メジロライアン(1987.4.11)。
春を迎えると、日々、馬の誕生日を思ってしまうオオハシでございます。という訳で、その日に生まれた馬を辿る企画を、今年は毎週水曜日にお届けしたいと思います。その6回目は横山典弘騎手の「相棒」を。
メジロライアン 牡 鹿毛 1987.4.11生 伊達・メジロ牧場生産 馬主・(有)メジロ牧場 美浦・奥平真治厩舎
アンバーシャダイ 鹿毛 1977.3.10 種付け時活性値:0.25 |
ノーザンテースト 栗毛 1971.3.15 |
▲Northern Dancer 鹿毛 1961.5.27 |
Nearctic 1954.2.11 |
Natalma 1957.3.26 | |||
Lady Victoria 黒鹿毛 1962.2.20 |
Victoria Park 1957.5.10 | ||
Lady Angela 1944 ♀ | |||
クリアアンバー 黒鹿毛 1967.5.8 |
★Ambiopoise 鹿毛 1958.5.6 |
Ambiorix 1946 | |
Bull Poise 1948 | |||
One Clear Call 鹿毛 1960.5.21 |
Gallant Man 1954 | ||
Europa 1949 | |||
メジロチェイサー 鹿毛 1977.3.2 仔受胎時活性値:0.25 |
メジロサンマン 鹿毛 1963.3.26 種付け時活性値:1.25 |
Charlottesville 鹿毛 1957 |
Prince Chevalier 1943 |
Noorani 1950 | |||
パラディシア 鹿毛 1957 |
Aureole 1950 | ||
Chenille 1940 | |||
シェリル 鹿毛 1971.5.15 仔受胎時活性値:1.25 |
スノッブ 鹿毛 1959.1.31 種付け時活性値:0.75 |
Mourne 1954.3.24 | |
Senones 1952 | |||
Chanel 鹿毛 1961.4.29 仔受胎時活性値:0.25 |
Pan 鹿毛 1947 種付け時活性値:1.25 |
||
Barley Corn 鹿毛 1950 仔受胎時活性値:0.50 |
<5代血統表内のクロス:Hyperion5×5・5、Nearco5×5、Lady Angela(♀)4×5(父方)、Bull Lea5×5(父方)>
父 | 母父 | 祖母父 | 曾祖母父 |
---|---|---|---|
アンバーシャダイ (Northern Dancer系) |
メジロサンマン (Prince Chevalier系) |
スノッブ (Blandford系) |
Pan (Teddy系) |
形相の遺伝 | 料の遺伝 | 牝系 | 母の何番仔? |
メジロサンマン (Aureole) |
2.25 |
半姉メジロフルマー (No.8-c) |
5番仔 (5連産目) |
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | メジロライアン | 牡3 | 55 | 横山典弘 | 2:05.4 | 38.2 |
512 [-6] |
奥平真治 | 2 | |
2 | 1 | ツルマルミマタオー | 牡3 | 55 | 河内洋 | 2:05.5 | 1/2 | 38.6 |
476 [0] |
橋口弘次郎 | 7 |
3 | 3 | ホワイトストーン | 牡3 | 55 | 柴田政人 | 2:05.6 | 1/2 | 38.7 |
436 [-2] |
高松邦男 | 5 |
4 | 8 | アイネスフウジン | 牡3 | 55 | 中野栄治 | 2:05.8 | 1.1/4 | 39.7 |
516 [-2] |
加藤修甫 | 1 |
5 | 12 | ニチドウサンダー | 牡3 | 55 | 増井裕 | 2:05.8 | ハナ | 39.4 |
446 [+8] |
白井寿昭 | 6 |
不良馬場をものともせずに重賞初挑戦を勝利で飾ったメジロライアン。前年の最優秀3歳(現2歳)牡馬であるアイネスフウジン(1987.4.10)を向こうに回しての重賞勝ちにより、当時4年目だった鞍上の横山典弘騎手がクラシック制覇を意識されたのも当然のことでした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 4F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | メジロライアン | 牡3 | 57 | 横山典弘 | 2:12.3 | レコード | 46.6 |
516 [+10] |
奥平真治 | 1 |
2 | 6 | グローバルエース | 牡3 | 57 | 安田隆行 | 2:12.4 | 1/2 | 47.2 |
492 [0] |
北橋修二 | 4 |
3 | 9 | メルシーアトラ | 牡3 | 57 | 河内洋 | 2:12.4 | アタマ | 47.2 |
492 [-10] |
小野幸治 | 2 |
3 | 14 | オースミロッチ | 牡3 | 57 | 武豊 | 2:12.4 | 同着 | 47.5 |
492 [-8] |
中尾正 | 9 |
5 | 2 | アズマイースト | 牡3 | 57 | 菅原泰夫 | 2:13.1 | 4 | 47.5 |
466 [+4] |
仲住芳雄 | 3 |
菊花賞(GI)トライアルの京都新聞杯は、雨ニモマケズ、重馬場ニモマケズ、コースレコードで制しました。皐月賞(GI)3着、日本ダービー(GI)2着と、すんでのところで涙を飲んだメジロライアンと横山典弘。この勝利により「菊花賞こそ」と思われましたが、同門の芦毛馬が行く手を阻みました。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 4F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | メジロライアン | 牡4 | 56 | 横山典弘 | 2:13.6 | 47.7 |
512 [-4] |
奥平真治 | 2 | |
2 | 10 | メジロマックイーン | 牡4 | 56 | 武豊 | 2:13.8 | 1.1/2 | 47.6 |
484 [+2] |
池江泰郎 | 1 |
3 | 4 | タイイーグル | 牡4 | 56 | 安田隆行 | 2:14.0 | 1.1/2 | 47.7 |
526 [0] |
坂口正則 | 8 |
4 | 3 | ホワイトストーン | 牡4 | 56 | 田面木博公 | 2:14.2 | 1.1/2 | 48.3 |
444 [-6] |
高松邦男 | 3 |
5 | 6 | オースミシャダイ | 牡5 | 57 | 松永昌博 | 2:14.2 | アタマ | 47.5 |
458 [-4] |
武邦彦 | 5 |
「もう銀メダルや銅メダルはいらない」。淀芝2200mのコースレコードホルダー、この距離とコースでは負けられなかったメジロライアンと横山典弘。先行策から4角先頭の積極的なレース運びにより後続を封じ込め、悲願のGI初勝利を収めました。振り返れば、結果的にアンバーシャダイ産駒唯一のJRAGI勝利でもありました。そしてまた、宝塚記念が「メジロ記念」と言われた、メジロライアン、メジロパーマー(1987.3.21)、メジロマックイーン(1987.4.3)の同期生3頭による優勝のリレー。その最初の年が、この1991年の宝塚記念でした。
*
着 順 |
馬 番 |
馬名 | 性齢 |
斤 量 |
騎手 |
走破 時計 |
着差 |
上り 3F |
馬体重 [前走比] |
調教師 |
人 気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 9 | メジロライアン | 牡5 | 59 | 横山典弘 | 2:38.3 | 37.8 |
524 [+2] |
奥平真治 | 1 | |
2 | 6 | カリブソング | 牡6 | 58 | 柴田政人 | 2:38.7 | 2.1/2 | 38.3 |
520 [-2] |
加藤修甫 | 3 |
3 | 3 | シャコーグレイド | 牡4 | 56 | 柴田善臣 | 2:38.8 | クビ | 38.1 |
462 [-14] |
矢野照正 | 4 |
4 | 10 | ブリザード | 牡4 | 56 | 根本康広 | 2:38.9 | 3/4 | 38.0 |
496 [-2] |
橋本輝雄 | 6 |
5 | 8 | メイショウビトリア | 牡5 | 57 | 田中勝春 | 2:39.2 | 2 | 38.9 |
488 [-8] |
伊藤雄二 | 5 |
充実の4歳秋を屈腱炎で棒に振ったものの、そこで終わらなかったのが、メジロライアンの凄いところ。満5歳の春、重馬場の中山芝2500m、GI勝ち馬の証である斤量59kgもなんのその、カリブソング(1986.4.13)を2と2分の1馬身突き放す快勝。「サスガにライアン」と思われましたが、脚元の不安は走る馬の常。屈腱炎の再発により、残念ながら、この日経賞が最後のレースとなってしまいました。
*
JRAのポスター「ヒーロー列伝」でメジロライアンに与えられたキャッチコピーは、「本当の強さは、誰も知らない」。GI勝ち馬でありながら「未完の大器」だったメジロライアン。その能力は主戦を務められた横山騎手や、故・大川慶次郎氏の惚れ込みようからも伺えます。
そんな未完の大器は種牡馬として花開き、メジロドーベル(1994.5.6)、メジロブライト(1994.4.19)というGI勝ち馬2頭を始めとして、JRA及び交流重賞勝ち馬を10頭も送り込みました。上述の大川さんは、メジロライアン産駒のデビュー年である1996年の月刊「優駿」誌上で、新種牡馬レビューの企画があった際、最も期待する新種牡馬として「メジロライアン」を挙げられていました。手許に当時の優駿が無いので記憶を辿るだけですが、「父アンバーシャダイより雄大な馬体を誇るメジロライアン。仔は走るはず」という主旨を述べられていたように思います。メジロライアンに対する思い入れもあったにせよ、神様、サスガの慧眼でした。
今は、名前は変わったものの、生まれ故郷の洞爺で余生を過ごしている、メジロライアン。去る7日に逝ってしまったメジロパーマー、そしてメジロマックイーンの分も、いつまでも元気に長生きして欲しいと願います。
では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。
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