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2011年7月

2011年7月27日 (水)

3冠馬を辿る(参)-ミスターシービー(1980.4.7)-。

ミスターシービー 牡 黒鹿毛 1980.4.7生~2000.12.15没 浦河・千明牧場生産 馬主・千明牧場 美浦・松山康久厩舎

ミスターシービー(1980.4.7)の4代血統表
トウシヨウボーイ
鹿毛 1973.4.15
種付け時活性値:1.50
テスコボーイ
黒鹿毛 1963
Princely Gift
鹿毛 1951
Nasrullah 1940.3.2
Blue Gem 1943
Suncourt
黒鹿毛 1952
Hyperion 1930.4.18
Inquisition 1936
ソシアルバターフライ
鹿毛 1957.4.13
Your Host
栗毛 1947
★Alibhai 1938
Boudoir 1938
Wisteria
鹿毛 1948
★Easton 1931
Blue Cyprus 1941
シービークイン
黒鹿毛 1973.2.23
仔受胎時活性値:1.50

トピオ
鹿毛 1964.4.18
種付け時活性値:0.00
Fine Top
黒鹿毛 1949
Fine Art 1939
Toupie 1943
Deliriosa
鹿毛 1956
Delirium 1945
La Fougueuse 1950
メイドウ
鹿毛 1965.6.16
仔受胎時活性値:1.75
アドミラルバード
黒鹿毛 1952
種付け時活性値:1.00
Nearco 1935.1.24
Woodlark 1944
メイワ
栗毛 1958.4.21
仔受胎時活性値:1.50
★ゲイタイム
栗毛 1949
種付け時活性値:0.00
チルウインド
栗毛 1946
仔受胎時活性値:0.75

<5代血統表内のクロス:Nearco5×4、Hyperion4×5(父方)>

ミスターシービー(1980.4.7)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
トウシヨウボーイ
(Princely Gift系)
トピオ
(Fine Top系)
アドミラルバード
(Nearco系)
ゲイタイム
(Hyperion系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
トウシヨウボーイ
(ソシアルバターフライ)
5.50 母が重賞3勝馬
(No.9-H チルウインド系)
初仔
(最初で最後の仔)

*

以下にミスターシービーのごくごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

チルウインド 1946 英1勝
|メイワ 1958.4.21 中央0勝
||メイドウ 1965.6.16 不出走
|||シービークイン 1973.2.23 中央5勝 毎日王冠(現GII) 京王杯SH(現京王杯SC、GII) 4歳牝馬特別(現フローラS、GII)
||||ミスターシービー 1980.4.7 (本馬) 中央8勝 牡馬3冠 天皇賞・秋(GI) 弥生賞(現GII) 共同通信杯4歳S(現共同通信杯、GIII)
|||シービーフラワー 1975.3.18 中央6勝
||||スーパーショット 1983.4.18 中央3勝 クイーンC(GIII)
|メイズイ 1960.3.13 中央15勝 日本ダービー(現GI) 皐月賞(現GI) スワンS(現GII) スプリングS(現GII) クモハタ記念

*

シンザン(1961.4.2)以来19年ぶりの3冠を達成した黒鹿毛の美形は、ミスターサラブレッドにして、ミスタードラマティック。父トウショウボーイと母シービークインは同じ新馬戦でデビューしており、シービークインはミスターシービーの後に仔を産むことはなかったということで、「トウショウボーイに操を立てた」と浪花節的にも語られました。

第43回皐月賞(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 馬体重 調教師
1 12 ミスターシービー 牡3 57 吉永正人 2:08.3    454 松山康久 1
2 21 メジロモンスニー 牡3 57 清水英次 2:08.4 1/2 -- 大久保正陽 5
3 17 インターリニアル 牡3 57 東信二 2:09.0 3.1/2 -- 境勝太郎 20
4 18 ビンゴカンタ 牡3 57 岡部幸雄 2:09.3 1.3/4 -- 鈴木清 10
5 1 キングパシフィック 牡3 57 嶋田功 2:09.4 1/2 -- 藤本晋 18

第43回皐月賞。どろどろの不良馬場をものともせず、父仔2代の制覇を遂げました。後方からの勝負を見せた馬だけに戦前は心配されたようですが、ミスターシービーの走法ならば、むしろ「ドンと来い」という感じだったのではないでしょうか。

第50回日本ダービー(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 馬体重 調教師
1 12 ミスターシービー 牡3 57 吉永正人 2:29.5    454 松山康久 1
2 1 メジロモンスニー 牡3 57 清水英次 2:29.8 1.3/4 -- 大久保正陽 2
3 6 ビンゴカンタ 牡3 57 岡部幸雄 2:29.9 アタマ -- 鈴木清 7
4 5 ブルーダーバン 牡3 57 柴田政人 2:30.3 2.1/2 -- 二本柳俊夫 10
5 9 ウメノシンオー 牡3 57 増沢末夫 2:30.6 2 -- 古賀一隆 6

第50回日本ダービー。節目、記念となる日本ダービーでは、千明牧場に「親子3代ダービーオーナー」の称号をプレゼントしました。先々代の千明賢治氏が第7回のスゲヌマ(1935.4.7)、先代の千明康氏が第30回のメイズイ、そして千明大作氏が第50回のミスターシービー。「一国の宰相になることよりも難しい」というダービーオーナーに親子3代でなられたのですから、これはただただ「凄い」と申し上げる他ありません。

第44回菊花賞(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 馬体重 調教師
1 9 ミスターシービー 牡3 57 吉永正人 3:08.1    462 松山康久 1
2 16 ビンゴカンタ 牡3 57 岡部幸雄 3:08.6 3 442 鈴木清 3
3 17 シンブラウン 牡3 57 岩元市三 3:08.6 ハナ 458 布施正 14
4 7 リードホーユー 牡3 57 田島良保 3:08.7 3/4 520 服部正利 5
5 10 ダイゼンキング 牡3 57 田原成貴 3:09.4 4 500 中村好夫 6

第44回菊花賞(現GI)。牝系近親のメイズイの敵を討ったこのレースのVTRを見返す度、向こう正面における進出ぶりに「おいおい(^_^;)」とツッコミを入れてしまいます(笑)

第90回天皇賞・秋(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 馬体重 調教師
1 13 ミスターシービー 牡4 58 吉永正人 1:59.3 レコード 466 松山康久 1
2 14 テュデナムキング 牡4 58 的場均 1:59.4 1/2 504 大久保房松 8
3 11 ロンググレイス 牝4 56 田原成貴 1:59.5 1/2 450 小林稔 7
4 8 トウショウペガサス 牡5 58 中島啓之 1:59.5 ハナ 520 奥平真治 5
5 7 カツラギエース 牡4 58 西浦勝一 1:59.5 ハナ 504 土門一美 2

古馬となってからは、府中芝2000mに距離短縮された初回である1984年の天皇賞・秋を1分59秒3のコースレコードで制したミスターシービー。父トウショウボーイは府中芝2000mで行われた皐月賞を2分1秒6でレースレコード勝ち、母シービークインは府中芝2000mで行われた毎日王冠(現GII)を2分0秒2でコースレコード勝ち。父、母、仔で刻んだレコード勝ち。ミスターシービー、まさに「府中芝2000mの申し子」でした。

深く澄んだ瞳に凛とした姿形は母シービークインそのもの、馬具のハミ吊りは父トウショウボーイと同様。そして見る者に興奮を与えたマクリ一発の走り。これで人気が出ない訳がない。また、満4歳の秋以降は、1歳年下にサイボーグみたいに強い馬がいたことも、判官贔屓を誘ったのでしょう。

1980年代末期から1990年代初頭の競馬ブームに先んじて現れた「アイドル」、ミスターシービー。その存在の放つ輝きは色褪せることなく、今もなお、競馬ファンの心を掴んで止まないのだと思います。

*

ミスターシービーは希有な最期を辿った馬でもありました。サラブレッドの場合、離乳後の母馬と牡の仔は、ふつう、2度と相見えることがないものです。

けれど、ミスターシービーは、種牡馬引退後の1999年に繋養された千明牧場の三里塚分場で、19年ぶりに母と対面を果たし、隣同士の放牧地で共に草を食んでいたのでした。

母26歳、仔19歳。姿のよく似た母仔、去来したものがあったのでしょうか。馬の身ならぬ私には、もちろん分かりません。

それでも、母仔互いに「幸せであった」と信じたいものです。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

※2011年11月5日(土)記事改訂。レース結果を追加。

<Web Resource>

  1. http://youtu.be/vzelVgdxuHg
  2. http://youtu.be/9JaObv3GQCM
  3. http://youtu.be/ZfvwFCxth8M

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2011年7月24日 (日)

8年ぶりの3歳馬による"キング・ジョージ"制覇-Nathaniel(2008.4.24)-。

Nathaniel 牡 鹿毛 2008.4.24生 愛国・Kincorth Investments Inc.生産 馬主・レディ・ロスチャイルド 英国・J.ゴスデン厩舎

Nathaniel(2008.4.24)の4代血統表
Galileo
鹿毛 1998.3.30
種付け時活性値:0.25

Sadler's Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Fairy Bridge
鹿毛 1975.5.4
Bold Reason 1968.4.8
Special 1969.3.28
アーバンシー
栗毛 1989.2.18
▲Miswaki
栗毛 1978.2.22
Mr.Prospector 1970.1.28
Hopespringseternal 1971
Allegretta
栗毛 1978.3.10
▲Lombard 1967
Anatevka 1969
Magnificient Style
鹿毛 1993.3.21
仔受胎時活性値:1.50
Silver Hawk
鹿毛 1979.4.20
種付け時活性値:1.25
Roberto
鹿毛 1969.3.16
Hail to Reason 1958.4.18
Bramalea 1959.4.12
Gris Vitesse
芦毛 1966.3.2
Amerigo 1955
Matchiche 1956
Mia Karina
黒鹿毛 1983.3.21
仔受胎時活性値:0.25
Icecapade
芦毛 1969.4.4
種付け時活性値:1.25
Nearctic 1954
Shenanigans 1963.3.17
Basin
鹿毛 1972.2.29
仔受胎時活性値:0.50
Tom Rolfe
鹿毛 1962.4.14
種付け時活性値:0.25
Delta
鹿毛 1952
仔受胎時活性値:0.75

<5代血統表内のクロス:Nearctic4×4、Nearco5×5・5、Hail to Reason5×4、Native Dancer5×5>

Nathaniel(2008.4.24)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Galileo
(Sadler's Wells系)
Silver Hawk
(Roberto系)
Icecapade
(Nearctic系)
Tom Rolfe
(Ribot系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Silver Hawk
(Matchiche)
3.00 兄姉に重賞勝ち馬4頭
(No.9-F)
9番仔?
(2連産目?)

*

以下にNathanielのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Mia Karina 1983.3.21 仏1勝
|Siberian Summer 1989.5.11 米6勝 チャールズHストラブS(GI)ほか
|Magnificient Style 1993.3.21 英米2勝 ムシドラS(英GIII)
||スタイルリスティック 1999.2.12 米4勝 リグレットS(GIII)3着
||Echoes in Eternity 2000.3.26 英愛仏4勝 サンチャリオットS(現英GI、当時英GII) パークヒルS(英GII)
|||Whispering Gallery 2006.2.1 現役 DRCゴールドC(UAEGIII)ほか
||Percussionist 2001.4.6 海外平地3勝+障害6勝(現役?) アメリカングランドナショナルハンドルS ヨークシャーC(英GII) ダービートライアルS(英GIII)ほか
||Playful Act 2002.4.12 英愛仏4勝 フィリーズマイル(英GI) ランカシャーオークス(英GII) メイヒルS(英GII)ほか
||Petara Bay 2004.5.4 現役 プリンセスオブウェールズS(英GII)3着
||Changing Skies 2005.5.4 現役? ザベリワンS(米GIII) ラプレヴォイヤントH(米GIII)ほか
||Nathaniel 2008.4.24 (本馬) "キング・ジョージ"(英GI) キングエドワード7世S(英GII)ほか

兄姉に重賞勝ち馬4頭がいる活力ある9号族。曾祖母Basinからの別分枝には日本で種牡馬となったシルヴァーエンディング(1987.4.5)も見えます。

*

5頭立てとJRAならば競走施行の最小出走頭数となった第61回キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス。勝利を収めたのは唯一の3歳馬、Nathaniel。"キング・ジョージ"における3歳馬の勝利は2003年の荒武者、もといアラムシャー(2000.4.18)以来となる8年ぶりのこと。Nathaniel、先行2番手から抜け出して、最後まで我慢しきっての勝利でした。レースの2着は昨年の英ダービー(GI)馬にして凱旋門賞(仏GI)馬であるWork Force(2007.3.14)、3着はコロネーションC(英GI)の勝ち馬St.Nicolas Abbey(2007.4.13)。Work Forceはラスト外ラチに向かって走っているのではという感じで、St.Nicolas Abbeyは内側を鋭く伸びましたが前には及ばず、でした。

また、最後の直線、外に回ったフランキー・デットーリ騎手騎乗のRewilding(2007.2.23)が大きくバランスを崩して落馬事故が発生。結果、Rewildingは予後不良と非常に残念なことになってしまいました。今年はドバイシーマクラシック(UAEGI)、プリンスオブウェールズS(英GI)と北半球の主要な中距離GIを連勝と活躍を見せていました。そしてDarshaan(1981.4.18)の甥で、Dar Re Mi(2005.5.15)の弟という血統背景からも繁殖馬としての期待も大きかったでしょう……。不幸中の幸いですが、デットーリ騎手は軽傷で済んだということです。

#余談。Dar Re MiはNathanielと同じくジョン・ゴスデン調教師の管理馬でした。そんなDar Re Miの弟のアクシデントを目の当たりにした後の管理馬の勝利。悲しみと喜びの入り交じったゴールだったのではないでしょうか。。。

*

血統的な背景を見ると、Nathanielは「またしてもGalileo産駒」というところに目が行きます。

Galileoの現3歳産駒における今春の欧州主要GIでの勝利馬を見ておくと、

  1. Frankel(2008.2.11)
    →英2000ギニー、セントジェームズパレスS
  2. Treasure Beach(2008.3.25)
    →愛ダービー
  3. Roderic O'Connor(2008.4.4)
    →愛2000ギニー
  4. Golden Lilac(2008.4.25)
    →仏1000ギニー、仏オークス
  5. Misty For Me(2008.4.9)
    →愛1000ギニー、プリティポリーS
  6. Nathaniel
    →"キング・ジョージ"

Galileo、恐るべき遺伝力を発揮していますね。Galileoの父Sadler's Wellsは今年の4月26日に満30歳で大往生しましたが、お祖父ちゃんの死への手向けのように、直孫達が頑張っています。

なお、Galileoは2001年の"キング・ジョージ"勝ち馬で、Nathanielは"キング・ジョージ"を制した初めての産駒となりました。父仔制覇。

*

不意に悲しみが覆ってしまった2011年の"キング・ジョージ"でしたが、それでも、Nathanielが成した3歳馬による勝利は褪せるものではありません。

敢然と1頭だけ古馬達に挑み、先に抜け出して押し切ったのですから、その力は確かなのでしょう。

Nathanielとは、ヘブライ語で「神の賜物」を由来とするとありました。

競馬の神から与えられたその力を以て、Nathaniel。

Rewildingの分も、更なる活躍を見せて欲しいものです。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてがどうか無事でありますように。

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2011年7月20日 (水)

3冠馬を辿る(弐)-シンザン(1961.4.2)-。

シンザン 牡 鹿毛 1961.4.2生~1996.7.13没 浦河・松橋吉松氏生産 馬主・橋元幸吉氏 京都・武田文吾厩舎

シンザン(1961.4.2)の4代血統表
ヒンドスタン
黒鹿毛 1946
種付け時活性値:1.50
Bois Roussel
黒鹿毛 1935
★Vatout
鹿毛 1926
Prince Chimay 1915
Vasthi 1921
Plucky Liege
鹿毛 1912
★Spearmint 1903
Concertina 1896
Sonibai
鹿毛 1939
★Solario
鹿毛 1922
Gainsborough 1915.1.24
Sun Worship 1912 ♀
Udaipur
黒鹿毛 1929
Blandford 1919.5.26
Uganda 1921
ハヤノボリ
栗毛 1949.6.4
仔受胎時活性値:0.75
ハヤタケ
鹿毛 1939
種付け時活性値:0.25
セフト
鹿毛 1932
Tetratema 1917
Voleuse 1920
飛龍
鹿毛 1929
▲クラックマンナン 1919
オーフロラ 1919
第五バツカナムビユーチー
栗毛 1941.4.16
仔受胎時活性値:1.75
トウルヌソル
鹿毛 1922
種付け時活性値:0.50
Gainsborough 1915
Soliste 1910
バツカナムビユーチー
鹿毛 1929.4.18
仔受胎時活性値:0.75
シアンモア
黒鹿毛 1924.4.7
種付け時活性値:1.00
第三ビユーチフルドリーマー
栗毛 1917.4.13
仔受胎時活性値:0.75

<5代血統表内のクロス:Gainsborough4×4、Sun Worship(♀)4×5>

シンザン(1961.4.2)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ヒンドスタン
(Bois Roussel系)
ハヤタケ
(The Tetrarch系)
トウルヌソル
(Gainsborough系)
シアンモア
(Sundridge系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ヒンドスタン
(Sonibai)
4.00 全兄オンワードスタン
(No.12 ビユーチフルドリーマー系)
4番仔?
(前年産駒無し後?)

*

以下にシンザンのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

第五バッカナムビューチー 1941.4.16 中央0勝
|オリオン 1948.4.4 中央7勝
||カズヨシ 1954.4.19 中央7勝 皐月賞(現GI) 日本ダービー(現GI)2着
||ブルースター 1960.3.31 地方出走
|||ブルーアレツ 1975.3.24 中央6勝 安田記念(現GI)
|ハヤノボリ 1949.6.4 中央6勝
||リンデン 1955.4.19 中央5勝 京都4歳特別(旧GIII)
||オンワードスタン 1957.5.13 中央9勝 中山記念(現GII)
||シンザン 1961.4.2 (本馬) 中央15勝 牡馬3冠 天皇賞・秋(現GI) 有馬記念(現GI) 宝塚記念(現GI)ほか
|ジツホマレ 1950.6.4 中央17勝 オークス(現GI) 小倉記念(現GIII) 京都牝馬特別(現京都牝馬S、GIII)
||ファストホマレ 1961.6.4 中央2勝
|||シンスター 1967.6.8 中央5勝 阪神牝馬特別(現阪神牝馬S、GII)
|エイ 1955.4.8 中央0勝
||エイアロー 1968.6.1 中央2勝
|||アロープリンセス 1983.4.11 地方3勝
||||アジュディケーター 1993.6.6 中央3勝 京成杯3歳S(現京王杯2歳S、GII)

兄に重賞勝ち馬2頭、叔母にオークス馬、従兄に皐月賞馬。見ればきらびやかな近親たち。日本の誇る12号族、小岩井のビユーチフルドリーマー(1903)系におけるピッカピカの良血というのが、シンザンの出自でした。

*

「最強の戦士」シンザン。初代3冠馬のセントライト(1938.4.2)以来23年ぶりに現れた、戦後初の3冠馬シンザンは、奇しくもセントライトと同じ4月2日生まれ。そんなシンザンが3冠を制した1964年は、東京オリンピック開催、新幹線開通、そしてシンザンの3冠という戦後のエポックメーキングとなった出来事があった年でした。

19戦15勝、2着4回という100%連対を誇った現役時代。第24回皐月賞、第31回日本ダービー、第25回菊花賞(現GI)、天皇賞・秋、有馬記念、宝塚記念、スプリングS(現GII)、目黒記念・秋(現目黒記念、GII)と重賞8勝。2着4回のうち3回は平場のオープン戦で、出走した重賞で敗れたのは夏負け後の満3歳秋の京都杯(現京都新聞杯、GII)だけでした。

また「シンザンにはレコード勝ちがなかった」とよく言われますが、日本ダービーの勝ち時計2分28秒8は、前年にメイズイ(1960.3.13)が記録したダービーレコードかつ日本レコード2分28秒7と0秒1差の好時計だったのです。馬場状態の違いはあるにせよ、後の3冠馬であるミスターシービー(1980.4.7)の2分29秒5や、シンボリルドルフ(1981.3.13)の2分29秒3よりも速いタイムで、府中芝2400mのクラシックを勝ち取ったのでした。

第24回皐月賞(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 調教師
1 6 シンザン 牡3 57 栗田勝 2:04.1    武田文吾 1
2 3 アスカ 牡3 57 小林功 2:04.2 3/4 小林三雄三 2
3 4 ウメノチカラ 牡3 57 伊藤竹男 2:04.4 1.1/2 古賀嘉蔵 4
4 12 バリモスニセイ 牡3 57 諏訪真 2:04.4 ハナ 諏訪佐市 13
5 21 ヤマニンスーパー 牡3 57 藤本勝彦 2:04.6 1 藤本冨良 5
第31回日本ダービー(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 調教師
1 10 シンザン 牡3 57 栗田勝 2:28.8    武田文吾 1
2 1 ウメノチカラ 牡3 57 伊藤竹男 2:29.0 1.1/4 古賀嘉蔵 2
3 4 オンワードセカンド 牡3 57 松本善登 2:29.7 4 武田文吾 8
4 8 ヤマニンスーパー 牡3 57 藤本勝彦 2:29.9 1.1/4 藤本冨良 4
5 20 アスカ 牡3 57 小林功 2:29.9 ハナ 小林三雄三 3
第25回菊花賞(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 調教師
1 2 シンザン 牡3 57 栗田勝 3:13.8    武田文吾 2
2 4 ウメノチカラ 牡3 57 伊藤竹男 3:14.2 2.1/2 古賀嘉蔵 1
3 12 オンワードセカンド 牡3 57 松本善登 3:14.6 2.1/2 武田文吾 4
4 5 サンダイアル 牡3 57 加賀武見 3:14.8 1.1/4 阿部正太郎 8
5 10 カネケヤキ 牝3 55 野平祐二 3:15.0 1.1/4 杉浦照 9
第6回宝塚記念(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 調教師
1 5 シンザン 牡4 59 栗田勝 2:06.3    武田文吾 1
2 4 バリモスニセイ 牡4 58 諏訪真 2:06.4 1/2 諏訪佐市 3
3 2 パスポート 牝5 58 松永高徳 2:06.7 2 清水茂次 4
4 3 ハツライオー 牡3 54 松本善登 2:07.3 3.1/2 伊藤修司 5
5 6 ヒカルポーラ 牡6 61 高橋成忠 2:07.4 クビ 佐藤勇 2
第52回天皇賞・秋(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 調教師
1 9 シンザン 牡4 58 栗田勝 3:22.7    武田文吾 1
2 7 ハクズイコウ 牡4 58 保田隆芳 3:23.0 2 尾形藤吉 2
3 2 ミハルカス 牡5 58 加賀武見 3:23.4 2.1/2 小西喜蔵 3
4 11 ブルタカチホ 牡4 58 大崎昭一 3:23.4 クビ 柴田寛 4
5 5 クリベイ 牡4 58 森安重勝 3:24.1 5 尾形藤吉 6
第10回有馬記念(現GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 調教師
1 4 シンザン 牡4 56 松本善登 2:47.2    武田文吾 1
2 6 ミハルカス 牡5 55 加賀武見 2:47.5 1.3/4 小西喜蔵 3
3 3 ブルタカチホ 牡4 56 大崎昭一 2:47.6 1/2 柴田寛 6
4 5 ハクズイコウ 牡4 56 保田隆芳 2:47.9 1.3/4 尾形藤吉 2
5 8 ヤマトキョウダイ 牡5 55 野平祐二 2:48.0 1/2 稲葉幸夫 5

*

そんなシンザンのスピードの確かさは、内国産馬不遇の時代を切り開き、8大競走勝ち馬2頭を含む20頭の中央重賞勝ち馬を送り出した種牡馬時代に示されました。以下に、8大競走勝ち馬2頭を筆頭として、残りの18頭の重賞勝ち馬を生年月日順に列挙してみます。

  1. ミホシンザン(1981.4.16)
    皐月賞、菊花賞、天皇賞・春、スプリングS、京都新聞杯、AJC杯(GII)、日経賞(GII)
  2. ミナガワマンナ(1978.5.15)★
    菊花賞、アルゼンチン共和国杯(現GII)2回
  3. シングン(1968.6.4)
    金鯱賞(現GII)、朝日CC(現GIII)
  4. スガノホマレ(1969.3.1)
    CBC賞(現GIII)、東京新聞杯(現GIII)、京王杯AH(現京成杯AH、GIII)、日本短波賞(現ラジオNIKKEI賞、GIII)
  5. シンザンミサキ(1969.4.12)
    鳴尾記念(現GIII)、愛知杯(現GIII)
  6. ブルスイシヨー(1970.3.6)★
    クモハタ記念、カブトヤマ記念(旧GIII)
  7. シルバーランド(1970.3.28)★
    マイラーズC(現GII)、愛知杯2回、CBC賞、京阪杯
  8. フジリンデン(1971.6.18)
    北九州記念(現GIII)
  9. ウラカワチエリー(1972.5.3)
    阪神牝馬特別、北九州記念
  10. ハシコトブキ(1974.5.1)
    京都記念・秋(現京都記念、GII)、朝日CC(現GIII)、愛知杯
  11. ゴールデンボート(1975.3.28)
    京王杯SH
  12. グレートタイタン(1975.4.2)
    京都記念・秋2回、阪神大賞典(現GII)、金杯(現GIII)、愛知杯
  13. ロイヤルシンザン(1975.4.4)
    安田記念
  14. アサヒダイオー(1975.4.4)
    カブトヤマ記念
  15. キヤプテンナムラ(1975.4.27)
    阪神大賞典、鳴尾記念
  16. フジマドンナ(1976.5.31)
    福島記念(現GIII)、中日新聞杯(現GIII)、カブトヤマ記念
  17. ヒヨシシカイナミ(1977.3.27)
    愛知杯
  18. グレートエコー(1978.4.1)★
    京都大障害・秋、阪神障害S・秋
  19. アサヒテイオー(1979.5.18)
    日経賞
  20. キヨウワシンザン(1983.5.8)
    小倉3歳S(現小倉2歳S、GIII)

20頭で挙げた中央重賞の総数は49勝。後の「2代目お助けボーイ」トウショウボーイ(1973.4.15)でも43勝ということですから、恐るべしはシンザン。

種牡馬生活の晩年に送り出した最高傑作ミホシンザン、種牡馬シンザンに初のクラシックの栄冠を贈ったミナガワマンナ。クラシックホース2頭の他にもレコード勝ち5回のスガノホマレ、日本の芝2000mのレースで初めて2分の壁を破ったシルバーランド、田原成貴氏をして「切れ味が忘れられない」と言わしめたグレートタイタン等々。

その「ナタの切れ味」は、世代を重ねた際に研ぎ澄まされ、豊かなスピードに昇華されたのでした。

#追記。シンザン産駒は1969年から1992年まで24年連続で中央で勝利を収めました。これは後にノーザンテースト(1971.3.15)に破られましたが、当時の最長記録でした。また、シンザン産駒最後の中央勝利、テレビ中継で見ていたのです。1994年春のストークS(準OP)。山田泰誠騎手(現調教助手)を背にしたスーパーシンザン(1987.6.6)が、アロートゥスズカ(1990.4.15)をわずかに抑えたレースでした。関テレの中継で馬場鉄志アナの実況だったと思います。「ストークとはコウノトリのこと云々」とおっしゃっていたことを思い出します(^^;)

#追記の追記。調べてみると、スーパーシンザンがストークSを制した日は1994年5月22日でした。ふふ、気が付けば、チョウカイキャロル(1991.3.26)がオークスを制した日ではないですか。これは谷川牧場さん、嬉しかったでしょうね。生産馬であるチョウカイキャロルとメモリージャスパー(1991.5.5)がオークスで頑張って1着、4着となった10分後に、繋養種牡馬シンザンの最後の仔が勝利を収めた訳ですから(^^)

*

閑話休題。シンザンについて記す時、その生命力に触れない訳にはいきません。

日本の軽種馬として最長寿記録となる満35歳3ヶ月11日まで生きた生命力。

いかに大切に飼養されたとはいえ、シンザン自身の、いのちそのものの頑健さがなければ、生きられるものではありません。

シンザンは、本当は「伸山」が名前の漢字表記になるそうですが、その生きようは、まさに「神讃」。

  

競馬の神に讃えられた馬、シンザン。現役時代、種牡馬時代、生命力。どこから切り取っても、日本における20世紀最高の名馬は彼しかないように思います。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

※2011年11月5日(土)記事改訂。レース結果を追加。

<Web Resource>

  1. http://youtu.be/t2WcWf4FJD4
  2. http://youtu.be/VIPeQb2R2lk
  3. http://youtu.be/5nhCFDEu-9I

*

#余談。思えば、孫にも永らく会いに行っていません。富士山の麓で過ごす孫に会いに行かなくちゃ。お祖父ちゃんの記事を書いて、改めてそう思いました(^_^;)

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2011年7月15日 (金)

3冠馬を辿る(壱)-セントライト(1938.4.2)-。

オルフェーヴル、秋は神戸新聞杯から3冠挑戦へ | netkeiba.comニュース

改めて、2011年のJRA牡馬2冠馬であるオルフェーヴル(2008.5.14)の3歳秋の進路は「菊花賞(GI)」、すなわち「3冠」を目指すということです。

という訳で、今回から6回に渡って、間になんやかやの記事をはさみながらと思いますが、日本の中央競馬における牡馬3冠馬を紹介する記事をお届けしたいと思います。

*

セントライト 牡 黒鹿毛 1938.4.2生~1965.2.1没 岩手・小岩井農場生産 馬主・加藤雄策氏 東京・田中和一郎厩舎

セントライト(1938.4.2)の4代血統表
ダイオライト
黒鹿毛 1927
種付け時活性値:0.50
Diophon
栗毛 1921
Grand Parade
青毛 1916
Orby 1904
Grand Geraldine 1905
Donnetta
鹿毛 1900
Donovan 1886
Rinovata 1887
Needle Rock
鹿毛 1915
Rock Sand
黒鹿毛 1900
Sainfoin 1887
Roquebrune 1893
Needlepoint
鹿毛 1908
▲Isinglass 1890
Etui 1902
フリツパンシー
黒鹿毛 1924
仔受胎時活性値:1.25
Flamboyant
鹿毛 1918
種付け時活性値:1.25
★Tracery
黒鹿毛 1909
Rock Sand 1900
Topiary 1901
Simonath
鹿毛 1905
St.Simon 1881
Philomath 1892
Slip
黒鹿毛 1909
仔受胎時活性値:1.50
Robert Le Diable
黒鹿毛 1899
種付け時活性値:0.25
Ayrshire 1885
Rose Bay 1891
Snip
鹿毛 1899
仔受胎時活性値:0.25
Donovan
鹿毛 1886
種付け時活性値:1.00
Isabel
栗毛 1879
仔受胎時活性値:0.75

<5代血統表内のクロス:Rock Sand3×4、Donovan4×4、St.Simon5×4、Galopin5×5・5、Orme5×5>

セントライト(1938.4.2)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ダイオライト
(Orby系)
Flamboyant
(Rock Sand系)
Robert Le Diable
(Hampton系)
◆Donovan
(Galopin系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Flamboyant
(Simonath)
3.75 兄弟に大鵬、クリヒカリ、トサミドリ
(No.22-B)
7番仔?
(前年産駒なし後?)

*

以下にセントライトのごくごく簡単な近親牝系図を示しておきます。ええ、ごくごく簡単で充分です。

フリツパンシー 1924 海外1勝
|大鵬 1929.4.10 11勝 帝室御賞典・横浜、目黒記念・春
|第参フリッパンシー 1933.3.6 1勝
||ヤシマヒメ 1945.5.23 12勝 優駿牝馬
||アヅマホマレ 1947.4.28 4勝 朝日杯3歳S
|セントライト 1938.4.2 (本馬) 9勝 牡馬3冠
|クリヒカリ 1939.4.10 9勝 横浜農林省賞典四歳呼馬、帝室御賞典・秋ほか
|トサミドリ 1946.5.20 21勝 皐月賞、菊花賞、セントライト記念、東京杯

尊ぶべきは、母フリツパンシー。大鵬、セントライト、クリヒカリ、トサミドリと現GI級レース勝ち馬を4頭も送り込んだ名繁殖牝馬です。しかし、なんという賢兄賢弟の兄弟たちでしょう。ちょっと、目がくらみます(*^_^*)。もし、トサミドリが東京優駿を制していたら、兄弟3冠馬が成っていた訳ですし、ね。なお、JRAの顕彰馬のうち、兄弟で選出されているのはセントライトとトサミドリだけです。

*

最初の3冠馬は、その名をセントライト記念(GII)に残す、セントライト。

デビュー15日後に良馬場の第3回横浜農林省賞典四歳呼馬(=皐月賞)を3馬身差で勝ち、デビュー2ヶ月後に重馬場の第10回東京優駿を8馬身差勝ち、そしてデビュー7ヶ月後に重馬場の第4回京都農林省賞典四歳呼馬(=菊花賞)を2と2分の1馬身差で勝利を収め、日本の競馬史上初の3冠を達成。セントライトはわずか7ヶ月の競走馬生活で12戦9勝、2着2回、3着1回の成績を収め、3冠を手土産として、種牡馬として故郷の小岩井農場へ帰って行きました。

種牡馬としても平和賞(現天皇賞・春、GI)馬オーライト(1943.5.23)、天皇賞・春の勝ち馬オーエンス(1946.4.24)、菊花賞(現GI)馬セントオー(1949.5.27)と3頭のGI級勝ち馬を送り出す活躍を見せました。が、第2次大戦の敗戦のあおりを受け、GHQの命により小岩井農場がサラブレッドの生産から撤退してしまったこともあり、残念ながら晩年は種牡馬成績が低下を辿りました。

そんなセントライトは、自身から23年ぶりに現れた2代目の3冠馬シンザン(1961.4.2)を見届けるかのように、シンザンの3冠達成から2ヶ月半後に息を引き取りました。セントライトとシンザンは、奇しくも共に4月2日生まれ。3冠馬のバトンを同じ誕生日の後輩に渡すかのような最期でした。

*

小岩井農場が送り出したセントライトの3冠達成からちょうど70年目の今年。

直牝系ではありませんが、オルフェーヴルには小岩井の名牝系の血が流れています。

第51代菊花賞馬である母の父メジロマックイーン(1987.4.3)の母系が、小岩井の7号族アストニシメント(1902)系ですね。

その小岩井の血も以てしてオルフェーヴル、史上7頭目の牡馬3冠に挑みます。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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2011年7月 9日 (土)

曰く「ダートのサイレンススズカみたい」-スマートファルコン(2005.4.4)-。

スマートファルコン 牡 栗毛 2005.4.4生 静内・岡田スタッド生産 馬主・大川徹氏 栗東・小崎憲厩舎

スマートファルコン(2005.4.4)の4代血統表
ゴールドアリュール
栗毛 1999.3.3
種付け時活性値:1.25
(スマートファルコンは初年度産駒)
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ニキーヤ
鹿毛 1993.4.4
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28
リラクタントゲスト
鹿毛 1986.2.21
Hostage 1979.2.13
Vaguely Royal 1974.3.7
ケイシュウハーブ
芦毛 1988.3.6
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

ミシシッピアン
鹿毛 1971.5.16
種付け時活性値:0.00(2.00) 
Vaguely Noble
鹿毛 1965.5.15
ヴィエナ 1957
Noble Lassie 1956
Gazala
鹿毛 1964
Dark Star 1950
Bell Angevine 1957
キョウエイシラユキ
芦毛 1980.4.17
仔受胎時活性値:1.75
クラウンドプリンス
栗毛 1969.1.31
種付け時活性値:0.50
Raise a Native 1961.4.18
Gay Hostess 1957.4.9
アリアーン
芦毛 1968
仔受胎時活性値:0.75
シルバーシャーク
芦毛 1963
種付け時活性値:1.00
Nucciolina
鹿毛 1957
仔受胎時活性値:0.50

<5代血統表内のクロス:Vaguely Noble5×3>

スマートファルコン(2005.4.4)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ゴールドアリュール
(Halo系)
ミシシッピアン
(Vaguely Noble系)
クラウンドプリンス
(Raise a Native系)
シルバーシャーク
(Relic系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ゴールドアリュール 5.00 or 3.00 半兄ワールドクリーク
(No.9-C)
10番仔
(5連産目)

*

以下にゴールドアリュールのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

アリアーン 1968 不出走
|キョウエイシラユキ 1980.4.17 中央3勝
||ケイシュウハーブ 1988.3.6 地方2勝
|||ワールドクリーク 1995.4.25 中央7勝+地方7勝 東京大賞典(現GI) トパーズS(OP)
|||スマートファルコン 2005.4.4 (本馬) 東京大賞典 帝王賞(JpnI) JBCクラシック(JpnI)含む重賞15勝
||キョウエイコロナ 1991.5.18 中央3勝 フェニックス賞(OP) 小倉3歳S(現小倉2歳S、GIII)2着
|インターネイテイブ 1982.5.5 中央8勝 道新杯(OP)

半兄ワールドクリークは満4歳時に5連勝で東京大賞典までぶち抜きました。翌5歳時にはドバイWC(UAEGI)に挑戦してDubai Millennium(1996.3.20)の6着と頑張りました。

*

第34回帝王賞(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 6 スマートファルコン 牡6 57 武豊 2:01.1    36.0 507
[+7]
小崎憲 1
2 11 エスポワールシチー 牡6 57 佐藤哲三 2:02.9 9 37.6 500
[+2]
安達昭夫 2
3 1 バーディバーディ 牡4 57 松岡正海 2:03.1 1 1/4 37.4 490
[+6]
池江泰寿 3
4 4 ボンネビルレコード 牡9 57 的場文男 2:03.9 4 36.4 482
[-1]
庄子連兵 4
5 2 フィールドルージュ 牡9 57 酒井学 2:04.3 2 37.0 508
[+2]
西園正都 8

終わってみればスマートファルコンの豪快な一人旅。かつてGI(JpnI含む)5連勝を果たしたエスポワールシチー(2005.4.22)に対して、有無を言わさぬ9馬身差勝ち。ひたすらに「勝利」という「精神的滋養」を蓄えてきたスマートファルコン、武豊騎手との出会いにより、そして圧倒的な逃げという戦法により、真に花開いたように感じます。ユタカさん曰く「ダートのサイレンススズカみたい」。

スマートファルコン、エスポワールシチー、トランセンド(2006.3.9)、フリオーソ(2004.5.1)。現役のダートの強豪4頭が揃い踏みとなるレースがあれば、身震いしそうですね。全馬好調で相見える戦いを楽しみにしたいものです。

では、遅ればせながらの回顧となりましたが、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてが無事でありますように。

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