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2006年11月23日 (木)

という訳で調べてみました。

第26回ジャパンカップ(GI)に出走する外国馬2頭について、改めて確認しておきます。

(1)ウィジャボード 2001.3.6生 牝 鹿毛 英国・スタンレー牧場生産 馬主・第19代ダービー伯爵 英国・E.ダンロップ厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『Cape Cross×Welsh Pageant×★Silly Season×Alycidon』
  2. 4代血統構成(父系):『Danzig系×Owen Tudor系×Tom Fool系×Blandford系』
  3. 5代血統表内のクロス:なし
  4. 牝系:欧州で継承されている12号族 伯父Teleprompter、従兄イブンベイ、従姉Roseate Tern
  5. 母の何番仔?:10番仔(空胎後の仔!?)
  6. 8代残牡先祖数(潜在能力値):『16/128(4.00)』

ウィジャボードは初めてカルティエ賞の年度代表馬に2回選出された馬となりました。GI7勝、3歳から5歳の今年まで毎年GIを制しており、言わずもがなの名牝ですね。

ウィジャボードの4代血統構成は、現代日本ではまずお目にかかれない組み合わせですね。これはウィジャボードの配合面での特徴でもありますが、父Cape Cross(1994.3.13)と母Selection Board(1982)の年齢差が12歳と離れており、さらにウィジャボードは母が満18歳時交配、19歳時出産という比較的高齢の生産馬です。結果、母父Welsh Pageant(1966)、祖母父Silly Season(1962)、曾祖母父Alysidon(1945)と、各代の父の世代交代がかなり遅く、4代血統構成に持ち合わせている馬は他になかなか見当たりません。中島理論的には「レア先祖の保有」-中島御大の言葉を借りれば「アンティーク」-という、競走能力を高めるであろう要因になっています。

#近年の日本の活躍馬では、トロットサンダー(1989.5.10)ダイタクヤマト(1994.3.13)が、「父が若く、母が高齢」というウィジャボードとよく似た配合パターンで生産された馬として知られていますね。また、ウィジャボードの母の受胎条件は、確認できる範囲では空胎や不受胎などの「前年産駒なし」の状態であるようです。トロットサンダーとダイタクヤマトは、共に母が不受胎後の仔でもあります。

従兄のイブンベイ(1984.3.22)と同じく「2年連続ジャパンカップ出走」となったウィジャボード。従兄は1年目6着、2年目8着という結果でしたが、女傑は1年目5着から巻き返しとなりますでしょうか。私は、楽しみにしたいと思っています。というか、今年も本命候補です(笑)。鞍上もJC男、フランキーですしね。

(2)フリードニア  2002.2.22生 牝 鹿毛 英国・ニアルコス・ファミリー生産 馬主・ニアルコス・ファミリー 仏国・J.ハモンド厩舎

  1. 4代血統構成(各父):『Selkirk×★Caerleon×★バイアモン×◆Northern Dancer』
  2. 4代血統構成(父系):『エタン系×Nijinsky系×Blushing Groom系×Nearctic系』
  3. 5代血統表内のクロス:Red God5×5、Northern Dancer4×4(母方)
  4. 牝系:欧米で継承されている8号族 近親トライマイベスト、El Gran Senor、Solar、フサイチパンドラ、シロキタクロス
  5. 母の何番仔?:初仔(!?)
  6. 8代残牡先祖数(潜在能力値):『9/128(4.50)』

昨年のバゴ(2001.2.3)に続いて、ニアルコス・ファミリーがJCに送り込むフリードニア。4歳牝馬、ここまで7戦3勝、2着2回、3着1回、4着1回という堅実派です。重賞は仏GIIの2500m戦、ポモーヌ賞を制しており、前走となる米GIターフクラシック招待Sでは2着と頑張っています。

改めてフリードニアの血統を確認すると、「サスガ、ニアルコス家。中島理論的には、えぐい配合をするなぁ」と思いました(笑)。母Forest Rain(1997)は母父Caerleon(1980.3.27)が満16歳時の0交配、祖母Napoli(1991)は祖母父バイアモン(1982.5.19)が満8歳時の0交配と0を重ねられていますね。さらに曾祖母父Northern Dancer(1961.5.27)は0クリア化されています。もし、意図的にこういった繁殖牝馬を生産しているのであれば、やはり海外の生産者さんは「恐ろしいな」と思います。

ひとつ前のlogでMARU様がコメントを寄せてくださっていますが、フリードニアの牝系は8-F族、Best in Show(1965)~Sex Appeal(1970)の系統ですね。フリードニアの4代母がSex Apeealです。Sex Apeealの仔El Gran Senor(1981)は英愛7勝で愛ダービー(GI)、英2000ギニー(GI)、デューハーストS(英GI)の勝ち馬、同じく仔トライマイベスト(1975.4.28)は英4勝でデューハーストSの勝ち馬、同じく仔Solar(1976)は英3勝でレイルウェイS(GIII)の勝ち馬です。また、日本に関わるところでは、Sex Apeealの孫に今回のジャパンカップにも出走するフサイチパンドラ(2003.2.27)、曾孫に神戸新聞杯(GII)の勝ち馬シロキタクロス(1993.3.13)がいますね。

果てさて、同一牝系の牝馬による同一GI出走。フサイチパンドラが結果的に制したエリザベス女王杯(GI)では、ヤマニンシュクル(2001.4.1)とヤマニンメルベイユ(2002.2.18)という「従姉妹出走」になるはずでしたが、ヤマニンメルベイユの出走取り消しにより叶いませんでした。さて、今回のジャパンカップはどうなるのか、というところです。

今日はこの辺でお開きを。また明日、例の受胎条件について確認してみます。ではでは♪

#追記。「フサイチパンドラ」、「シロキタクロス」と名前を出して、「あ、角田」と思いました(笑)。マイソールサウンド(1999.4.8)、初ダートのジャパンカップダート(GI)、頑張れ。

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コメント

フリードニアはタップダンスシチーと印象がかぶるところがす。
タップダンスシチーは母方Nearco系3段付けが全てゼロ、それにはまれば大きいRibot系を付けて見事にはまった感じです。
フリードニアは母方Nearco3段付けで、母父、祖母父はゼロ、曾祖母父はクロスゼロ。それにSharpen Up系の大きいところは勝たないけど産駒が堅実に走る種牡馬を付けて、堅実に走っています。

欧州はSharpen Upをうまく使います。

投稿: much_better | 2006年11月24日 (金) 23時17分

◎much_better様
いつもコメントありがとうございます。

>タップダンスシチー
母方のNearco3段掛けは、確かに想起させますね。同じ府中の芝2400mの舞台、鮮やかに逃げ切ったのは3年前でしたね。

>欧州はSharpen Upをうまく使います。
むぅ、おっしゃるとおりですね。

近25年くらいの英オークスを振り返ったことがあるのですが、KrisとDiesis兄弟の産駒が都合5勝もしていましたからね。端的なイメージでは母方でスタミナのフォローをして、Native Dancerの軽い血でスピード注入という感じでしょうか。

では、以上「日本に輸入されたエタンの血が上手く利用されていることに喜びを覚える」オオハシでした。

投稿: オオハシ | 2006年11月25日 (土) 00時00分

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