8年ぶりの3歳馬による"キング・ジョージ"制覇-Nathaniel(2008.4.24)-。

Nathaniel 牡 鹿毛 2008.4.24生 愛国・Kincorth Investments Inc.生産 馬主・レディ・ロスチャイルド 英国・J.ゴスデン厩舎

Nathaniel(2008.4.24)の4代血統表
Galileo
鹿毛 1998.3.30
種付け時活性値:0.25

Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Fairy Bridge
鹿毛 1975.5.4
Bold Reason 1968.4.8
Special 1969.3.28
アーバンシー
栗毛 1989.2.18
▲Miswaki
栗毛 1978.2.22
Mr.Prospector 1970.1.28
Hopespringseternal 1971
Allegretta
栗毛 1978.3.10
▲Lombard 1967
Anatevka 1969
Magnificient Style
鹿毛 1993.3.21
仔受胎時活性値:1.50
Silver Hawk
鹿毛 1979.4.20
種付け時活性値:1.25
Roberto
鹿毛 1969.3.16
Hail to Reason 1958.4.18
Bramalea 1959.4.12
Gris Vitesse
芦毛 1966.3.2
Amerigo 1955
Matchiche 1956
Mia Karina
黒鹿毛 1983.3.21
仔受胎時活性値:0.25
Icecapade
芦毛 1969.4.4
種付け時活性値:1.25
Nearctic 1954
Shenanigans 1963.3.17
Basin
鹿毛 1972.2.29
仔受胎時活性値:0.50
Tom Rolfe
鹿毛 1962.4.14
種付け時活性値:0.25
Delta
鹿毛 1952
仔受胎時活性値:0.75

<5代血統表内のクロス:Nearctic4×4、Nearco5×5・5、Hail to Reason5×4、Native Dancer5×5>

Nathaniel(2008.4.24)の中島理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Galileo
(Sadler’s Wells系)
Silver Hawk
(Roberto系)
Icecapade
(Nearctic系)
Tom Rolfe
(Ribot系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Silver Hawk
(Matchiche)
3.00 兄姉に重賞勝ち馬4頭
(No.9-F)
9番仔?
(2連産目?)

*

以下にNathanielのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。

Mia Karina 1983.3.21 仏1勝
|Siberian Summer 1989.5.11 米6勝 チャールズHストラブS(GI)ほか
|Magnificient Style 1993.3.21 英米2勝 ムシドラS(英GIII)
||スタイルリスティック 1999.2.12 米4勝 リグレットS(GIII)3着
||Echoes in Eternity 2000.3.26 英愛仏4勝 サンチャリオットS(現英GI、当時英GII) パークヒルS(英GII)
|||Whispering Gallery 2006.2.1 現役 DRCゴールドC(UAEGIII)ほか
||Percussionist 2001.4.6 海外平地3勝+障害6勝(現役?) アメリカングランドナショナルハンドルS ヨークシャーC(英GII) ダービートライアルS(英GIII)ほか
||Playful Act 2002.4.12 英愛仏4勝 フィリーズマイル(英GI) ランカシャーオークス(英GII) メイヒルS(英GII)ほか
||Petara Bay 2004.5.4 現役 プリンセスオブウェールズS(英GII)3着
||Changing Skies 2005.5.4 現役? ザベリワンS(米GIII) ラプレヴォイヤントH(米GIII)ほか
||Nathaniel 2008.4.24 (本馬) "キング・ジョージ"(英GI) キングエドワード7世S(英GII)ほか

兄姉に重賞勝ち馬4頭がいる活力ある9号族。曾祖母Basinからの別分枝には日本で種牡馬となったシルヴァーエンディング(1987.4.5)も見えます。

*

5頭立てとJRAならば競走施行の最小出走頭数となった第61回キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス。勝利を収めたのは唯一の3歳馬、Nathaniel。”キング・ジョージ”における3歳馬の勝利は2003年の荒武者、もといアラムシャー(2000.4.18)以来となる8年ぶりのこと。Nathaniel、先行2番手から抜け出して、最後まで我慢しきっての勝利でした。レースの2着は昨年の英ダービー(GI)馬にして凱旋門賞(仏GI)馬であるWork Force(2007.3.14)、3着はコロネーションC(英GI)の勝ち馬St.Nicolas Abbey(2007.4.13)。Work Forceはラスト外ラチに向かって走っているのではという感じで、St.Nicolas Abbeyは内側を鋭く伸びましたが前には及ばず、でした。

また、最後の直線、外に回ったフランキー・デットーリ騎手騎乗のRewilding(2007.2.23)が大きくバランスを崩して落馬事故が発生。結果、Rewildingは予後不良と非常に残念なことになってしまいました。今年はドバイシーマクラシック(UAEGI)、プリンスオブウェールズS(英GI)と北半球の主要な中距離GIを連勝と活躍を見せていました。そしてDarshaan(1981.4.18)の甥で、Dar Re Mi(2005.5.15)の弟という血統背景からも繁殖馬としての期待も大きかったでしょう……。不幸中の幸いですが、デットーリ騎手は軽傷で済んだということです。

#余談。Dar Re MiはNathanielと同じくジョン・ゴスデン調教師の管理馬でした。そんなDar Re Miの弟のアクシデントを目の当たりにした後の管理馬の勝利。悲しみと喜びの入り交じったゴールだったのではないでしょうか。。。

*

血統的な背景を見ると、Nathanielは「またしてもGalileo産駒」というところに目が行きます。

Galileoの現3歳産駒における今春の欧州主要GIでの勝利馬を見ておくと、

  1. Frankel(2008.2.11)
    →英2000ギニー、セントジェームズパレスS
  2. Treasure Beach(2008.3.25)
    →愛ダービー
  3. Roderic O’Connor(2008.4.4)
    →愛2000ギニー
  4. Golden Lilac(2008.4.25)
    →仏1000ギニー、仏オークス
  5. Misty For Me(2008.4.9)
    →愛1000ギニー、プリティポリーS
  6. Nathaniel
    →”キング・ジョージ”

Galileo、恐るべき遺伝力を発揮していますね。Galileoの父Sadler’s Wellsは今年の4月26日に満30歳で大往生しましたが、お祖父ちゃんの死への手向けのように、直孫達が頑張っています。

なお、Galileoは2001年の”キング・ジョージ”勝ち馬で、Nathanielは”キング・ジョージ”を制した初めての産駒となりました。父仔制覇。

*

不意に悲しみが覆ってしまった2011年の”キング・ジョージ”でしたが、それでも、Nathanielが成した3歳馬による勝利は褪せるものではありません。

敢然と1頭だけ古馬達に挑み、先に抜け出して押し切ったのですから、その力は確かなのでしょう。

Nathanielとは、ヘブライ語で「神の賜物」を由来とするとありました。

競馬の神から与えられたその力を以て、Nathaniel。

Rewildingの分も、更なる活躍を見せて欲しいものです。

  

では、以上オオハシでした。これから走る馬、人すべてがどうか無事でありますように。

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