.7 クビ 35.4 478
[+4]
橋口弘次郎 10
5 19 ハクタイセイ 牡3 57 武豊 2:25.9 1.1/2 37.1 448
[-2]
布施正 2

東京競馬場に集まった観衆19万6517人は、今を以て世界レコードだそうな。そんな大観衆が見守る中で逃げた、アイネスフウジンと中野栄治騎手。府中の杜に住まいし競馬の神様は、芝2400mに「逃げ」で挑む馬人に、時折、微笑み掛けます。そうして、競馬者の心を、掴んでやまないのです。

この第57回日本ダービーの秘話について、JRA50周年記念サイトのアサカオー(1965.5.12)のページが秀逸ですので、引いておきます。

「アイネスフウジンが5枠の12番だと知ったときには、これは勝てるぞって確信しちゃったよ。なぜならな、中村牧場が出した菊花賞馬のアサカオーはよ、なんと5月12日生まれなんだわさ。おまけによ、アイネスに乗る中野栄治騎手の結婚記念日が5月12日なんだ。これは神さまが用意してくれた馬番だべ」

話にはまだ先があり、

「それがねえ、不思議なんだ。ダービーの日に羽田へ行く飛行機の席が12番で、競馬場の指定席も12番。これはアサカオーが用意してくれたんじゃねえべかって。ダービーで3着だったアサカオーの馬番は5だったな」

と幸蔵さんは笑った。

牧場の先輩が果たせなかった日本ダービー制覇。アイネスフウジン、その2年前にサクラチヨノオー(1985.2.19)が記録したダービーレコードを1秒も塗り替える2分25秒3で、見事に逃げ切りました。前々週の安田記念(GI)ではオグリキャップ(1985.3.27)の1分32秒4、前週のオークス(GI)ではエイシンサニー(1987.3.29)の2分26秒1、そして日本ダービーではアイネスフウジンの2分25秒3と、3週続けてのレースレコード更新でした。馬場状態が良かったという背景があったにせよ、結局、馬場改修が行われた2002年までに、2分25秒3を破るダービー馬は現れませんでした。ついで申し上げれば、オグリキャップとエイシンサニーのレコードも、馬場改修が行われた2002年までに更新する馬は現れませんでした。

*

マイルの2歳王者決定戦をタイレコードで勝ち、クラシックディスタンスの競馬の祭典をレコードで制す。

スピードとスタミナの類まれな融合ぶりを発揮した、アイネスフウジン。

自然発生を見せた「ナカノコール」と共に、競馬ファンの記憶に残って行く、名馬の1頭です。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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