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2007年4月25日 (水)

過去20年の天皇賞・春(GI)連対馬の4代血統構成について。

前回は、「『Phalaris系4本掛け』の配合馬について-天皇賞・春(GI)編-。」ということで、過去20年の天皇賞・春における、Phalaris4本掛けの馬の連対状況を確認してみました。その結果は「40分の7」でした。

という訳で今回は、天皇賞・春においてはどのような4代血統構成(父、母父、祖母父、曾祖母父)の持ち主が台頭するのかを確認してみたいと思います。

過去20年の連対馬40頭について、その4代血統構成を表のページ同様にアルファベットで記すと……、

過去20年の天皇賞・春連対馬の4代血統構成について
年次 1着馬
(生年月日)[受胎条件]
1着馬の
血統構成
(資質固定指数)
2着馬
(生年月日)[受胎条件]
2着馬の
血統構成
(資質固定指数)
1987 ミホシンザン
(1982.4.16)
[2-2]
B B C C
(0.66)
アサヒエンペラー
(1983.4.3) [2?-?]
C A A F
(0.50)
1988 タマモクロス
(1984.5.23)
[4-4]
A C C B
(0.33)
ランニングフリー
(1983.4.20) [2?-2?]
A A E G
(0.50)
1989 イナリワン
(1984.5.7)
[4-7]
A A A E
(0.66)
ミスターシクレノン
(1985.4.15) [2-4?]
A A F A
(0.75)
1990 スーパークリーク
(1985.5.27)
[2-2]
A C A C
(0.66)
イナリワン
(1984.5.7)
[4-7]
A A A E
(0.66)
1991 メジロマックイーン
(1987.4.3)
[5-5]
E(18) F B E(12)
(0.25)
ミスターアダムス
(1985.4.14) [2-2]
A A(PG系) F A
(0.75)
1992 メジロマックイーン
(1987.4.3)
[5-5]
E(18) F B E(12)
(0.25)
カミノクレッセ
(1987.5.30)
[3-3]
A C B F
(0.25)
1993 ライスシャワー
(1989.3.5)
[4-4]
A A A F(8)
(1.00)
メジロマックイーン
(1987.4.3)
[5-5]
E(18) F B E(12)
(0.25)
1994 ビワハヤヒデ
(1990.3.10)
[3-4]
A A G F
(0.33)
ナリタタイシン
(1990.6.10)
[4-4]
A B A C
(0.50)
1995 ライスシャワー
(1989.3.5)
[4-4]
A A A F(8)
(1.00)
ステージチャンプ
(1990.5.17) [初仔]
A A y A(RG)
(0.75)
1996 サクラローレル
(1991.5.8)
[2-2]
A(RG系) E A A
(0.75)
ナリタブライアン
(1991.5.3)
[4-5]
A A G F
(0.33)
1997 マヤノトップガン
(1992.3.24)
[4-6]
A A(RG系) C C
(0.66)
サクラローレル
(1991.5.8)
[2-2]
A(RG系) E A A
(0.75)
1998 メジロブライト
(1994.4.19)
[3-6]
A A B A
(0.75)
ステイゴールド
(1994.3.24)
[2-2]
A(SS) C A A(PG)
(0.75)
1999 スペシャルウィーク
(1995.5.2)
[5-5]
A(SS) A C B
(0.33)
メジロブライト
(1994.4.19)
[3-6]
A A B A
(0.75)
2000 テイエムオペラオー
(1996.3.13)
[-7]
A(SW系) A(RG系) A A
(1.00)
ラスカルスズカ
(1996.4.17) [4-4]
A x z A
(0.50)
2001 テイエムオペラオー
(1996.3.13)
[-7]
A(SW系) A(RG系) A A
(1.00)
メイショウドトウ
(1996.3.25)
[3-8]
A x A A
(0.75)
2002 マンハッタンカフェ
(1998.3.5)
[-5]
A(SS) B C F
(0.25)
ジャングルポケット
(1998.5.7)
[4-4]
A A C C
(0.75)
2003 ヒシミラクル
(1999.3.31)
[3-3]
C A A A
(0.75)
サンライズジェガー
(1998.5.19) [-2]
A A(PG系) A A
(1.00)
2004 イングランディーレ
(1999.5.21)
[5-7]
A A A G
(0.66)
ゼンノロブロイ
(2000.3.27)
[5-5]
A(SS) x A C
(0.50)
2005 スズカマンボ
(2001.4.28)
[3-3]
A(SS) x A B
(0.50)
ビッグゴールド
(1998.3.21) [4?-4?]
A x x y
(0.50)
2006 ディープインパクト
(2002.3.25)
[7-7]
A(SS) A F A
(0.75)
リンカーン
(2000.3.18)
[初仔]
A(SS) A A(SW) A
(1.00)

以上の結果です。はは、過去20年の勝ち馬について、4代血統表は必ずフォローできているところが、我ながらエライ。あと、地味にカミノクレッセのフォローができているところも、中島理論使いとしてエライ(笑)

それはさておき、↑の表を見るにつけ、「淀の長距離GIは、やはりHampton系の血が大切ということになるのかなぁ」という印象を持ちました。延べ40頭のうち13頭がHampton系を持ち合わせていました。↑の表では「C」を持っている馬ですね。

#過去にはニックス(Phalaris系×Hampton系)ニックス(Hampton系×St.Simon系)ニックス(Hampton系×Sterling系、Phalaris系×Sterling系)なんて記事も書いていました。よろしければ、ご参照ください。

という訳で、今年の出走予定馬18頭のうち、4代血統構成にHampton(1872)系を持ち合わせているのは、

  1. アイポッパー(2000.3.21) → C A(SS) A y
  2. アドマイヤタイトル(2002.2.25) →  A(SS系) A G C
  3. ネヴァブション(2003.2.19) → A(SS系) A C C

の3頭ですね。むぅ、前哨戦である阪神大賞典(GII)の勝ち馬と日経賞(GII)の勝ち馬の名前が挙がりましたか(笑)。アイポッパーは2003年の勝ち馬ヒシミラクルと同様にサッカーボーイ(1985.4.28)の仔ですね。また、ネヴァブション。いまや見かけることが難しくなった、母方に2本Hampton系を配されている活躍馬です。母方に2本Hampton系を配されている過去の連対馬は、ミホシンザン、タマモクロス、スーパークリーク、マヤノトップガン、ジャングルポケットと5頭いますね。母の受胎条件と共に、やはりアイポッパーとネヴァブションの両馬には、必ずシルシをまわさないといけないように思います。

また、Hampton系に次いで、連対馬が持ち合わせていた血はSt.Simon(1881)系。延べ40頭のうち12頭が持ち合わせていました。↑の表では「B」を持っている馬ですね。 今年の出走予定馬18頭のうち、4代血統構成にSt.Simon系を持ち合わせているのは、

  1. ウイングランツ(2000.4.8) → A(SS系) x B A
  2. デルタブルース(2001.5.3) → A(SS系) A B A
  3. トウショウナイト(2001.5.29) → x B A G
  4. ファストタテヤマ(1999.5.30) → A(SS系) B A E

の4頭でした。むぅ、長距離重賞で実績を残している馬たちが残りますね。というか、出走予定のダンスインザダーク(1993.6.5)産駒4頭のうち3頭の名前が挙がっています(笑)。ウイングランツは2年前のダイヤモンドS(GIII、現JpnIII)の勝ち馬-今をときめく松岡正海騎手の初重賞制覇-、デルタブルースは言わずもがなのメルボルンC(豪GI)勝ち馬にして菊花賞(GI、現JpnI)馬、トウショウナイトはアルゼンチン共和国杯(GII、現JpnII)の勝ち馬、ファストタテヤマは京都新聞杯(GII、現JpnII)の勝ち馬で菊花賞2着馬ですね。

ところで、同じ淀の長距離GIである菊花賞での活躍に比べて、天皇賞・春での活躍が思ったほど見られないダンスインザダークの仔。1ハロンの違いに差異があるのか、それとも何か別の理由が潜んでいるのか。なお、ダンスインザダーク産駒の天皇賞・春における最高着順は2003年のダイタクバートラム(1998.4.2)による3着です。また、↑の表からも分かるように、SSの直孫はまだ天皇賞・春を勝っていません。

あと、St.Simon系と同じく40頭中12頭が持ち合わせていた血がBlandford(1919.5.26)系。↑の表では「F」を持っている馬ですね。 今年の出走予定馬18頭のうち、4代血統構成にBlandford系を持ち合わせているのは、

  1. エリモエクスパイア(2003.5.12) → x A A(RG系) F
  2. スウィフトカレント(2001.4.9) → A(SS) x F E

の2頭でした。エリモエクスパイア。母の初仔という受胎条件の良さとダイヤモンドS2着の長距離実績。しかし、ダイヤモンドSの53キロから56キロに斤量が増えた前走の日経賞10着をどう取るのかが問題ですね。スウィフトカレント。アサクサデンエン(1999.3.22)の弟、母方は底力満点の組み合わせです。ただ、自身は中距離で良さを見せているところを見ると、母父Machiavellian(1987)の影響もあるのかな、というところです。

あと「2000年代に入ってからの結果」を見ると気付くことがありますね。

  1. テイエムオペラオーにより、血統表上におけるPhalaris4本掛けの馬が初めて天皇賞・春を制した
  2. 母父にRaise a Native系を持ち合わせている馬の連対がなされている

という2点ですね。改めて表にすると、よく分かります。

1点目については、過去20年の結果しか見ていませんので、もしかしたら、もっと遡ればPhalaris(1913)4本掛けの馬がいるかもしれません。けれど、おそらくは皆無でしょう。遡れば遡るほどに、血統表上の組み合わせにおいて、↑の表における「A」の出現度合いが現在よりも少なくなるはずです。 Phalaris4本掛けの馬については、すでに前回の「『Phalaris系4本掛け』の配合馬について-天皇賞・春(GI)編-。」で述べておりますので、詳しくは参照願います。過去の結果を顧みると、今回の天皇賞・春におけるPhalaris4本掛けの出走予定馬4頭のうち、期待が持てそうなのは、結局メイショウサムソン(2003.3.7)ただ1頭のようです。

2点目については、2000年代の連対馬14頭のうち5頭が、母父にRaise a Native(1961)系を持っています。ただ、母方というのがポイントで、直父系に持つ馬は1頭もいません。連対馬が増えている原因としては、海外、特に米国からの輸入繁殖が父にRaise a Native系を持ち合わせていることが多いということが挙げられます。また、最近の長距離重賞は、ヨーイドンの競馬に対応できる一瞬の切れ味とスピードが求められている故に、米国血脈の台頭がなされているとも思います。

今年の出走予定馬のうち、4代血統構成のいずれかにRaise a Native~Native Dancer(1950.3.27)系を持つ馬を挙げておくと、

  1. ウイングランツ(2000.4.8) → A(SS系) x B A
  2. エリモエクスパイア(2003.5.12) → x A A(RG系) F
  3. サクラキングダム(2002.5.18) → A(RG系) E x y
  4. スウィフトカレント(2001.4.9) → A(SS) x F E
  5. ダークメッセージ(2003.2.14) → A(SS系) A x A
  6. トウカイトリック(2002.2.26) → x A A z
  7. トウショウナイト(2001.5.29) → x B A G
  8. マツリダゴッホ(2003.3.15) → A(SS) A x A

以上の8頭です。母父にRaise a Native系を持っているのは、母父Alysheba(1984.3.23)のウイングランツ、母父Machiavellianのスウィフトカレントの2頭です。上位人気が予想されるトウカイトリック、トウショウナイトは、果たしてジンクスを破ることができるでしょうか。ちなみに、昨年の菊花賞(GI、現JpnI)を制したソングオブウインド(2003.2.20)は、史上初めての直父系Raise a Native系の菊花賞馬でした。

あと、かつては「淀の長距離GIといえばリアルシャダイ」と言われたように、リアルシャダイ(1979.5.27)を父に持つ馬ライスシャワー、ステージチャンプ、サンライズジェガー、母父に持つ馬イングランディーレの都合4頭で延べ5回連対していました。また、1990年代半ばからのRed God(1954)系の血-特にBlushing Groom(1974.4.8)-の「底力注入」ぶりに驚いてみたりしました。Red Godを4代血統構成に持つ馬は、ステージチャンプを皮切りとしてサクラローレル、マヤノトップガン、テイエムオペラオーと4頭で延べ6回の連対を果たしています。

ちょっと確認しすぎましたので、分かり難くなりましたね。結局、4代血統構成に多様な血を持つ馬が、やはり上位に来るということを確認したかっただけでした。とりあえず、確認したことをざっくりまとめておくと、

  1. 天皇賞・春では4代血統構成にHampton系を持つ馬に注意
  2. Hampton系に準じてSt.Simon系、Blandford系を持つ馬にも注意
  3. 2000年代に入って初めてPhalaris4本掛けの1着馬-テイエムオペラオー-が現れた
  4. 2000年代に入ってRaise a Native系を持つ馬の活躍も目立ち始めている

というところですね。結局、箇条書きにしたら、これだけかよ(笑)。あいすみません。

ではでは、連日の長文にお付き合い頂き、誠にありがとうございました♪

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コメント

ネヴァブションの血統がいい感じですね。

イナリワンやヒシミラクルと言った
「Mill Reefの血を引くステイヤー」という雰囲気がありますし
母の血統構成がマヤノトップガンの母みたいな雰囲気もあります。

あとはちょっと馬場が渋ってくれないかな、と。

追伸:B-Skillのページをご覧になって頂きありがとうございました。
手違いで頂いたコメントが消えてしまいました。
申し訳ありません・・・

投稿: すみのえ | 2007年4月26日 (木) 22時53分

◎すみのえ様
いつもお世話になっております。

色々調べていく内に、やはりネヴァブションが良いなぁと、私も思いました。すみのえさんblogの見解を拝見して、その意をさらに強めました(笑)

母父であるMill Reefの血は天皇賞・春で良い結果を残していますし、また仰るように母がマヤノトップガンを思い起こさせますね。

母系も3代母がPistol Packerと筋が通っています。改めて調べると、1971年の凱旋門賞のワンツーを決めた馬がネヴァブションの母系に配されているんですね。また、地味にハワイアンイメージやメイワキミコと同牝系でもありますね(笑)

まま、いずれにせよ、ネヴァブション、期待したいと思います。

あと、B-Skillのコメントについてはお気遣いなく。致し方なしです。後続の記事、楽しみにしております。

ではでは、コメントありがとうございました♪

投稿: オオハシ | 2007年4月27日 (金) 22時25分

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